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トヨタが部品調達停滞のため自動車生産台数を6割に減産へ、一部のラインは1カ月稼働停止


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって世界的な半導体不足で自動車メーカーに影響が出る中、トヨタが大規模減産を行うことを発表しました。ラインによっては2021年9月は一切稼働しないというところもあり、生産台数は従来の4割から6割程度に減る見込みです。

2021年8月(追加)及び9月の国内工場の稼働について(8/19時点) | コーポレート | グローバルニュースルーム | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト
https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/35742399.html

Adjustments to Domestic Production in August and September | Corporate | Global Newsroom | Toyota Motor Corporation Official Global Website
https://global.toyota/en/newsroom/corporate/35741389.html

トヨタが来月4割減産、感染拡大で部品調達に滞り…生産計画は据え置き : 経済 : ニュース : 読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210819-OYT1T50238/

Toyota to Cut Output as Chip Shortage Finally Catches Up to It - WSJ
https://www.wsj.com/articles/toyota-succumbs-to-chip-shortage-and-shuts-factories-11629372702

トヨタが発表した2021年8月24日から9月にかけての稼働停止予定によると、影響を受けるラインは日本国内で全14工場28ラインのうち、14工場27ライン。ランドクルーザー70の生産を行っているトヨタ車体富士松工場の第1ラインやトヨタ車体吉原工場の第2ラインのように、期間中の稼働停止は9月3日の1日だけというケースがある一方で、レクサスLCを生産しているトヨタ自動車元町工場少量ラインや、センチュリーを生産しているトヨタ自動車元町工場センチュリーラインは9月は完全に稼働停止の予定となっています。


稼働停止の原因となっているのは、東南アジアでのCOVID-19のパンデミックによる部品調達の停滞です。

すでに、2021年4月の時点で、半導体不足が自動車メーカーに大きな影響を与えていることはニュースになっていました。

世界的な半導体不足が自動車メーカーに大きな打撃を与えている - GIGAZINE


Intelは工場を新設することなく、既存の設備を転用する形で自動車向けチップの生産を行う予定であることを明らかにしています。

Intelが自動車向けチップ生産を計画中、6~9カ月以内の生産開始が目標 - GIGAZINE


しかし、Intelによるチップ生産が始まるのは2021年10月以降の見込みで、その間にも状況は悪化し、半導体を注文してから納品されるまでのリードタイムは2021年8月に「20週間」をオーバーしています。通常、自動車などの半導体のリードタイムは6週間~9週間とされています。

半導体不足は悪化の一途をたどるか、リードタイムがついに20週間を超える - GIGAZINE


2021年4月時点では、世界的な半導体不足は「2021年中続く」と予測されており、特に悲観的な見方をした大手半導体メーカー・TSMCのシーシー・ウェイ(魏哲家)CEOは半導体不足が2023年以降も続くことになると予測しています。

Intel・NVIDIA・TSMCの重役が「世界的な半導体不足は2021年中続く」と予測、最悪の予測は「2023年以降も続く」 - GIGAZINE

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in 乗り物, Posted by logc_nt

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