Amazonが格安携帯キャリアの買収を行う可能性が浮上
by Canonicalized
Amazonがプリペイド無線サービスを提供する格安携帯キャリアのBoost Mobileの買収を考えていることが、情報筋によって明らかになりました。なぜAmazonが買収を考えているのかという理由は不明ですが、Amazonは無線周波数帯の利用に興味があるものとみられています。
Exclusive: Amazon interested in buying Boost from T-Mobile, Sprint - sources - Reuters
https://www.reuters.com/article/us-sprint-corp-m-a-t-mobile-amazon-com-e/exclusive-amazon-interested-in-buying-boost-from-t-mobile-sprint-sources-idUSKCN1T02OV
Amazon wants to buy Boost Mobile from Sprint and T-Mobile, report says - CNET
https://www.cnet.com/news/amazon-wants-to-buy-boost-mobile-from-sprint-and-t-mobile-report-says/#ftag=COS-05-10aaa0j
Boost Mobileはアメリカとオーストラリアで利用されているプリペイド式格安携帯キャリアで、Sprintのプリペイド携帯部門となっています。Sprintは同じく通信キャリアのT-Mobileとの合併を計画中であり、合併の際にBoost Mobileを売却する可能性があります。情報筋によると、AmazonはBoost Mobileの買収によって最低6年間はT-Mobileのワイヤレスネットワークを使えることや、無線周波数帯の利用に興味を持っているとのこと。
Amazon、Sprint、T-Mobileのいずれもロイターの取材に対してコメントを返していないため、Amazonの真意は明らかではありません。
Amazonは書籍の販売から始まり、オリジナルの映像作品をプラットフォームで配信するなど、これまでに数多くの事業を行ってきました。音声スピーカー・Amazon Echoに搭載される「Alexa」を通して電話をかけるという仕組みを既に構築していることからも、新たなマーケットに参入する可能性は考えられます
Fabian Hurnaus · Photography
2019年5月時点でSprintとT-Mobileは265億ドル(約2兆9000億円)規模の合併を計画していますが、この合併によりアメリカの主要キャリアが4社から3社に減ることから、その影響を鑑みた米連邦通信委員会(FCC)は長らく承認を下していませんでした。
2019年5月20日になりFCCは合併を認める意見を表明しましたが、いまだ司法省の承認は下りていません。司法省は買収の中止のほか、無線周波数帯や事業などほかの資産の売却を求めることを計画しており、SprintとT-Mobileはプリペイド無線ビジネスにおけるマーケットシェアを縮小することを考えています。この売却が実際に行われることになればAmazonがBoost Mobileを買収する可能性があるわけです。
なお、ロイターが買収を考えている匿名の情報筋から聞いた話によると、Boost Mobileの買収額は30億ドル(約3270億円)にのぼるとみられています。
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