日本の物流を支配するAmazonの最先端ロボット「Amazon Robotics」が導入されたアマゾン茨木フルフィルメントセンター潜入レポート
Amazonの茨木フルフィルメントセンター(FC)は2018年10月に開業したAmazonの物流拠点で、自動走行ロボットが倉庫内の商品の棚入れ・棚出しを行う「Amazon Robotics」を、神奈川県の川崎FCに引き続き日本で2番目に導入しました。最新鋭のロボットによって倉庫の在庫管理が爆速化し、茨木FCは神奈川県にある川崎FCと並んで日本におけるAmazon物流の中心の1つとなっているとのこと。その内部を実際に見学する機会が得られたので、世界最先端のロボット物流システムとはどんなものなのかを見て確かめてきました。
Amazon Robotics | Amazon.jobs
https://www.amazon.jobs/jp/teams/amazon-robotics
ということで大阪府・茨木市にあるAmazon茨木フルフィルメントセンターに到着。
建物にはAmazonのロゴと一緒に大和ハウスグループのロゴが並んでいます。茨木FCは大和ハウスグループの建物をAmazonが借りて運営している形だそうです。
外から眺めてみると、1階に搬入口を発見。
入口はこんな感じで……
守衛室はAmazonの梱包箱っぽいデザインになっていました。
受付は2階になっているので、エスカレーターに乗り……
通路を進んでいくと……
ゲートに到着。入口には社員証の読み取り機のようなものが設置されていました。
通路を進んで控え室に移動する最中、色んなところにテーブルやイスが設置されているのを目にしました。このあたりは、「どんな場所でもミーティングを行えるように」とテック企業がさまざまな場所にイスや机を設置するのに似ています。
通された控え室の名前はなぜか「お好み焼き(okonomiyaki)」
取材中は以下のような黄色いベストを着用します。背中側には「Press」の文字があり……
胸の方にはAmazonのロゴ。
倉庫内は機械の稼働音があるため、以下のようなイヤホン越しに案内や説明の音声が流れてくるとのこと。
装着するとこんな感じです。
もらった資料の中には……
Amazon Roboticsのロゴ入りボールペン。Amazon倉庫は全国に複数あれど、Amazon Roboticsは全国に2つしかないのでレアといえばレア。
ということで実際に倉庫の中へ。通常、社員はこんな感じのセキュリティゲートをくぐるようですが、プレスツアーということもあり、今回はスルー。
その時の持ちものによって優先レーンが変わる様子。
建物は1階が搬入口、2階に食堂や休憩室、そして3階が実際に棚入れ・棚だしを行う倉庫の部分になっています。倉庫を見るべくエレベーターに乗ろうとしたところ、デザインが梱包箱と同じになっていました。Amazonの箱に入って運ばれていくというプチ物流体験ができるわけです。
エレベーターには「00分のチャイムが鳴ったら腰痛予防ストレッチをしよう!」と具体的なストレッチ方法のやり方が貼り出されていました。一般企業のエレベーターではなかなか目にしませんが、肉体労働を行う中でストレッチの必要性ややり方を思い出させてくれる張り紙はなかなかお役立ちかも。
3階に到着。エレベーターから下りると……
先ほどのオフィス然とした雰囲気とはガラリと変わり、ザ・倉庫な空間が広がっていました。
天井はこんな感じ。いたる箇所で空調の吹きだし口がにゅ~っと人の身長あたりまで伸びてきていて、どんな場所で働いていても適切な温度が保てる工夫がされているのがわかります。
足元に貼られた緑のテープは人の移動ルートを示すもの。「ここまでは人が入ることができる場所」「ここからはできない場所」というのが明確に可視化されているので、初めて倉庫に来た人でも動きに迷いがでにくいようになっているわけです。
倉庫に到着したのはアマゾンジャパン合同会社のジェフ・ハヤシダ社長。
Amazonの倉庫は日本に複数ありますが、この茨木FCは、「Drive」というロボットが商品棚の下に入り、棚を持ち上げ、倉庫内を動き回るという「Amazon Robotic」を導入した国内2拠点目となる倉庫。人が棚の間を移動するのではなく、「棚が人の方にやってくる」という革新的なテクノロジーを採用しています。また茨木FCは川崎FCの改良点を多く含んでおり、より「働きやすい環境」という部分を重視しているとのこと。エレベーターにストレッチの方法が書かれていたり、床に動線が書かれているのも、この工夫によるものなのかも。さらに、今後は周辺のコミュニティ、自治体、学校などとの関わりの中で、施設見学会や体験授業を設けるといった地域貢献活動も行われていく予定だそうです。
なお、ハヤシダ社長の隣に立っているのは今回施設を案内してくれるAmazonスタッフ。こんな感じでわかりやすいTシャツを着用していました。
・つづき
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