取材

ロボットが人に取って代わり働くAmazon最新の物流拠点、その労働環境は一体どんなものなのか?


国内2拠点目となる「Amazon Robotics」を導入した新たな物流拠点アマゾン茨木フルフィルメントセンター(FC)が本格稼働を開始しました。自律走行ロボットが倉庫内のシステムの核となっていることから、必然的に働く人間も少ないであろうアマゾン茨木フルフィルメントセンターの職環境は一体どんなものなのか、実際に見学する機会を得たので確かめてきました。

大阪府・茨木フルフィルメントセンター | アマゾンジャパン
https://www.amazon.co.jp/b?ie=UTF8&node=5764023051

アマゾン茨木FCに到着してまず目を引いたのが巨大な倉庫の建物と……


敷地内にある、めちゃくちゃ広い駐輪場。アマゾン茨木FCで働く職員の多くが茨木市に住んでいるとのことで、通勤の自転車やバイクが止められています。


傘置き場もかなりの広さで、清潔に保たれていました。放置されている傘が廃棄されるまでのルールも明記されているほか、傘に名前を記すためのマスキングテープもつるされています。


ICカードをかざして通る改札型のゲートを通り……


ロッカールームに進む道の途中にあるのが、このスペース。


ここは「よろずや」という場所で、アマゾン茨木FCで働く職員にとってのインフォメーションセンターという役割があるとのこと。


受付カウンターの横にはちょっとした話し合いができるスペースも設けられています。


また、よろずやの前には朝礼場所案内のボードがありました。職員はこのよろずやの前を、一日の始まりと一日の終わりに必ず通ることになります。そのため、各自の仕事場所や連絡事項はここに掲示されるというわけ。掲載されている職員の数が倉庫の広さに比べてかなり少ないのは、この倉庫のシステムがAmazon Roboticsで成り立っているからかも。


他にも、よろずやは職員からの要望を受け付ける場所としても機能するそうです。「働きやすい環境を整えるためなら何でもしたい」というAmazonの思いを日本風に表現した結果が「よろずや」という名前とのことでした。


また、同じフロアの一角には広々としたコミュニケーションスペースがありました。ここでは軽快な音楽がずっと流れていたのですが……


よく見ると机の隅にAmazon Echoが置かれていて、Alexaに話しかけることで好きな音楽を聴けるようになっていました。労働者が不安なく働ける環境を作ることが「より早く、より品質の高いサービス」の提供につながるとAmazonは考えていて、働きやすい職場を作るためにも、積極的にリラックスできる環境作りに取り組んでいるとAmazonは述べました。


カフェテリアには貸し出し用のPCや打刻機を発見。バーコードを使うことで出勤・退勤を記録できるようになっています。


金属探知機のゲートを抜けたら……


安全情報や事故情報などの連絡事項を貼り付けたボードがありました。


さらに倉庫の中に進むと、ここにも打刻機を発見。


倉庫内は非常にすっきりと整理されていて、通行路はかなり広く取られていて、動線が確保されています。床に荷物や道具が放置されていることもありませんでした。


また、倉庫内は空調システムが完備。このようなエアコンに直結したダクトが何十カ所もあります。温度を含めた倉庫内空調システムはよろずやでモニタリングされていて、何か異常があるとアラートが鳴り、対策が取られるとのこと。


エレベーターや壁の至るところに災害時対応情報ボードが貼られていました。


また、倉庫を歩いていて目に付いたのが、要所要所に貼られた「腰痛予防」の紙。荷物をあげたりおろしたりを繰り返す物流センターの仕事はどうしても腰にダメージが集まりやすいためなのか、腰痛への注意が促されていました。


倉庫内には「安全道場」というスペースが設けられていました。ここは施設内における安全ルールを従業員が練習するための場所だとのこと。


安全道場はこんな感じ。倉庫の一角を利用していて……


荷物の運び方が描かれた紙が貼られていたり……


実際に荷物を持つ練習用の箱


荷物を持つ時に装着する手袋


火災が起きた時のための消火器が設置されていました。消火器やパレットを置く場所には「消火器」「パレット」と記されたテープが貼られていて、どこに何を置くべきなのかが初めて倉庫を利用する人でもすぐにわかり、安全に作業できるようになっています。


また、一定音量を超えるように発生する声出しも安全道場では行われているとのことで、声出しの練習に用いられる「騒音計」も配置されていました。


ここまで安全に気をつかっているアマゾン茨木FCは安全祈願もちゃんと行っているようで、倉庫の近所にある茨木神社の札がまつられていました。

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in 取材, Posted by log1i_yk

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