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Amazonが中国向けオンラインショッピング事業撤退へ、アリババなど中国企業に苦戦か

by Stephen Woods

Amazonが、中国のオンラインショッピング市場から2019年7月中旬をめどに撤退することを計画していると報じられています。Amazonは今後90日以内に中国のフルフィルメントセンターを閉鎖し、中国における国内販売業者への支援を縮小する予定とのこと。Amazonが完全に撤退した場合、中国のユーザーは国内の加盟店からAmazonを通じて商品を購入することができなくなります。

Amazon, facing entrenched rivals, says to shut China online store - Reuters
https://www.reuters.com/article/us-amazon-com-china/amazon-facing-entrenched-rivals-says-to-shut-china-online-store-idUSKCN1RT2A7


Amazon Gives Up on Chinese Domestic Shopping Business - The New York Times
https://www.nytimes.com/2019/04/18/technology/amazon-china.html

Amazonの広報担当者がロイター通信に語ったところによると、Amazonは中国でオンライン通販市場を展開しないことを考えていて、Amazonの中国版である「Amazon.cn」で販売業者へのサービスを提供しないことを業者へ伝えているとのこと。広報担当者は「中国国外でAmazonを通じて販売したいと考えている業者は、Amazonグローバルセリングを通じて販売することが可能です」とコメントしました。

Amazonは、2004年に中国のオンラインショッピングサイトであるJoyo.comを7500万ドル(約84億円)で買収し、2011年にAmazon.cnとしてリブランドしました。しかし、消費者調査会社のiResearch Globalによると、中国でのオンラインショッピング市場はAlibaba(阿里巴巴集団)やJD.com(京東商城)などの中国国内の企業によるプラットフォームが強く、2018年にはAlibabaとJD.comの2社が中国市場シェアの81.9%を占めていたとのこと。世界最大のオンラインショッピングサイトを提供するAmazonですが、中国においてはかなりの苦戦を強いられていた模様です。

by Felipe Spina

また、情報提供者によると、中国のAmazonユーザーは中国国内の加盟店から商品を購入することができなくなるとのこと。ただし、Kindleの電子書籍や音楽などのオンラインコンテンツは購入可能であり、Amazonグローバルストアを通じてであればアメリカ・イギリス・ドイツ・日本から商品を注文することはできるそうです。

Amazonの広報担当者はロイター通信に対して「Amazonグローバルストア、Amazonグローバルセリング、Kindle、オンラインコンテンツを通じて、中国への投資と成長を継続します」と語りました。また、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスであるAmazon Web Serviceも依然として中国で展開されるとのことです。

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in ネットサービス, Posted by log1i_yk

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