レビュー

真夜中に動き出す美少女ドールを使役して7本の剣と魔法でバトルを繰り広げる「Blade Rondo Night Theater」レビュー


Blade Rondo」は、美少女の姿をした7枚の剣カードを手札にして戦う1~2人用の対戦カードゲームで、発売から半年で1万セットを販売した人気作です。そんな「Blade Rondo」のルールを踏襲しつつ、新しいルールやカードを追加した独立型拡張セット「Blade Rondo Night Theater」が2018年11月29日に登場。はたして前作「Blade Rondo」とどこが変わったのか確かめるべく、実際にプレイしてみました。

Blade Rondo Night Theater | Domina Games
https://www.dominagames.com/nighttheater


「Blade Rondo Night Theater」の外箱はこんな感じ。プレイ人数は1~2人で、対象年齢は8歳以上、1プレイは10~20分とのこと。「Blade Rondo Night Theater」は「Blade Rondo」の独立型拡張セットという位置づけになっていますが、前作がなくても単体で遊ぶことが可能となっています。


中身は説明書、パラメータボードが2枚、赤いライフストーンが2つ、3色のパラメータダイスが計6個、61枚のカード。


前作の「Blade Rondo」と同じく、「Blade Rondo Night Theater」には「剣カード」と「呼吸法カード」が用意されていて、裏の模様も同じ。ただし、「剣カード」の内容は前作のものからほぼ一新されています。


特に特徴的だったのが、今作で追加された「ドール」の存在。ドールのカードを出すと、効果を発動したのち「配下」に置くことができます。配下にドールを置くことで効果を発動できるカードも追加されているため、ドールのカードをいかに戦術に取り入れられるかが鍵になります。


また、今作での大きな追加点として、「昼夜の概念」があります。一部のカードには、以下のように太陽と月のマークが描かれています。ゲームの前半は「昼」となり、太陽のマークが描かれている効果が発動します。しかし、ゲームが進むと「夜」となり、月のマークが描かれている効果が発動。どのタイミングでカードを使うかという点が前作以上に重要になるといえます。


「Blade Rondo Night Theater」は2人対戦のほか、1人で遊ぶソロプレイのルールも用意されています。ソロプレイの場合、「薔薇の使徒」を名乗る剣士「マリア」と対戦するという設定です。


プレイヤーが剣カードを使うように、マリアは「マリアの剣カード」を使って攻撃を繰り出します。マリアカードとマリアの剣カードはソロプレイで使用します。


◆対戦プレイ
さっそく編集部員2人で対戦をしてみました。パラメータボードにパラメータダイスとライフストーンを設置。中央の緑色の「VOLTAGE」のダイスはカードのコスト上限を示していて、毎ターンに1ずつ上昇します。「ATTACK」の赤いダイスは攻撃力を、「DEFENCE」の青いダイスは防御力を示しています。攻撃力と防御力は呼吸法カードで少しずつ上げていくという点は前作と同じ。


40枚の剣カードをよくシャッフルして、各プレイヤーに15枚配ります。プレイヤーはその15枚から手札の7枚を選んで、残りはすべてゲームの場から排除します。


さっそくゲームスタート。基本的な進め方は前作「Blade Rondo」とほとんど同じ。プレイヤーはコストを支払ってカードを出し、底上げした攻撃力が相手へのダメージにつながる「物理攻撃」や相手の防御力を無視できる「魔法攻撃」で相手を攻撃します。剣カードの効果を駆使して攻防を繰り広げ、先に相手のライフポイントを0にした方が勝利となります。


ただし、カードの効果は前作とほとんど違うものになっています。例えば、以下の画像で出ている「黒の剣」は、毎ターン防御力を上げることができる「加護法」を捨てることで、同じ攻撃をもう一度繰り返すことができるという剣カードで、前作にはなかったもの。「防御なんて飾りですよ!」と言いながら、防御力をかなぐり捨ててでも物理攻撃で殴りに行き、速攻の勝利を決めたいという考えです。


毎ターンに1ずつあがるボルテージが2人合わせて12以上になると、昼は終わり、夜のフェイズになります。


ここからは、月のマークが描かれた方の効果が発動されることになります。例えば以下の「ブラッディダリア」というカードは、昼間だと「光は彼女を灰にする」とのことで、全く攻撃もできず一切効果がありません。しかし、夜になると「魔法攻撃を繰り出し、さらに相手に与えたダメージ分回復する」という超強力なカードに変身します。他にも「昼は強いが夜は弱くなる」というカードもあり、「前半に勝負を決める」か「後半から本気を出す」かが戦略の分かれ道といえます。


相手の編集部員は、夜になると強力な効果を発揮するドールのカードを少しずつ配下に加えていき……


「配下にドールが3体以上いれば、魔法攻撃を行う代わりに勝利する」という効果のカード「フィナーリア」を発動。これを打ち消すには相手の効果を無効化するカードを発動するしかありませんが、残念ながら手持ちになかったため、勝敗は決しました。


◆ソロプレイ
今度はソロプレイを遊んでみました。ソロプレイでは手札7枚までは同じですが、対戦相手にはマリアと「マリアの剣」カードを使います。


対戦相手となるマリアは、毎回攻撃力が1ずつあがります。


マリアのターンには、マリアカードの横に置いた「マリアの剣」カードの山札から毎ターン1枚をめくり……


マリアの横に並べるようにして置きます。1度しか使えないカード以外は基本的に場に出たら毎ターン効果が発動されるので、非常に強力。カードによっては防御力をその場で一気に底上げするものもあり、マリアを倒すのはかなりの難度。


そこで、活躍したのがこの「牙城崩しの槍」というカード。このカードは相手の防御力を1下げるという強力な効果を持ちます。また、加熱法カードで毎ターン攻撃力を1上げることで、実質1ターンにつき攻撃力を2上げることができます。相手の猛攻に耐えながらも、「牙城崩しの槍」で執念深く攻撃を続けることで辛くも勝利を収めることができました。


実際に「Blade Rondo Night Theater」を遊んでみて、昼夜の概念やドールの存在など、前作にはなかった新しいルールが追加されたことでプレイ感覚が大きく変わり、戦略の幅も広がっているように感じました。特に、トリッキーで強力な効果を持つカードも増えたことで、前作では防御力を上げられると手も足もでなかった物理攻撃系が今作ではかなりパワーアップしていて、前作を遊んだことがある人でも新鮮な気持ちで遊べます。さらに拡張セットということで、前作のカードも混ぜて使うことでまた違った味わいで遊ぶことが可能です。

また、ソロプレイでは、詰将棋のようなプレイ感のあった前作からうってかわり、「Blade Rondo Night Theater」では「マリアがさまざまな剣を繰り出してくる」という内容になったため、運の要素も強く絡んで2人対戦プレイにより近い感覚で遊ぶことができました。


「Blade Rondo Night Theater」は税込2916円で、Amazon.co.jpで購入可能です。

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in レビュー,   ゲーム, Posted by log1i_yk

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