レビュー

沈みゆく島から誰よりも多くの財宝を集めて脱出する「Pralaya revised edition」でギリギリの駆け引きを楽しんでみた


Pralaya revised edition」は、少しずつ沈みゆく島から貴重な財宝を目いっぱい集めつつ、我先に脱出を目指すというカードゲームです。すぐに島を脱出してしまうと遺物は集まらず、とはいえ島に残って遺物集めに没頭すると海に飲まれて沈んでしまうという、「『遺物を集めたい』という自分の強欲をいかにして退け、引き際を見極めて島から脱出するか」というゲームシステムが特徴とのことで、実際に編集部で遊んでみました。

Pralaya | Domina Games
https://www.dominagames.com/pralaya

「Pralaya」の箱はこんな感じ。砂浜に佇む美少女と、その後ろには帆船が描かれています。


プレイ人数は2~5人、対象年齢は10歳以上、プレイ時間は15分~30分、日本語と英語の2言語に対応しています。また、今回レビューする「Pralaya revised edition」は通常版「Pralaya」の改訂版で、通常版「Pralaya」のルールやバランスを一部変更したバージョンとのこと。


内容物は説明書とカード。


Pralayaで使用するカードの1つが遺物カードです。遺物カードには「金貨」や「賢者」「化石」など、さまざまな財宝や遺物が描かれています。この遺物カードはいわゆる場札で、プレイヤーは自分のターンに行動力を支払って遺物カードをゲットして、島からの脱出を目指します。


遺物カードの中には、海面だけが描かれた「」カードもあります。ゲームが進むにつれて場は「海」カードで埋まっていき、島が沈んでいきます。海の藻くずとなってしまう前に島から財宝を抱えて脱出することがゲームの目的です。


聖典」と「ドニ」は場札とならない特殊な扱いのカード。「聖典」はプレイヤーの行動力をアップグレードさせる永続的な効果があります。「ドニ」は島から出るための唯一の脱出船で、プレイヤーは「ドニ」カードをゲットすることで島から脱出することができます。


ということで実際にプレイ。まずは山札から遺物カードを場に並べ、聖典カードとドニカードを脇に配置します。今回は4人でプレイするので、遺物カードを場に3行6列で並べます。場のカードが置かれた位置によってカードの効果やゲームの展開が変わることはありません。


最初のターンを例外として、プレイヤーには毎ターンに3ずつ「行動力」が与えられます。遺物カードの右上に書かれた「必要行動力」を支払うことで遺物カードを手に入れることができます。例えば、以下の画像に映っている「化石」をゲットするためには、行動力を1支払う必要があります。行動力を余らせても次のターンに持ち越されないため、拾える遺物は可能な限りゲットしたいところ。


遺物カードが獲得され空いた場所には山札の上から新たに遺物カードを表向きに置きます。場は常に遺物カードで埋まった状態にします。


遺物カードの「海」には効果もなく、ひとたび場に出ると回収不能。場の「海」が置かれた位置はずっと「海」のままとなるので、ターンが進むにつれて場は「海」だらけになってしまい、新しくカードを置く場所がなくなっていってしまいます。


遺物カードにはそれぞれ勝利点が決まっています。この「古文書」は2枚集めると5点の勝利点を獲得できます。「金貨」も1枚で6点の勝利点を獲得できますが……


「金貨」「銀貨」「銅貨」の通貨カードは同時に貨幣として使用することもできます。カードの価格はカードの左上に描かれた数字となっており、「金貨」は6の価値があります。島から脱出するための「ドニ」カードを手に入れるためには通貨を支払わなければなりません。通貨は勝利点は低めですが、島からの脱出に必要になります。


「ドニ」カードの価格は4人プレイではX→2→4→7と、先に脱出するプレイヤーは「ドニ」に支払う船賃は安く済みます。価格が「X」となっている「ドニ」カードは自分の持っている通貨カードを全て支払わなければいけません。ただし、自分が通貨カードを持っていなくとも価格が「X」の「ドニ」カードはタダで入手可能。島に長く残りできる限り財宝を集めることも重要ですが、他のプレイヤーが脱出してしまうと「ドニ」を購入するためのお金が支払えず、島から脱出されずに海に沈んでしまうという、「他のプレイヤーがいつ『ドニ』で脱出するのかギリギリまで見極める」という駆け引きがこのゲームの肝となります。


ゲームを進めると場がドンドン「海」で埋まっていきます。場が「海」で埋まると「海」以外の遺物カードが少なくなってしまうため、なかなか狙い通りの遺物カードが取得できなくなります。


「遺物カードを集めて勝利点を得たい!」「『ドニ』カードのために通貨カードが欲しいけど、場に出てこない!」と思いながら島に残り続けると……


場がすべて「海」で埋まってゲームオーバー。「海」で場が埋め尽くされたターンまでに「ドニ」で島を脱出できなかったプレイヤーは、あわれ海の藻くずとなって最下位になってしまいます


脱出できたプレイヤーは持ち帰った遺物カードで点数を計算して順位を決めます。ただ脱出するだけではなく、島でどれだけたくさんの財宝を拾えたかが勝利につながるのがポイント。


プレイ中に「あなたが持つ『悪魔の像』の勝利点は-3倍になる」という「悪魔の契約」カードの効果によって、マイナス30点の負債を抱えてしまった編集部員も。この編集部員は借金を返せるわずかなチャンスにしがみつき、「借金を抱えて島から出るくらいなら島に沈んでやる!」と言い残し、そのまま「海」に飲まれてゆきました。


実際にプレイしてみると、「いつ脱出するか」の駆け引きが重要だと感じました。先に脱出すると勝利点は低くなりますが、島に残り続けると「海」に飲み込まれて死亡するという絶妙なバランスで、「次のターンで脱出する……、いや、更にもう1ターン待って脱出する……」と言いながら島と運命を共にするなど、チキンレースの醍醐味を味わえます。相手の集めている遺物カードを先に集めたり、相手が「ドニ」カードで島から脱出できないように通貨カードを先に取得するなどの妨害プレイも盛り上がります。


「Pralaya revised edition」は税込2700円でAmazon.co.jpなどから購入可能です。

Amazon | Pralaya revised edition | カードゲーム・トランプ

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in レビュー,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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