紙の間取り図と鉛筆でメモを取りながら謎を解き明かしていくデジタルとアナログのいいとこ取りなNintendo Switch「マドリカ不動産」レビュー
デジタルとアナログの融合をコンセプトにした謎解きアドベンチャー「マドリカ不動産」が、Nintendo Switchで2018年10月11日から配信されています。「神ゲーならぬ、紙ゲー」とうたう「マドリカ不動産」は、紙に印刷した間取り図に鉛筆やペンでメモを取りながら、物件の中に隠された謎を解き明かしていくという内容のゲームだとのこと。一体どんなゲームなのか、実際に紙と鉛筆を使って遊んでみました。
Nintendo switch専用ソフト「マドリカ不動産」 – GIFT TEN INDUSTRY.K.K
https://gift10.co.jp/pages/madorica
Amazon.co.jp: マドリカ不動産|オンラインコード版: ゲーム
「マドリカ不動産」は、紙に印刷した間取り図にメモを取りながら進めるゲームとなっているため、まずはプリンターで間取り図を印刷します。間取り図のPDFファイルは全部で20種類あり、以下のサイトから無料でダウンロードが可能。
間取り一覧 (Floor plans list) – GIFT TEN INDUSTRY.K.K
https://gift10industry.myshopify.com/pages/floor-plans-list
また、スマートフォンやタブレットで間取り図を閲覧できるアプリがiOS向け・Android向けに無料配信されています。赤鉛筆と消しゴムで書き込みもできるため、プリンターがなくても遊ぶことができます。ただし、頻繁にメモをとる関係上、スマートフォンよりも大きめのタブレットのほうが操作しやすいかも。
「MadoricaPaper」をApp Storeで
https://itunes.apple.com/jp/app/madoricapaper/id1438183371
MadoricaPaper - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.gift10.madopaper
今回は間取り図を印刷してプレイ。最初の問題はチュートリアルを兼ねているため、間取り図の物件1~3には操作説明が書かれています。
Nintendo Switch本体を立て置きして、間取り図、Joy-Con、鉛筆と消しゴムを用意したら準備OK。
まずは一番最初のステージである「はじめ荘 1階」をはじめます。
プレイヤーは、「魔法が使える社長がいる」とウワサのマドリカ不動産屋に務める社員。扱っている物件にオバケが出るのを「とにかく行って何とかしろ!」と言われ、何とかしにいく羽目になります。
ステージ開始。プレイヤーは部屋の中央に立ってあたりを見渡すことしかできず、部屋を自由に移動することができません。
左Joy-Conのスティックを使って振り返ると、カラフルなオバケを発見。
壁には「LもしくはRを押して、Aを押すとオバケをやっつけられる」ということを伝えるようなメモが貼られていたので、そのようにしてみることに。Rボタンを押し続けたところ、スーッとまぶたを閉じるように視界が暗くなります。
そのままAボタンを押し、続いてRボタンを離すと、「攻撃魔法ハジケール」が発動。
オバケははじけ飛んでどこかへ行ってしまいました。物件の壁や床に残されたメッセージをもとに魔法の呪文となるボタンコマンドを導き出し、最終的にオバケを退治すればクリアとなります。
オバケは物件の一番奥にいますが、プレイヤーは自由に移動できないので、部屋を移動するためには「移動魔法トベール」を発動する必要があります。移動魔法トベールの呪文コマンドも壁や床にヒントが書かれています。例えば壁に「A B X Y」と書かれているので……
Joy-Con(右)で、攻撃魔法の時と同じように、目をつぶってから呪文を入力。
無事「移動魔法トベール」が発動。コマンドを間違えてしまうと、ペナルティとして制限時間が減ってしまいます。そのため、勘でコマンドを入力してしまうとあっという間に制限時間が切れてタイムオーバーになってしまうので、注意が必要です。
以下の部屋の壁にもボタンが描かれていますが、一見すると順番はまったく分かりません。
しかし、ZR・ZLボタンを押して視界をズームすると、ボタンを押す順番が小さく赤い文字で書かれているのを発見。ただ見渡すだけではなく、発見したヒントをくまなくチェックすることも重要です。
魔法の呪文が判明したらすぐに唱えてしまうのではなく、手元の間取り図に即メモります。部屋はヒントを集めるために行き来するため、特に移動呪文はちゃんと記録しておく必要があります。
部屋のいろんなところにヒントが眠っていて、その謎はかなり歯応えがあります。間取り図を基に、どこに何のヒントがあったかをしっかり記録して考えながら、物件の奥に潜んでいるオバケを見つけ出して、攻撃魔法で退治します。
例えば部屋の壁に掲げられた1枚の絵。なんでこんなところに食卓が描かれているのだろう?と思ったのですが、「なにやら見覚えがあるぞ」と気付きます。
絵の中に描かれた食卓とよく似たものを、自分の目の前に発見。
画面を見ながらフルーツとボタンの対応を間取り図にメモ。
フルーツや食器とボタンの対応を発見したことで、単なるフルーツを並べた絵が実は魔法の呪文を表していることがわかります。
そして、この絵もまたちゃんとメモしておくと、他のヒントを解く時に大きな手がかりとなります。ささいなことでも間取り図に逐一メモをしていくと解決の糸口が見つかりやすくなる上に、謎を解いている実感もより強くなるのでおすすめ。
「物件10 オリタタミ迎賓館」では、鉛筆のほかにハサミやテープを用意するよう表示されていました。
このステージでは間取り図を実際にハサミで切ったり……
折りたたんだりといった、紙を使った遊びならではの謎が用意されていました。
「物件10 オリタタミ迎賓館」は制限時間40分のステージですが、いくつかのギミックに気付くまでに時間がかかり、解き終わるまで30分弱もかかってしまいました。
今度は制限時間30分の「物件11 理数学研究所」に挑戦。
「理数学研究所」という名前だけあって、壁に描かれたヒントには何やら計算が必要なヒントや……
不等式を使った数学らしいパズルが用意されていて、なかなか歯応えがあります。
間取り図の隅に計算しながら解いていきます。「手元の紙にヒントをメモしながら、テレビゲームを遊ぶ」という感覚は、ゲームのパスワードをノートにメモしたり、難しいダンジョンのマップを自分で書きながら攻略したりする忙しさに通じるものがあります。
かなり難しいステージでしたが、およそ15分ほどでクリアすることができました。
「壁に書かれているヒント」をもとにして、紙にメモをしながら遊ぶ「マドリカ不動産」は、さまざまなパズルを解きながら部屋からの脱出を目指すリアル謎解きゲームに近いプレイ感覚があります。特に「大量の情報をメモする楽しさ」「地図を折り曲げたり切ったりすることで得られる発見」という部分はアナログならではの体験といえます。
謎はひと目で解けるような簡単なものから、すぐには答えを出せない難しいものまでバリエーション豊かに用意されています。壁に描かれた絵や模様、間取り図に書かれた数字や記号がどういう意味を持つのかに気付いたときの達成感はかなりのもの。また、Joy-Conの操作は二人で1つずつ持ってプレイすることもできるので、一人でパズルを考えて解くだけではなく、誰かと相談しながら解いていく楽しみもあります。
途中で謎解きに引っかかった場合、ゲーム側からヒントを出してくれるのですが、答えに直結するようなものではないため、とにかく「自分で考える」ことが重要。なお、どうしても解けない場合は、強力なヒントや攻略情報が掲載されたページへつながるQRコードが表示されるので、謎解きが苦手という人でも安心して遊ぶことができます。
「マドリカ不動産」はNintendo Switchで、税込1500円でダウンロード購入可能です。ゲームで利用する間取り図のデータは無料で取得できます。
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