倒されても倒されても繰り返しダンジョンに挑み脱出を目指すNintendo Switch「ドラゴンファングZ 竜者ロゼと宿り木の迷宮」レビュー
アイテムを駆使しながらモンスターやさまざまなワナから生き延びて、ランダムに生成されたダンジョンからの脱出を目指すローグライクゲームの新作、「ドラゴンファングZ 竜者ロゼと宿り木の迷宮」がNintendo Switchのダウンロード専用ソフトとして2017年12月7日に登場したので、実際にプレイしてみました。
ドラゴンファングZ 竜者ロゼと宿り木の迷宮
http://z.dragon-fang.com/
ドラゴンファングZ 竜者ロゼと宿り木の迷宮|Nintendo Switchソフト|任天堂
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000002509
「ドラゴンファングZ 竜者ロゼと宿り木の迷宮」がどういうゲームかは以下のムービーを見るとよく分かります。
ドラゴンファングZ PV - YouTube
さっそくゲームを起動すると……
主人公のロゼがモンスターに囲まれる場面から始まりました。
ロゼと一緒に冒険していた妖精は「雷鳴の書」と呼ばれる書物を読むように指示します。
ロゼが雷鳴の書を読むと、ごう音と共に落ちてきた雷がモンスターを一掃。
わーい!とロゼが喜ぶのもつかの間、雷の衝撃で足元が崩れてしまい、ロゼははるか奈落の底に落ちてしまいます。
ここでタイトルが表示されたので、Aボタンを押してゲームを続けます。
ロゼが落ちたのは「時の宿り木」と呼ばれる場所でした。ここから脱出するためには、時の宿り木から入れる「竜のゆりかご」とよばれるダンジョンを攻略しなくてはなりません。
いよいよゲーム本編が始まります。ゲーム進行はターン制となっていて、移動・攻撃・アイテムの使用によって、左上に表示されている「竜の時」を1つ消費します。
「竜の時」が0になってしまうと、今度は体力が1ターンにつき1ずつ減っていきます。ダンジョンの探索やモンスターを倒すのに夢中になり過ぎると、あっという間にターンを消費してゲームオーバーということもあり得るので注意が必要です。
ターンを節約するためには斜め移動が重要となります。例えば以下の状況で落ちている本を拾いつつ左の出口に向かうためには、縦横移動のみのルート(緑の矢印)だと6ターンの消費が必要ですが、斜め移動を使うルート(赤の矢印)だと4ターンの消費で済みます。
ダンジョンにはどこかに必ず階段があるので、ターンが足りないと思ったらアイテム回収やモンスター討伐をあきらめてさっさと次の階へ進んでしまうのもアリ。次の階に進むと「竜の時」が少し回復します。
アイテムの種類には、装備する武器と盾、制限回数つきの魔法アイテムである杖、消費アイテムである薬と本、アイテムを入れることができる箱があります。アイテムはダンジョン攻略開始時は基本的に持っていませんが、ダンジョンにランダムで落ちているので、拾って装備・利用します。
武器や盾はそれぞれ「武器職人の書」「盾職人の書」を読むとレベルが上がって強化されていきます。このゲームでは防御力に直結する盾の強化が特に重要ですが、「武器職人の書」「盾職人の書」はなかなか見つけることができない貴重なアイテムなので、そう簡単には強化できません。
杖を振ることで、敵を混乱させたり眠らせたりといった特殊な効果を発動させることができますが、回数制限があるので注意が必要です。また、手元からはなくなってしまいますが、杖を敵に投げつけても効果を発動させることができます。
箱はアイテムを入れると何らかの効果があるアイテムです。例えばこの「倉庫入れの箱」は、中に入れたアイテムを倉庫に送ることができます。
倉庫は「時の宿り木」の左奥にあり、ここにあるアイテムはダンジョンへ持ち込むことができます。ものすごく強化した武器や盾もゲームオーバーになったらすべて消えてしまうので、体力ゲージが少なくなってきたら倉庫に送って装備品を次のプレイに託すことができます。
ランダムに生成されるダンジョンには敵がうろついています。敵が目の前に立ちはだかったら倒すことも必要ですが、ダンジョンを攻略するために大事なことは敵を倒すことではなく、とにかく生き延びることだということを忘れてはいけません。
時には広い部屋に大量のモンスターがいる「モンスターハウス」に遭遇することもあります。以下の画像は、階段を降りたところがモンスターハウスだったという状況。敵は一斉にこっちに向かってくるので、そのまま戦っているとあっという間に包囲され、やられてしまいます。今回は幸運にも部屋の出口がすぐ近くにあるのと体力が満タンという部分を考えて、敵を無視して左に向かいます。
通路で構えていれば敵に囲まれてボコボコにされる心配は減ります。アイテムを駆使しながら追いかけてくる敵を迎え撃ちます。
数十ターンかけてなんとか敵を一掃したので、あとはモンスターハウスに落ちているアイテムを回収すればOK。手持ちのアイテムや装備品、周辺の地形を把握した上で、まるで詰め将棋のように敵の動きと先の展開を予想してから、冷静に行動することが重要です。
遭遇したモンスターはモンスター図鑑に記録されます。モンスターは全部で170種類以上。
モンスターの詳しい情報も見ることができます。
倒した敵はまれに「牙」を落とします。牙は消費アイテムとして役立つほか、装着すると敵モンスターの特殊能力を身につけることができます。この「ファングシステム」が、「ドラゴンファングZ」の大きな特徴です。
装着すると「ファングスキル」と「ファングソウル」が使えるようになります。ファングスキルは、後述するブレイブシステムによってチャージされると使用可能になります。ファングソウルは装備しているだけで発動する効果です。
一例として、以下の画像は、複数の敵と隣接しているので1ターンに複数ダメージを食らう可能性があり、敵の特殊能力で動くこともできず、体力も残り14とわずかであと1~2発ダメージを食らうとゲームオーバーという状況。しかもロゼの右上には近づいてくるフロアボスの姿もあります。
敵を倒して切り抜けるのはまず無理ですが、ファングスキルを駆使すれば生き延びることはできそうです。まず「支援魔導器α」のファングスキルである「ヒーリング1」を発動します。これでHPが50回復します。
しかしこのままここに居続けるとやられてしまうのは確実です。しかも今度はボスが隣にきてしまったので、確実に大ダメージを受けてしまいます。そのため一刻も早くここから逃げる必要があります。
そこで次は「ジドリー」のファングスキルである「つばめ返し1」を発動させます。これは正面にいる敵を攻撃すると同時に、後ろに3マス移動するというスキルです。
スキルを発動すると、川を越えて3マス後ろに移動しました。敵は川に阻まれてまっすぐこちらに向かってくることができず、かなりの時間稼ぎができます。このように囲まれて敵の数が多く、囲まれる危険があるときは素直に下がって、通路や壁際など地形を活用して戦うというやり方が、ローグライクゲームでの基本戦法になります。
ただし、このゲームでは、周り8ブロックに壁や障害物が何もない状態であえて戦いに挑んだ場合、ロゼの周囲に「竜人結界」が展開されます。
竜人結界が発動した状態で敵を連続で攻撃すると、ファングスキルのチャージが貯まり、ブレイブゲージが上がります。この「ブレイブシステム」もゲームの特徴のひとつです。
ブレイブシステムとは一体どういうものなのか、実際のゲームプレイで竜人結界を発動させて戦う様子は以下のムービーで見ることができます。
Nintendo Switch「ドラゴンファングZ 竜者ロゼと宿り木の迷宮」で竜人結界を発動させて戦う様子 - YouTube
ブレイブゲージを上げると、武器によっては特殊効果を発動するものがあります。例えばこの「竜の大剣」はブレイブゲージが2以上あると、前方の三方向に同時攻撃ができるという強力な武器です。
ただし自分の周囲8マスに壁や障害物がないということは、敵に包囲される可能性も高いということも意味します。そのため、ブレイブシステムを過信しすぎていると……
あっという間にやられてしまいます。
ゲームオーバーになると装備していた武器や盾、それまでのレベルやアイテムに応じたスコアが表示されます。
そしてロゼは「時の宿り木」に戻されます。プレイヤーは装備品やアイテムもすべて失った状態で、レベル1から再びダンジョン攻略を進めなければなりません。何回もやり直して無事ダンジョンを攻略したとき、果たしてロゼと妖精は脱出できるのかどうかは是非自分でプレイして確かめてみてください。
基本システムには同じくローグライクゲームとして有名な「トルネコの大冒険」シリーズや「風来のシレン」シリーズの影響はうかがえるものの、ファングシステムやブレイブシステムなどのオリジナル要素によって全くのクローンゲームとはなっておらず、難易度も高めとなっています。操作性や画面の見やすさはかなりよく、またゲーム中のローディングもほとんどないので、さくさくと遊べるのもポイント。うっかりやられてしまっても「さて次行ってみよう!」と気持ちを切り替えて遊ぶことができます。ダンジョン自体もランダム生成なので、何度目のプレイでも新鮮な気持ちでやり直せます。
「ドラゴンファングZ 竜者ロゼと宿り木の迷宮」はNintendo Switchのダウンロード専用ソフトで、価格は税込2400円です。
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