23年ぶりに登場したマニアが作った渾身の2Dクラシックソニック「ソニックマニア」プレイレビュー
ゲームタイトルの通り、マニアたちがソニックへの愛情をたっぷり注ぎ込んで作ったり上げた、メガドライブ時代の2Dのクラシックソニック23年ぶりの新作が「ソニックマニア」です。PlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox Oneで2017年8月16日(水)から配信がスタートしており、1991年に登場したシリーズ最初の作品である「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」をはじめ、1992年発売の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」、1993年発売の「ソニックCD」、1994年発売の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3」と「ソニック&ナックルズ」から人気のステージをより抜き、新たな仕掛けなどを追加することで「懐かしいのに新しい」という気分でプレイできる新作ゲームとのことなので、さっそくダウンロードしてプレイしてみました。
ソニックマニア | SEGA
http://sonic.sega.jp/SonicMania/
ソニックマニアはPlayStation 4/Nintendo Switch/Xbox Oneの3つのゲーム機向けに配信されていますが、今回はPlayStation 4版をプレイしてみました。
ゲーム起動時のスタート画面はこんな感じで、ソニック・ザ・ヘッジホッグを思い出させるドット絵になっています。そのままボタンを押さずにしばらく放置しておくと、オリジナルのオープニングアニメーションムービーも視聴可能です。
「ソニックマニア」のオープニングムービー&スタート画面はこんな感じ - YouTube
初回ゲーム起動時は以下のような警告が表示されます。ソニックマニアは見た目はメガドライブの初代ソニックと変わらないドット絵ですが、最新のゲーム機でのプレイとなるのでオートセーブ機能にしっかり対応しています。
メインメニューはこんな感じ。初回起動時は「ストーリーモード」「オプション」「その他」しか選択できず、「その他」ではスタッフクレジットしか見ることができません。「オプション」を選択すると……
プレイ時の映像にエフェクトをかけたり音量調節をしたり操作方法を確認したり言語設定をしたりすることができます。
ソニックマニアの操作方法は以下の通りとてもシンプル。メガドライブのソニックシリーズをプレイしたことのある人ならば、久しぶりにプレイしても数分で操作には慣れるはず。
「映像」ではブラウン管TV風の画面エフェクトをかけることも可能で、ブラウン管のTVでソニックシリーズをプレイしていた頃を思い出せるようになっています。
というわけで、唯一プレイ可能なゲームモードである「ストーリーモード」を選択。
ゲームスタート時にはセーブデータを選択できるようになっており、上下キーを入力すればプレイ時に使用するキャラクターを選択することもできます。選べる選択肢は「ソニック&テイルス」「ソニック」「テイルス」「ナックルズ」の4種類で、初期設定では「ソニック&テイルス」が表示されています。「ソニック&テイルス」を選んだ場合、1人プレイならばテイルスはNPCとなって自動で動くのですが、2人プレイならばテイルスを操作可能となり、ソニックを引っ張って飛行することも可能になります。また、2Pのテイルスがミスをしてもゲームオーバーにはならないので、気軽に協力プレイが楽しめるのもポイントです。
今回は「ソニック&テイルス」を選択して1人プレイでストーリーモードに挑戦。最初はムービーがスタート。
ジャングルの中を爆走していたソニックの前に謎のタマゴ型のロボットが複数体登場。
これらが地中から宝石のような石を掘り起こすのですが……
石が光り、ソニック&テイルスは何やら見たことのあるステージに飛ばされます。
そしてそのままZONE1の「GREEN HILL ACT1」がスタート。このステージは初代ソニック・ザ・ヘッジホッグのゾーン1でもあるのでプレイした覚えのある人も多いカモ。
操作方法は簡単で、左右に十字キーを押し込めば移動
移動中に十字キーを下に押し込めばスピン
○×□のいずれかのボタンを押すとジャンプ
ステージを進みながら、赤枠部分にあるリングを集めればOK。
止まった状態で十字キーを下に押し込めばしゃがみ
しゃがみ状態でジャンプボタンを押しっぱなしにすると、ソニックが地面の上で回転し始め……
ボタンを放すと一気にダッシュします。
ステージ上には赤枠部分にいるようなロボットが無数にいるのですが……
スピンもしくはジャンプをしている状態でぶつかれば倒すことができます。
通常状態で敵にぶつかると、以下のように集めたリングが落ちてしまいます。リングを1つでも持っていれば敵にぶつかっても即死しないので、なるべくリングを集めておいて、ダメージをくらっても即リングを回収するようにすればゲームオーバーになりにくくなるはず。
他にもステージ上には以下のようなモニターが置かれており、これを攻撃することでさまざまなアイテムをゲット可能。アイテムはリングをくれるものからキャラクターが無敵状態になるものや、特殊なアクションが行えるようになるものまでさまざまなので、ステージを爆走しながらいろいろ探してみるのも良さそうです。
ステージ上にはバネや……
ミスをした際にステージの途中から再開できるチェックポイント
針
崩れる地面など、さまざまなギミックが隠されています。
ステージの最後にはボスが待ち構えています。ACT1は初代ソニック・ザ・ヘッジホッグのGREEN HILLに非常に似ているのですが、最後に出てくるボスはまったく異なる見た目になっていました。
静止画だとイマイチわかりづらいですが、ソニックシリーズの醍醐味はなんといっても驚くほどスピーディーにステージを駆け回ることができる点にあります。実際、どのくらいスピーディーにソニックがステージ上を走り抜けていくのかは、以下のムービーを見るとわかります。
ソニックマニアのZONE1「GREEN HILL ACT1」を爆走 - YouTube
ムービーでは割愛した、ステージ上でたまに見かけることのできる巨大リング。
これに触れると、2Dだったソニックが3Dになって爆走し始めます。
「ソニックCD」のスペシャルステージをほうふつとさせる見た目のこれは、ステージ上に隠された「スペシャルステージ」。コース上にある青色の球を集めると画面上部の赤枠部分にあるゲージがたまっていき、ソニックの走行スピードが上昇します。
そして、ステージ上を走っているカオスエメラルドという宝石をゲットすればクリアとなります。なお、このスペシャルステージでは時間の経過と共にリングが減少していくので、リングを集めつつ、タイムリミットがくる前にカオスエメラルドをゲットする必要があります。
そんなこんなでステージをクリアすると、クリアにかかったタイムと集めたリングの数などからスコアが計算されます。
そしてそのまますぐにACT2がスタート。ACT2をクリアすればZONEクリアとなり、次のZONEへ移動します。
ただし、リングも残機もなくなるとゲームオーバーです。
初めてゲームオーバーになったところで、タイムアタックと……
対戦モードがアンロックされました。
メインメニューに戻ると以下のように全てのメニューが選択可能となっていました。試しに「タイムアタック」をプレイしてみます。
タイムアタックではソニック・テイルス・ナックルズのいずれかのキャラクターを選択し……
これまでクリアしたことのあるステージでタイムアタックを行えます。
タイムアタックではACT1とACT2が分かれているので、自分の好きなZONEの好きなACTで最速を目指せばOKというわけ。
以下はZONE1の「GREEN HILL ACT1」をテイルスでタイムアタックしたムービー。テイルスの固有アクションは「飛行」で、ジャンプ中にもう一度ジャンプボタンを押すと空を飛べます。ジャンプボタンを押しっぱなしにすると少しずつ上昇していくのですが飛行速度は遅くなり、離すと少しずつ降下していくものの飛行速度は速くなります。
テイルスでZONE1の「GREEN HILL ACT1」をタイムアタック - YouTube
さらに、ZONE1の「GREEN HILL ACT2」をナックルズでタイムアタックしたのが以下のムービー。ナックルズの固有アクションは空中でジャンプボタンを押すと実行できる「滑空」と、カベにへばりつくことが可能な「カベ登り」。滑空後に地面に着地した瞬間にピタッと止まるのは、固有アクション「カベ登り」のおかげです。
ナックルズでZONE1の「GREEN HILL ACT2」をタイムアタック - YouTube
タイムアタックと同時にアンロックされた「対戦モード」は、2人でタイムアタックを行うことでどちらが速いか競うことが可能なモード。実際に対戦モードをプレイすると、画面が2分割され、同じステージを同時に爆走することができます。
『ソニックマニア』対戦モード プレイ動画 - YouTube
「ソニックマニア」はメガドライブ時代のドット絵のまま、新規ストーリーや対戦モードなど新しい要素を盛り込み、懐かしのGREEN HILLやCHEMICAL PLANTといった有名ステージから、MIRAGE SALOONやSTUDIOPOLISといった新規ステージなどを盛り込んだまさにソニックマニア必見のゲーム内容となっています。プレイしたことのあるステージには新しいギミックやルートがふんだんに盛り込まれ、新規ステージにはどこかのステージで見かけたようなギミックが満載とのことで、どのステージをプレイしても「懐かしいのに新しい」という不思議な感覚に包まれること間違いなし。昔のゲームっぽく操作方法やルール、アイテムの効果などの説明は一切ありませんが、操作方法は非常に簡単なのでプレイすればすぐに覚えられ、「なんだかよくわからないがステージを爆走していたらクリアした」ということも少なくありません。ただし、操作方法が簡単だからゲームの難易度も低いかと聞かれればそんなことはなく、迷路のように入り組んだ地形に迷い込んだりカベに挟まれて即死してしまったりと、想像以上に難易度は高め。また、1度ダメージをくらうとリングを全て落としてしまうので、ハイスコアを目指そうと思うなら、ノーミスでのクリアが必須となるので、ハイスピードでステージを駆け回るソニックに振り回されてしまうプレイヤーも少なくないはずです。
2017/08/17、過去の2Dソニックをメガドライブ・メガCD・ゲームギアにてリアルタイムですべてプレイしてカオスエメラルドをすべて自力で集めてクリアした編集部員によるレビュー追記
昨晩実際にNintendo Switchでプレイ(ソニック&テイルス)してZONE4のACT2まで進んだところ、はっきり言って神がかってると言えるレベル。当時の「これぐらい爆速で走りまくってプレイできればいいのに!」というのを叶えてくれているので感涙もの。難易度も「ちょうどこんな感じ」というようになっているので好感度が高いです。と言うか、ZONE3のFLYING BATTERYが当時の一番イヤらしいギミックを再現しててすげぇ!という状態。新規作成されたZONE2とZONE4は「いかにもありそう」な雰囲気で、あらゆる点がものすごくよくできています。「実は過去作で未使用のステージだ」と言われても信じそうなほど。それから、テイルスが圧倒的に賢くなっているので、ボス戦でものすごく役に立ちます。すばらしい。その他の点を箇条書きするとこんな感じです。
・矢印キー「↓」+ジャンプで発動するスピンダッシュはちゃんとソニック2・3準拠で、高音になるまで回すと爆速になるっぽい感じ
・ちょっとでも斜めのところだとスピンダッシュできないのもあるある要素で再現度高い
・ソニック3で登場したフレイムバリア健在、ジャンプ中にもう一度ジャンプで真横にアタックできるがそのままの勢いでステージを飛び出して死亡、代わりに炎系のダメージは無効。ZONE3である意味大活躍。
・同じくソニック3以降で登場したサンダーバリアも健在、ジャンプ中にもう一度ジャンプで2段ジャンプ&斜め4方向に電撃。磁力に影響されるのでZONE3だと天井に張り付く。あとリングを勝手に引き寄せるので楽しげ。
・中間ポイントからのソニック3っぽいスペシャルステージ(青玉を赤玉に変えるやつ)はリング規定枚数以上で発動。ぶっちゃけ難しすぎるが、当時もこんな感じだったので無問題。正直、クリアできる気がまったくしない絶望感まで再現している。
・スペシャルリングを発見して挑むソニックCDっぽいスペシャルステージが一番現実的で、速攻でカオスエメラルドをとりあえず1個ゲット。おそらくセーブ機能を駆使して、最初の方のZONE1~ZONE4まででパーフェクトでスペシャルリング発見&カオスエメラルドゲットが最速でトゥルーエンドにできるルート。こんなものまで再現するとか鬼か?
・BGMがとにかくものすごくカッコイイ、オリジナルサウンドトラックが欲しい。
・ZONE2 ACT2のボス戦は「?!」となる、誰だコレを考えたのは?
・全体的に難易度はまったく容赦ないレベルだが、アクションゲームとしてのストレスは少ない。
・ただ、Nintendo Switch版のソニックマニアはスクリーンショット撮影タイミングがずれまくる&ホームボタンを押しても効きが悪いのでなんかバグってるかも。
なお、ゲームはダウンロード版のみの販売で価格は税込1944円と比較的安価なので、気になる人はプレイしてみてください。
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