あの「九龍城」の内部を撮影した貴重な映像、「敷地内で稼働する食品工場」や「麻薬中毒者セラピー」などなど

by 準建築人手札網站 Forgemind ArchiMedia
九龍城はかつて香港に存在した人口密集地帯で、東京ドームの半分ほどの面積に約5万人が暮らしていたと伝わっています。そんな九龍城の内部での暮らしや生産活動を記録した映像が残っています。
Kowloon Walled City Documentary (English Subtitles) - YouTube

九龍城を上空から見るとこんな感じ。九龍城の近くには空港があったため、「建物の高さ制限」はある程度守られていましたが、高さ制限以外の規制はほとんど無視されてビルが密集する異様な光景が生まれました。

側面から見るとこんな感じ。一面に洗濯物が干されており、多くの人が生活していることが分かります。

外を眺める住民。

九龍城はもともとは軍事拠点であったため、戦時中に配備された大砲なども残っています。

これは九龍城内部に存在する麺工場。

どんどん麺が作られていきます。九龍城では労働基準法などがまったく守られておらず、人々は非常に安い賃金で働いていたとのこと。ここで作られた麺は安価な材料として香港中の飲食店へと出荷されていきます。

この男性は1日12時間、週7日という勤務形態で働いているそうです。

作業中の事故で指を失い、包帯を巻いた状態で麺を切り続けていました。

春巻きの皮を作る工場。

魚をさばく人。

ものすごい勢いで魚を処理していきます。九龍城内の食品工場は不衛生な状態で、ゴキブリやネズミがそこら中を走り回っていました。

なにやら機械が動いています。

自動織機でした。

金属加工場。

PVC加工施設もあります。

中ではスーパーマーケットなどで使われる食品用のプラ容器が作られていました。

子どもも手伝っています。

九龍城内には有志が運営する救世軍幼稚園も設置されていました。

なにやら多くの人が集まる部屋。

部屋の中では麻薬中毒者を対象にしたセラピーが実施されていました。九龍城内部ではヘロインが流行していたそうです。

住民が家の中を見せてくれます。

これが居間。

キッチンもあります。

九龍城内部にはホームレスも数多く暮らしていたそうです。

九龍城は香港返還に伴って取り壊しが決定し、1993年から1994年にかけて取り壊し工事が行われました。かつて九龍城があった場所には公園やショッピングセンターが作られています。
九龍城はその特異さから世界中で話題を呼び、九龍城内部の様子を記録した写真集なども数多く発売されました。1997年に発行された「大図解九龍城」という書籍には九龍城の大パノラマ図なども収録されており、いかにカオスな場所だったのかを知ることができます。

なお、大図解九龍城は税込3850円で入手できます。
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