手軽で不思議な大自然「テーブルマウンテン」などケープタウン周辺の観光スポットいろいろ
5月19日掲載の記事ではペンギンを紹介しました。それからケープ半島の喜望峰、Cape Town(ケープタウン)ではテーブルマウンテン、シグナルヒル、ウォーターフロントという場所を観光しました。Cape Townとその周辺だけでも楽しい場所でいっぱいです。
こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。日本から、ノルウェーから、モロッコから喜望峰に到着して旅が終わりを迎えました。最初は3ヶ月で帰りかけましたが、予定通り3年仕上がりました。石の上にも3年といいますが、チャリの上にも3年座っていました。
喜望峰があるCape Town(ケープタウン)はこちら。
大きな地図で見る
喜望峰は付近は風が強いので樹木が真っ直ぐ育ちません。
ケープ半島から海をはさんで続く南アフリカの大地。この向こうにアフリカ大陸最南端のアグラス岬があります。喜望峰は最南端ではないんですよ。
ケープ半島の先端に喜望峰(Cape of Good Hope)がありました。大西洋とインド洋の二つの大洋を隔てているのが喜望峰になります。アフリカを南下する旅人のゴールとするには相応しい、最果ての雰囲気のある場所でした。
喜望峰は国立公園になっているので入場料85ZAR(約850円)を払わないといけません。
喜望峰まで、あと少し。
南半球にある南アフリカの5月は冬で寒く、冷たい空気が海面に触れて霧を発生させていました。
モロッコから始めたアフリカの縦断の旅もおしまいです。ヨーロッパ最北端に当たるノルウェーのノールカップから南下の旅もおしまいです。日本からアジア、ヨーロッパ、アフリカと走った3年の旅も終りました。
喜望峰に到達しました。
最後の最後で喜望峰が「Cape of God Hope」じゃないことに気付きました。「Good」と「God」、道理で通じないわけです。「嵐の岬」じゃ縁起が悪いと「喜望峰」に変えたのは知っていました。その幸運は「神(God)」のみぞ知ると思っていて。みなさんは笑っているかもしれませんが「喜望峰」だって誤訳らしいです。本当なら「希望峰」なんですから。
灯台があるケープポイントにも立ち寄りました。
こちらは断崖になっています。
見ているだけで眩暈がするケープポイント先端の断崖。
ケープポイントから見た喜望峰。
喜望峰からCape Townに続く海沿いの道も走りがいがありました。
大きな大きなビーチ。
断崖絶壁の海岸線は日本を思い出します。
こちらはチャップマンズ・ピーク・ドライブと呼ばれている道でした。
こんなに尖った山頂なんて有り得ません。
漁船が座礁していて、野次馬で賑わってたりしました。
船底は地面に接触しています。
Cape Town市街の南側にそびえ立つテーブルマウンテンにも登りました。標高1000m近くとなるテーブルマウンテンはCape Townのシンボルとなっています。その名のとおり頂上部はテーブルのように平坦となっていて、市街から眺めるテーブルマウンテンはとても奇妙な景観をしていました。
市街からテーブルマウンテンは目と鼻の先の距離で、山頂へはロープウェイでお手軽に行くことができます。標高約340mになるロープウェイの地上駅から、標高約1000mの頂上駅までの所要時間は5分。ロープウェイは片道100ZAR(約1000円)、往復で195ZAR(約1950円)となっていました。インターネットでチケットを事前購入すると少しお得です。
テーブルマウンテンとケーブルカー。左上の黒い点が頂上駅です。
二台のケーブルカーが行き交い、観光客を効率よく運んでいます。
Cape Town市街とケーブルカー。
一部分しか窓が開いていません。ですが、この開いている部分は一周するので、どこに立っていても景色は十分に見ることができます。
頂上に着くと、眼下に景色が広がりました。
頂上から見下ろしたケーブルカーの地上駅。
テーブルマウンテンの東側。
ケープ湾に面したCape Townの市街。
こちらがCape Townの中心部。商業地区、住宅地区とくっきりと区分けされた都市です。
Cape Townから約12km沖合のテーブル湾にあるロベン島。ここはアパルトヘイトがあった頃は政治犯の強制収容所となっていました。マンデラ元大統領も服役しています。現在のロベン島はアパルトヘイトの歴史を知る観光スポットとなっています。
テーブルマウンテン頂上側のロープウェイステーション。
しっかりピンと張られた太いケーブル。
テーブルマウンテンの頂上部は遊歩道や展望スポットが設けられていて、たくさんの観光客で賑わっています。
本当に平坦なテーブルのようになっている頂上部。
テーブルの切れ端は断崖となっていて、何か落としても簡単に拾えそうにはありません。
岩と岩の間は歩きやすいように、コンクリートが塗られていました。
テーブルマウンテンの渕は大きな割れ目がありました。ここにトレッキングルートがあったりします。
平坦な頂上の外縁は普通の山みたいに戻っていました。
ライオンズヘッド(左)とシグナルヒル(右)、Cape Town西部の二つの丘。
テーブルマウンテンが続いて、山が連なるケープ半島の海岸線。
Cape Town郊外のCamps Bay(キャンパスベイ)と呼ばれる地区にはビーチがあります。
自分が走ってきたCape Townの北部まで、広く広く見渡せました。
ウォーターフロントに2010年W杯サッカーの競技施設がありました。
高層ビルが密集しているCape Townの心臓部。
テーブルマウンテンから喜望峰まで、山は連なって続いているようでした。
上りはロープウェイを使ったのですが、下りは歩いて降りてみました。テーブルマウンテンには幾つものトレッキングルートが用意されています。
所々に案内図や標識があるので、迷うこともないでしょう。
谷の合間を降りていきました。
標高を下げていって、テーブルマウンテンを見上げていきます。
階段を下りるように一気に標高を下げていきました。
テーブルマウンテンの形が分かるくらいまで降りています。
3時間をかけてロープウェイの地上駅まで戻りました。思ったより大変でした。そして、翌日は筋肉痛。
南アフリカに入ってから植生が変わりました。見たこともない植物ばかりですが、当たり前の顔をして普通に生えています。「知らなくてごめんなさい」と謝りながら写真を撮りましょう。世界は広いのです。
下の葉から真っ直ぐ伸びる茎。アロエの仲間だと思うのですが……。
テーブルマウンテンの山頂部にあった、これもまた奇妙な植物。
「エリカ」と呼ばれるプクッとした花。
南アフリカの国花「プロテア」は大きな花を咲かせています。
こちらも群生しているパリパリした変な植物。
赤い花が鮮やかだった「キダチアロエ」
ハリネズミのようなツンツンしているこの草は「サンアソウ」の一種。
テーブルマウンテン頂上部には可愛らしい小動物の姿もありました。
ムクムクと太って愛らしいこいつの名前は「Rock hyrax(dassie)」というそうです。
Cape Townの南側にあったのがテーブルマウンテンなのですが、西側にもライオンズヘッド(標高669m)、シグナルヒル(標高350m)と呼ばれる二つの丘があります。ライオンズヘッドの山腹を通ってシグナルヒルに向かう舗装路があったので、もちろん自転車で走りました。Cape Townの市街を一望できる気持ちのよいルートです。
シグナルヒルに向かう途中に振り返ったライオンズヘッド。
シグナルヒルの駐車場ではパラグライダーを楽しむ観光客の姿がありました。
風を操って自由に空を進んでいきます。
3つものパラグライダーが飛び交っていました。
くっきり見えたケープタウン・スタジアム、2010年W杯サッカーの競技施設。現在はサッカーばかりでなく、ラグビーの会場としても使われるそうです。
こちらは商業地区となっているウォーターフロント。
高層ビルが立ち並ぶ、Cape Townの中心街。
シグナルヒルからみたテーブルマウンテン。
Cape Townの海辺の地区に、レトロな雰囲気が漂う「ウォーターフロント」という場所があります。ショッピングモール、水族館、映画館、レストラン、観覧車、ホテルがあって、たくさんの人を集める商業地区となっていました。
このウォーターフロントの港からは、たくさんのクルーズ船が出ています。
久しく見ていなかった観覧車もありました。
ウォーターフロントから見るテーブルマウンテン。
白を基調としたショッピングモールの内部は爽やかでした。
Cape Townには上のような観光に加えて、帰国の準備もあるので10日間ばかり滞在しました。
Cape Town市内から眺めるテーブルマウンテン。
高層ビルが連なるビジネスエリア。
Cape Townの市庁舎は、ヨーロッパみたいな建物でした。
Cape Townでは「フィッシュ&チップス」をたくさん見かけました。ボリュームたっぷりの白身魚を揚げているのですが衣が春巻きみたいに重いのが残念。
これで、やることは全部終了です。Cape Townから自転車を持って帰国します。
(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com)
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