取材

美味しいモロッコ料理とたくさんの旅行客が訪れるマラケシュの賑わい、そしてサハラ砂漠を目指す旅人達について


こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。引き続きモロッコを旅しています。

モロッコはアフリカの中では発展している方で治安も悪くはないので、数多くの旅行客が訪れます。ヨーロッパからのアクセスの良さも強みで、イスラムの文化、歴史的な街、美味しい料理と旅行客を惹き付けてやみません。それだけでなく、アラブアフリカ(北アフリカ)からブラックアフリカを目指す旅人の起点もモロッコです。サハラ砂漠を駆けるであろう旅人とも仲良くなりました。

そんなモロッコにおける旅の様子を紹介したいと思います。
モロッコ随一の観光地マラケシュはこちら。

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朝のモロッコ海岸部の走行は霧がかかっています。


昼を過ぎると視界がくっきり開けます。


スペインからモロッコに入ったタンジェールメクネスラバトとモロッコ北部は気持ちのいい緑で覆われていました。


モロッコでもしばらくは日本の旗を掲げて走っていました。それにも関わらず街の人は「チャイナ」と言います。よくヨーロッパでは「どこから来た」と聞かれ、「日本」と答えると「いやいや、旗を見たら分かるよ」と言っていましたが、違うんです。旗を見ても分からない人たちが居るんですよ。

ここではジャッキー・チェンも、タイの合掌であるワイも、サムスンの韓国も、中国も、日本も、全部がごっちゃになっているアジアの認識があります。一人の青年のそばを通り過ぎる間際に「コリア」とにやっと言われました。惜しい、君は惜しい。いちいち説明できないので適当に済ませてます。「ニーハオ」と呼ばれたら「ニーハオ」と笑顔で手を振り返しました。大好評です。

この歓迎の「チャイナ」とは別に東洋人蔑視の「チャイナ」「チン・チョン・チャン」もモロッコの若者によく言われました。多くのイランの若者、一部のトルコの若者と同じ問題です。どうもイスラムの若者は好きにはなれません。おじさんとなると善良な人ばかりなのですが……。道徳の時間に「ガイジン、ガイジン」と騒ぐのはどうかという題材がありましたが、こちらでは面と向かって悪意をぶつけられるんですよ。道徳も何もあったもんではありません。

通り過ぎる街はこんな感じです。


メクネスではオーストラリアから来たという熟年のライダーカップルに会いました。自分と同じくユーラシア大陸を横断して来たと聞いて意気投合。「去年の4月に日本から旅を始めた」と話してくれて、日本は本州、四国、九州、北海道と全部周ったそうです。「日本はとても良かった」という感想を聞くと、自分まで嬉しくなります。「大きなバイクと共にどうやって日本を出たの?」と気になって聞いてみると、「フェリーを使って稚内からサハリンに行き、それからロシア本土に渡った」と言っていました。キルギスのビシュケクで会った日本人ライダーも「中国をバイクで走るのは難しい」と話していたので、バイクライダーのユーラシア大陸横断はロシアが起点になるみたいです。彼らは「これからアフリカを縦断して南アフリカで旅を終える」と話していました。


オーストラリアの彼らと話し終わったら地元のおじさんが声をかけてくれました。「日本から旅している」と言うと「仕事で日本に行った事がある、トーシバ、ミツビシ、イタチ」と彼は電気関係の仕事をしているみたいでした。フランス語で最初のHは発音しないので、イタチというのは日立の事です。モロッコのおじさんは総じていい人で、彼らと一緒になってとりとめのない話をする事は旅の楽しみの一つでもあります。そして、それがかつフランス語の勉強にもなりますから。


彼には可愛いらしい娘さんがいらっしゃいました。


メクネスを出てからモロッコの首都ラバトに着きました。ここでは次の国であるモーリタニアのビザを取らないといけません。連絡を取り合っていた日本人チャリダーと待ち合わせをして一緒にモーリタニア大使館へビザの申請に出かけました。ここで出会ったのがフランス人チャリダーのフィリップです。彼も自分達と同じくアフリカ縦断を計画してました。

4人のチャリダーで一緒にご飯を食べました。


ホテルで談笑する2人


フィリップのテントには自転車が入るみたいです!


翌日、ビザの受取にいかないといけません。日本人チャリダーは前日と同じく待ち合わせをしてモーリタニア大使館へ。一方、フィリップは大使館近くの民家に滞在しています。彼はビザを手にしたら出発するらしく、皆でフィリップと自転車を撮っていました。


4人とも無事にビザを取得出来ました。そしてフィリップはカサブランカへと走り出しました。


自分を除く2人の日本人チャリダーの内、Rさんはマラケシュから自転車をおいてビザ取りにラバトに来ていました。ビザが取れたから電車でマラケシュに帰ります。残りのSさんとラバトからマラケシュまで一緒に走る事に事にしました。

ラバトからカサブランカの気持ちの良い海岸線


写真をせがまれたモロッコ人に写真を撮らせてもらいます。


人という字が支え合っている様に、重い自転車も2台あればスタンドは要らないみたいです。Sさんに教えてもらったこの技にはびっくりさせられました。フルパッキングの自転車は重過ぎるのでスタンドを使ってない人が多いので……。


カサブランカを代表するハッサンモスク。


田舎の街の中心街。


二人で走ると簡単に自分が映っている写真を撮ってもらえるからいいですね。


モロッコのモスク。塔からはアザーン(イスラムの礼拝)が聞こえます。


ヨーロッパと変わって物価が安くなったので、宿伝いに旅を進めています。ただ中国や東南アジアと違って、物価の割りに安宿が多くないのが困った所です。モロッコではこんな宿に泊まっています。

これは70ディルハム(約700円)の宿。1モロッコディルハムはほぼ10円。


100ディルハム(約1000円)の宿。


2人で200ディルハム(約2000円)


2人で100ディルハム(約1000円)


そして外食もする様になりました。モロッコではこんな物を食べてます。これはミンチ肉焼き、20ディルハム(約200円)。


レストランの前にはこんな風に肉がぶら下がっています。


鶏肉焼き、15ディルハム(約150円)。


牛肉串焼き、25ディルハム(約250円)。


牛肉を焼いてくれた店の人達。


クスクス、20ディルハム(約200円)。米粒みたいになったパスタです。


タジン、20ディルハム(約200円)。モロッコ版の肉じゃがで、モロッコ国内ではどこでも見かけます。


鶏肉、20ディルハム(約200円)。ポテトとパンがついて安く腹いっぱい食べれるので重宝しています。


ミンチ肉焼き、2人前60ディルハム(約600円)。


羊肉バーガー、5ディルハム(約50円)。


魚の揚げ物、10ディルハム(約100円)。


食事だけでなく間食も忘れてはいけません、モロッコティーです。モロッコのお茶はかなり甘め。


いちご、5ディルハム(約50円)。


ケーキ、1個3ディルハム(約30円)。モロッコではこういうケーキをどこでも見かけます。


自家製ヨーグルト、1杯2ディルハム(約20円)。リヤカーに引いた大きなタンクに入った自家製らしいヨーグルト、甘くて美味しかったです。


クレープ、1枚3ディルハム(約30円)。


ゆで卵、1個3ディルハム(約30円)。これはなんの卵なのでしょう?


宿に泊まる際、食事をする際、買物する際はフランス語を使っています。モロッコの母国語であるアラビア語を話さなくて、多少申し訳なくも思います。ですが、これからの西アフリカを考えるとフランス語を覚えていくしかありません。西アフリカではフランス語が標準語となっています。

そして、モロッコ随一の観光地マラケシュに到着しました。モロッコではカサブランカに次ぐ大きな都市です。たくさんの観光客で賑わっていました。


路地の交通標識が読めません。


マラケシュの観光名所ジェマエルフナ広場は賑やかな夜の為の準備が進められています。


モロッコに入ってよく見かけるロバ車はここにも。


鮮やかな絨毯が並ぶお店。


マラケシュの夜の、たくさんの人と土産物店の賑わいは見ていて飽きません。

少々騒がしくて評判の悪い土産物店の呼び込みは適当にいなしましょう。彼らから「ジャパン?」と聞かれてうなずくと「トーキョー?」と更に出身を聞かれます。これに「チャイナ?」と聞かれてうなずいてみたら「ペキン?」と聞いてきました。彼らも勉強しています。


夜のジェマエルフナ広場はたくさんの整理された屋台が軒を連ねます。何度かここで夜ご飯を食べました。


ご飯の後は1杯2ディルハム(約20円)の生姜茶が落ち着きます。


マラケシュのホステルではRさんと合流しました。ホステルに並ぶ3台のチャリダー自転車。Sさん、Rさんとも十二分にアメリカ大陸を旅しているので、彼らからの旅の情報は自分をアメリカ大陸へと呼び寄せます。2人とも今年から来年にかけてアフリカを旅する予定で、彼らと同じ時期にアフリカを周れる事は心強い限りです。

Sさんの自転車は今回の旅で組み直して来たという話しでした。新品のパーツに完璧な構成と観ていて頬擦りしたくなる様な惚れ惚れする自転車です。


車との幅を取る為の安全グッズ。


走行中にいろんな景色を撮る事ができる三脚と……


GPSまで備えています。


一方のRさんの自転車は3年走り続けた貫禄物です。


フロントバッグとフロントサイドバッグをつける為には2つのキャリアが必要です。


荷台にもたくさんの荷物を運ばないといけません。予備のタイヤも積んでいますね。


そしてSさんとRさんのペアランが始まります。


旅立つ2人を見送ります。


また1人になりました。

「どうして3人で一緒に走らないの?」と疑問に思われるかもしれませんが、「サハラ砂漠は1人で走りたい」という希望がありました。マラケシュを離れるといよいよ人口も希薄になってサハラ砂漠へと入っていきます。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中
http://shuutak.com)

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in 取材, Posted by logc_nt

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