取材

特大マンゴー1個10円、ギニアとマリはマンゴーパラダイスでした


こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。前回のシエラレオネから再びギニアに入りました。内陸ギニアでは、200人近い子どもたちにもみくちゃにされたり、田舎の集落でテントを張ったり、ブッシュキャンプしたりしながら、マリの首都バマコを目指します。バマコでは新しい国のビザの取得も含めて長期滞在をしていました。

この頃のギニアとマリでは、どこでも格安でおいしいマンゴーを手にする事ができます。ちょうどマンゴーのシーズンでした。そんな内陸ギニアからマリの首都バマコまでの旅と、魅力的なマンゴーライフをまとめてみました。日本でマンゴーって食べられますか?

西アフリカ内陸マリのバマコはこの辺り

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二回目のギニアFaranah、Kissidougou、Kankan、Siguiriと走りました。

シエラレオネから再びギニアに入ったのですが未舗装路は続きます。


未舗装路でたまにみかけるお牛様たち。彼らは飼育されているのか野良なのか。いずれにしろ自由に生きているみたいです。


道の真ん中に立ちふさがるお牛様、近くまで行けば逃げるんですけどね。


そして舗装路に合流します。長い未舗装路の後にたどり着くアスファルト。文明回帰。この喜びは何ともいえません。


この辺りでは傘をかぶった珍しい蟻塚をみかけます。


草原に散らばる点々の一つ一つがこの蟻塚。


ギニアで見かける普通車の屋根の上には荷物が満載。


写真にはできませんでしたが、この満載の荷物に人がしがみついてたりします。毎日アドベンチャーです。


日本ではあまり見かけない、この短いバナナは甘くて気に入っています。


Tokounoの集落にたどり着きました。この日も夕暮れ近く、何か食べなければ、何か買わなければいけません。道路の両脇に並ぶ商店を一通りチェックしてUターンするため振り返るとびっくり。200人近い子どもたちが渦となって迫ってきます。「飲み込まれる」そんな不安も、戻らないと仕方がありません。もみくちゃにされました。

自転車に群がる人たち。ここは本当にすごかった。青い旗の下に自転車が埋まっています。みつけられますか?


自転車を押して歩いて、カメラを構えて振り替える。うぎゃぁ、こんなに人が。「もう行くから、ついてこないでね」と強くアピールして、逃げる様に走り出しました。


その後、小さな集落でテントを張らせてもらいました。


座るための椅子や、体を洗うため水を用意してくれたシェフ(おそらく村長)さん。お世話になりました。


ギニアの田舎の風景。


ご飯を食べているだけなのに子どもたちが集まってくる。その自然で奇妙な光景を取りたかったんですが間に合いません。


「仕方ない、そこに並んで」と子どもが増えます。いつも集合写真になってしまいます。それでも、ありがとう。


ブッシュに夜が訪れます。


テントを張って野宿していました。


ギニアでも相変わらずぶっかけ飯は続きます。とろろ昆布みたいなマーフェコンは定番でした。


肉ぶっかけ飯。


魚ぶっかけ飯。


マヨネーズと豆はアリコー。


ギニアのエスプレッソ。


そして練乳コーヒーをみつけました。ミルクと砂糖の代わりに練乳を使った、甘く甘くとても甘いカフェオレです。


マリとの国境まであと少し。


ギニアの出国スタンプをもらっていよいよ出国と張り切っていたら警察につかまりました。「ギニアは問題が多いからIDを見せろ」と警官に言って、イエローカードの提示も荷物チェックも拒みます。黄熱病などの予防接種を証明するイエローカードはアフリカ旅行に必要かもしれません。ですが、それを入国ではなく出国で提示するのは意味が分りません。結局、賄賂が目的だったのか、幸い何もする事なく通過できました。……何もする事なく、それでいいのでしょうか?残念なことにギニアの警察、軍人には賄賂の慣習があるみたいです。自分も何度か遭遇しました。

ギニアビサウからギニアへの入国の際に、軍人の検問が行く手を遮ります。「5000CFA」と唐突な金額にいったい何が何だか分りませんでした。適当に話をしてみたり、黙り通してみたり。軍人はいかにを払うべきかを説明するのですが、払わないと決めた以上うるさいだけです。しばらくした後に、簡単な荷物チェックを受けて無罪放免でした。実に馬鹿らしい。腹立たしい。時間の無駄です。自分の前に通過した地元の人はいくらかお金をおいていきました。


また、シエラレオネへ向かう道でも遭遇します。宿泊予定の街に着く手前で、検問に捕まりました。心配しましたが、その通りに不当な金銭の要求ありました。地元の人は一切止まること無く、駆け抜けていきます。検問の意味がありません。恰幅のいい女性の警官が4メートルはある大きな棒で、通り過ぎるバイクを叩いていたのは笑えました。大人しく立ち止まった自分はパスポートを胸ポケットに取られます。「仕方ない、ここで寝るから」とテントを張る準備をし出したら、パスポートを返してもらい、何の被害も出ませんでした。それでもいい気持ちはしませんよね。

隣国のギニアビサウ、シエラレオネでは一切の問題はありませんでした。このギニア警察、軍人の悪習は有名なのに、外務省の海外安全情報に記載されていないのは不思議な所です(注:現在は官憲による路上検問での不法な金銭の要求等が散見される旨の記載があります)。同じ公務員として共感する部分でもあるのでしょうか。いずれにしろ、ギニアの検問には気を付けないといけません。

マリの入国はいたってスムーズで、気持を一新します。

バマコ手前Sibiという街の近くの崖沿いにちょこちょこと珍しい岩があって観光スポットとなっています。


Sibiでは土壁と茅葺の地元民が使っている様な家に泊まりました。


中にはベッドが一つ。ここ暑すぎて眠れなかったんですけどね。日中に暖められた室内が、夜になっても熱を保っていて、パンツ一丁でいても眠れません。もはやサウナ。外は涼しいのでテントを張るのがよかったかもしれません。


中から見上げた茅葺屋根。


そして、マリの首都バマコに到着します。バマコでは連絡を取っていた青年海外協力隊の方の家にお世話になりました。ここで、ダカール別れた2人の日本人チャリダーと再会します。


1日遅れてRさん到着。


さらに1日遅れてSさんも到着。合せていたわけでもないのに到着が重なる偶然。


4人で囲む食卓。


バマコでは休息、仕事、雑用も含めてのんびりとさせてもらいました。

首都に上がってくる隊員がいたら一緒に食事をしてました。この日はロールキャベツ。


現地在住の日本人の息子さんの誕生日パーティーに招待されたり。


暑くなって来たので坊主にします。髪を切ってもらうのはモロッコ以来、道端にあった掘っ立て床屋で刈ってもらいました。400セーファーフランは約70円。


掘っ立て床屋に飾られていたアフリカの髪形ポスター。


アフリカに入ってから1カ国ずつビザで1ページは消費しているので、この先を見通すとページが足りそうにありません。だから、日本大使館に行ってパスポートの増補を行いました。増補を申請するとビザのページが40ページ増えます。話に聞いてた通り増補のページはセロハンテープで貼り付けられていました。


そして、バマコでは次の国のビザ取得に精を出していました。バマコまではセネガルの首都ダカールで道筋を立てていたので問題ありません。ここバマコでは隣国ブルキナファソ、ガーナ、そしてナイジェリアまでビザが取れました。取得が難しいと聞いていたナイジェリアのビザがここですんなり取れました。ですが、ナイジェリアのビザは受け取った日からカウントが始まるので、ビザの期間である3ヶ月以内にナイジェリアを抜けなければなりません。マリのバマコからブルキナファソ、ガーナ、トーゴ、ベナン、ナイジェリア、カメルーンまでと距離はあるのでうかうかはしてられません。新しい国のビザ取得とともに気が引き締まります。

バマコのナイジェリア大使館へ行くときは、ニジェール川を渡らないといけません。バマコでのビザ取りは自転車で走り回っていました。


ギニアのニジェール川上流部。西アフリカ一番の大河川ニジェール川はギニアを水源として、マリ、ニジェールを通りナイジェリアでギニア湾岸に注ぎます。


バマコ中心部をゆっくりと流れています。


ニジェール川をまたぐ橋には自動車道の隣にバイクレーンがありました。


ゆったりと大きく流れるニジェール川。


とてつもなく大きな川幅。


川辺では農作物が作られています。


バマコを少し紹介します。

カバの交差点。


ゾウの交差点。


ニジェール川を跨ぐ橋もそうでしたが、市内の新しい道路にはバイクレーンがそなえられています。バマコ市内では、たくさんのバイクを見かけました。


新しい道路の歩道。ゴミ箱はあるけれどゴミは散乱。ゴミ箱も底が抜けています。綺麗なところなのにやりきれない。


バマコ市内を流れる小川。しっかり整備されているんですが、環境が悪いのが残念です。


バマコ市中心部の雑踏。


照れながら挨拶してくれた女の子を捕まえました。


友達にみつからない様に息を潜める男の子。可愛すぎます。


よくみかけるテーブルサッカー。


バマコでは一日に一度は何かしらお買物。コーラ、クッキー、ミニスナック、甘い袋ヨーグルト、そしてマンゴー。


そう、ギニアとマリでは毎日マンゴーでした。

朝マンゴー、昼マンゴー、夜マンゴー。「もう、マンゴー飽きた」と言っても、見かけるとついつい買ってしまう。そして、やっぱり美味しい。マンゴーの収穫は長い長い木の棒で叩き落したり、誰かが木の上に上っていたり。旅していた頃はちょうどマンゴーのシーズンに入っていて、どこでもみかけることができました。地元の人もかじっています。アフリカの大地の恵み。

ギニアの海沿いの方で。こんなに大きなマンゴーが1000ギニアフラン(約12円)


ギニアの内陸の方で。5.6個の一塊が1000ギニアフラン(約12円)


これはバマコの中央市場付近。


これはバマコでお世話になっていた所から近い路上で。


このマンゴーは普通の大きさ。


そして特大マンゴー。


赤マンゴーと普通のマンゴー。マンゴーにも何種類かあり、それぞれ違った味が楽しめます。


手や口周りをべとべとにしながら丸かじりするのもよし、


きちんとした環境があれば、ちゃんと切り分けてから食べるのもいいでしょう。いずれにしても美味しい。一口食べると、とろける様な果実から溢れだす果汁とともに口いっぱいに甘みが広がります。トロピカル。


日本だといくらするのか分かりませんが、アフリカだったら一つ10円、20円の世界です。アフリカだと安くて美味しいマンゴーをたらふく食べることができます。それだから旅はやめられないのかもしれません。幸せなマンゴーライフでした。

マリの首都バマコからはブルキナファソを経由して、ギニア湾岸のガーナを目指します。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
)

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in 取材, Posted by logc_nt

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