取材

激安2000円台のエコツアー、ガーナの大自然の川で野生のカバを見てきました


こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。マリのバマコからブルキナファソを目指します。そのブルキナファソのボボディウラッソは大きな都市なのに西アフリカらしくありませんでした。そしてガーナに入ります。そこで、野生のカバを見に行きました。大自然の川にいるカバをカヌーで見に行くツアーがあるんです。しかも安い。マリとブルキナファソではお肉の毎日で、ガーナに入るとパイナップルが出てきました。そして相変わらずに子どもたちと遊んでいます。遊ばれているのかも。そんなマリからブルキナファソ、ガーナの日々をまとめてみました。

西アフリカ、カバが居たガーナはこの辺り

大きな地図で見る

マリのバマコからSさんとしばらく一緒に走っていました。誰もいない西アフリカですが、チャリダー仲間ほど心強いものはありません。


ふと休憩したところで小さな猿が飼われていました。


それを見ている子どもたちのかわいらしさといったら。


西アフリカではやんちゃ坊主たちの写真ばかりですね。


その理由も、集まってくるからなんですが。チャリダー二人で休憩中に集まってきた子どもたち。


橋の上に自転車を止めて…


流れる川を見渡します。


川で洗濯をしている人たち。でも、手を振る子ども。橋の上にいる自分たちに気付いた子どもたちにペットボトルの水をかけて遊んでいました。そんな小さなことが楽しいアフリカなんですよね。


ホテルの窓に鳥が巣を作っていて、雛が残されていました。


マリの首都バマコを出て5日目にブルキナファソに入国します。「清廉潔白な人の国」を意味するブルキナファソは約27.4万平方キロメートルに、約1500万人が住む西アフリカの内陸国です。優しい緑に囲まれた穏やかな田舎の風景が広がっていました。


そして、ブルキナファソ第二の都市ボボディウラッソに到着します。中央駅がとても綺麗なので驚きました。


中央マーケット。ここも西アフリカにしては珍しく普通に歩けます。区画が整理されていて、ごみごみとしていません。


中央マーケットには駐輪場がありました。これも綺麗ですよね。


街路樹と大きな道路のボボディウラッソは碁盤目に街が作られた計画都市だったりします。西アフリカの都市は急激な人口増で市街の拡張が進んで、雑然としてしまうんですが、ボボディウラッソは整然としていました。


このだだっ広い街並みに、前に歩いたウズベキスタンのタシュケントやカザフスタンのアルマトイみたいな旧ソ連を感じていました。それもそのはず、ブルキナファソは短期間でしたが一度は社会主義路線を推進し、ソ連や東側諸国と友好を築いていました。このボボディウラッソの落ち着きは、その影響かもしれません。田舎の街の小さなモスク。


田舎だと幹線以外は未舗装路です。


PA(パ)を通過します。地名の語感がいいです。このまま首都ワガドゥーグーに行く予定でしたが、「カバを見に行こう」と急遽針路を変えて、ガーナのWA(ワ)を目指します。これまた語感がナイス。その結果、5日だけのブルキナファソ滞在になってしまいました。


それがよかったかもしれません。ブルキナファソは外務省の安全情報で退避勧告が出ていました。入国する少し前に、軍人に対する裁判の判決や手当の不払いに不満を持つとされる軍関係者による威嚇発砲や破壊活動が各地で連続して発生していました。軍人が略奪を行うんです。誰が取り締まるというのでしょうか…信じられません。被害にあった商人は抗議のデモを行い、政府関係施設が焼き討ちにあっています。この一連の騒動がなかったボボディウラッソでも、自分たちが出た翌日に同様の軍人による暴動が起こったと後日知りました。

この一連の騒動によってブルキナファソは悪い方向へ向かうでしょう。西アフリカの優等生と呼ばれていた隣国のコートジボアールと同様に。コートジボアールは内戦と混乱で経済が疲弊しました。ブルキナファソの軍人にとって、文民統制は聞き入れられないということでしょうか。今回の騒動で増長した軍人はこれから何をしでかすか分りません。自分たちを守るべき存在が脅威だった市民の不信は拭えません。暗い空気が全体を覆うでしょう。ただ、これがアフリカもしれません。なぜ彼らが貧しいのか。こんな馬鹿げた状況で日本の援助は意味あるものなのでしょうか。

目覚めたばかりで寝ぼけ眼の坊や。食堂の小屋に敷かれた布で、すやすや寝ていました。可愛い。


走るチャリダーとみつめる子どもたち。


なんだかお餅みたいな食べ物が出てきました。


食習慣の変化を感じます。


食習慣といえばマリとブルキナファソでは肉がたくさんありました。チャリダーにとっては幸せな毎日です。街を歩いているとこういう「かまど」があって…


肉が調理されているんです。自分が欲しい分だけ切り分けてもらいます。


かまどに書かれた山羊の絵の近くに、捌かれる山羊がいてシュールです。


この肉汁がたまりません。このときは確かビーフでした。


路上でおばちゃんが揚げているポテトを添えてみます。残念ながらポテトは甘いんですが。


ブルキナファソに入って、ようやくこれを口にできました。


豚肉解禁。ずっときびしいイスラムの場所ばかりでしたので豚は手に入りませんでした。これで100円くらいになります。この辺りでは本当に、ヤギ、ヒツジ、ウシ、ブタと肉がたくさんありました。


5日間のブルキナファソの走行を経て、62カ国目のガーナに入国しました。ギニア、マリ、ブルキナファソとずっとフランス語圏が続いていたのですが、英語圏に変わります。


ガーナは英語でやり易いんですが微妙なところもあります。その一つに「アスク(ask)」という「尋ねる」意味の動詞を「アクス)」と言うんです。「アイル アスク サムバディ(I'll ask somebody)」と言ったら「ユー ハフトゥ アクス サムバディ(You have to "aks" somebody)」と。おいおい。

聞いた話によると、モスクもモクスで、ディスクもディクスらしいです。そのくせスペルはaksじゃなく、askらしいんですから、どうしてこうなったか不思議で仕方がありません。あと、なまっていて聞き取りにくいから苦労します。

ガーナでも子どもたちに囲まれて。


ガーナ入国の際は辺鄙な国境を選んだので少しの間、舗装路が有りませんでした。


街中で自家製ビールを飲んでいます。冷えてもなく気が抜けたビールで何ともいえず。


そしてワに到着しました。ワはガーナ北西部の大きな街で、日本でいうと県庁所在地です。このワに自転車を置いてカバを見にでかけました。

ワから乗り合いバスでウェイチャウという村に行きます。ウェイチャウに観光事務所があるので、そこでツアーの段取りを組みます。そうすると、こんな緑の気持ちいいところにやってきました。


カヌーに乗ってカバを見に行きます。ツアーと聞いていたので、日本にあるようなカヌーを想像していたんですが、地元の人が使うものでした。


船頭さんがダイナミックに櫂をこいで、水面をすべるようにカヌーは川を進んで行きます。30分くらいたったでしょうか…


そして、カバの姿が!


大きく口を開ける様子。


親と子どもでしょうか。


暑い暑いカヌーの上でしたが、川の中のカバは気持良さそうでした。


確かにカバは見られました。でも、見守る形ですからカヌーからカバまでは遠かったです。だから、ズームに強いカメラと双眼鏡でもあれば、もっと楽しめるでしょう。

あと、ここでは川の近くの木にある展望台で寝ることができます。展望台は20m近くあるので、見たときはびっくりしました。幹の分かれ目に板を張りつけて手すりを設けて展望台としています。ここまでは30分ほど歩かないといけません。暗くなっていくときにたどりついたので、写真は翌日の朝に期待しました。そしたら、雨に降られました。だから残念だけど、写真はこの1枚だけ。


ただ、自分たちがいた6月は雨季のはじめでした。乾季の時に訪れたら、雨にもあたらないでしょう。また、乾季のほうが川の水かさもなく、もっとカバの姿がくっきりみえるらしいです。

そして、このカバツアーの費用ですが…

カヌー1時間 6セディ(約400円)
国立公園入場料 7セディ(約460円)
ツリーハウスの宿泊 10セディ(約660円)

と安いんです。交通費もワから観光事務所のあるウェイチャウまで往復4セディ(約260円)、ウェイチャウからカバのいる集落までは公共交通機関がないので高くつきますが、それでも往復で20セディ(約1320円)。


全部を合計すると37セディで、日本円になおすとだいたい2400円でカバを見に行くことができます。まだ観光地化されていない分、お手ごろな価格でカバを見ることができるのではないでしょうか。

ガーナを南下します。道路上でカメレオンを発見。まるで空中を綱渡りをしているように何もない地面をおっかなびっくり、のそのそと歩いていました。


四肢の五本指は二つに分かれていて、小枝をつかむのに便利みたいです。目は左右別々に回転し、みつけた昆虫をすばやく長い舌で捕まえます。


ぷかぷかと浮かぶ白い雲。マリでは雲ひとつない青空で暑さが厳しかったのですが、ガーナでは雲が日を遮るのでそこまで暑くありません。


ちょっと気になってしまった看板。


ギニアとマリではマンゴーでしたが、ガーナに入ってからパイナップルが出てきました。パイナップルを買ったら、その場で食べやすいように切ってくれます。


一口サイズとなったパイナップル。


パイナップルを売っていた人はワゴン車で行商をしていました。たくさんのパイナップルと卵を運んでいます。


ルーフラックの上にはバナナ。


休憩していると小さな兄弟と仲良くなりました。


ヘルメットを被せて、遊んでみます。幸せです。


怪しい雲が漂っていると思っていたら、やはり長靴をひっくり返したような雨が降り出しました。民家の軒先に避難して、やり過ごします。そうすると人だけではなく山羊までやってきました。壁と自転車の間に肩身を狭くして。彼らも雨には濡れたくないみたいです。


珍しい白壁のモスク。


ジョロフという炊き込みご飯。


安食堂にメニューの看板が出ていたのが衝撃的でした。だって西アフリカの食事といえば、青空の下でおばちゃんが勝手に広げている屋台ですから。安食堂があってもたいていメニューはなく、誰か食べているのと同じものを注文するか、知っている料理を言ってみるかといったところで、普通の食堂のように注文するのは至難の業です。この看板のおかげでジョロフを食べることができました。


そして、ガーナ第二の都市であるクマシにたどり着きました。宿から市街を見渡して。


賑わっている駅前のストリート。頭にタライ。


こちらも繁華街。頭にバナナ。


ここが繁華街の中心地。ここを中心にたくさんの人が歩いています。


そして、こちらがセントラルマーケット。トタン屋根の部分が全部お店です。


なぜか線路。かといって電車が通っているわけでもありません。


行きかう人たち。頭にお菓子ケース。


軒を連ねる店々。


頭にタライ、頭にバナナ、頭にお菓子ケースとクマシの写真の中に書いてあるのですが確認できますか?そう、この辺りで頭に何かを乗っけるのは一般的な光景です。頭に載せるために重いものを持ち上げている姿は重量挙げの選手みたいで、実はオリンピックに出してみたらメダルを取っちゃうかもしれません。たくましい。いつだってどこでだって、バケツに生活のため水だったりだったり、タライに行商のための品物をのせて歩いている女性の姿を見かけます。

その他にも、いろいろ乗っけているから観察してます。赤ん坊を背負ったお母さんが一本の哺乳瓶をぽつんと頭に。学校に行く女生徒は十冊以上の教科書やノートを頭に重ねていました。これから、農作業に行くだろう女性の頭には手斧、まるで刺さっているみたいです。夜中に現われたら怖いです。ホラーです。ミシンだったり、ドラム缶だったり、重そうなものは印象も強烈です。ハンドバッグが頭の上にあります。手で持つ所の意味がありません。同じくスーツケース。キャスターが転がりません。嘘みたいですが、全部本当です。

そんな中、最近2歳くらいの女の子がお母さんの真似をしようとして、小さいポリタンクを頭の上に乗っけようとする姿をみかけました。でも、上手くいきません。でも、懸命に繰り返します。愛らしい。とても愛らしい動作でした。彼女たちはそうして上達していくのでしょうね。

クマシを出たら、ガーナの首都アクラを目指します。ずっと内陸にいたのでシエラレオネの首都フリータウン以来の海に出ました。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com)

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
ライチにパッションフルーツと果物だけでなくマッドネス、エキゾティックっていったい何?世界中に散らばるファンタワールドを集めてみました - GIGAZINE

巨大樹とオカダがある西アフリカのシエラレオネ、内戦からの復興中のこの国で明るい未来への可能性をみました - GIGAZINE

盧武鉉前大統領が自殺した2009年5月23日の韓国ソウル市内の追悼現場を見ていました - GIGAZINE

ケボからボケまで、ギニアビサウとギニアの未舗装の小さな国境ルートはびっくりするほどアフリカでした - GIGAZINE

in 取材,   生き物, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.