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アメリカ宇宙軍の公式ソングが公開されるも古くさすぎてネットユーザーから「ネタじゃないの?」と大不評


2019年12月20日に発足したアメリカ宇宙軍が2022年9月20日に、公式ソングである「Semper Supra」を公開しました。

Space Force reveals official song: "Semper Supra" > United States Space Force > News
https://www.spaceforce.mil/News/Article/3163735/space-force-reveals-official-song-semper-supra/

‘It’s not a banger’: response to Space Force official song is less than stellar | US military | The Guardian
https://www.theguardian.com/us-news/2022/sep/20/us-space-force-official-song

The Space Force just dropped its new official song and reviews are mixed - We Are The Mighty
https://www.wearethemighty.com/mighty-culture/space-force-new-official-song/

アメリカ宇宙軍の公式ソングは、以下から聞くことができます。

The Space Force Unveils Semper Supra - YouTube


アメリカ宇宙軍の発表によると、曲名の「Semper Supra」はラテン語で「Always Above(いつでも上に)」を意味する宇宙軍のモットーから名付けられたとのこと。宇宙軍創設から約3年かかってから公式ソングが完成したことについて、曲の作詞作曲を担当したシンガーソングライターのJames Teachenor氏は「宇宙軍が果たす全ての役割とそのビジョンを網羅したかったので、この曲作りは難産でした」と語りました。

また、曲作りに協力したジョン・レイモンド宇宙軍大将は「この曲に携わるのは、今後何年にもわたって私たちの文化と遺産の一部となる宇宙軍の歌を作り上げるという一生に一度の機会でした。私たちの伝統は、任務遂行にあたる私たち全員を織り成す布の一部です。仲間のガーディアンと一緒に『Semper Supra』を歌えることを誇りに思います」と話しています。

アメリカ軍の兵士には陸軍なら「ソルジャー」、海軍なら「セーラー」、空軍なら「エアマン」、海兵隊なら「マリーン」と固有の呼称が決められており、宇宙軍の兵士は「ガーディアン」と呼ばれています。

レイモンド宇宙軍大将が語った宇宙軍の精神は、「Semper Supra」の歌詞にも反映されています。その歌詞が以下で、括弧内は仮訳です。

We're the mighty watchful eye,
(我らは強大な見張りの目)

Guardians beyond the blue,
(青空の向こうのガーディアン)

The invisible front line,
(目には見えない最前線)

Warfighters brave and true.
(勇敢なるまことの戦士たち)

Boldly reaching into space,
(大胆不敵に宇宙に乗り出す)

There's no limit to our sky.
(我らの空に限りなし)

Standing guard both night and day,
(昼も夜もたゆまず見張る)

We're the Space Force from on high
(我らは高みの宇宙軍)


演奏を担当したアメリカ空軍バンドの楽長が「最もエキサイティングなサウンド」と自賛した宇宙軍の公式ソングですが、メロディや歌詞があまりにコテコテなことから、インターネットユーザーやネットメディアからは不評です。

軍事ニュースを扱うWe Are The Mightyによると、「Semper Supra」が発表された当初、多くの人はパロディかジョークだと受け止めたとのこと。あるTwitterユーザーは、「せっかく作ったところ申し訳ないですが、曲は離陸する前からしくじっています」とコメントしました。

I am sorry bro. You have tried, but the song fails even before it takes off.

— Morgan (@Morgan19701124)


メディアの反応も、「宇宙軍の新しい軍歌は、宇宙軍が単なる退屈な政府機関であることを証明するものだ」「(コメディ映画監督の)メル・ブルックスが書いたよう」「ことあるごとに歌わされるガーディアンたちにとって、キャリアの中で最もつらい30秒間になることは必至」と芳しくありません。

歌詞も物議を醸しています。あるTwitterユーザーは「昼も夜も」という歌詞について、「宇宙には昼も夜もないのに」と指摘しました。

How can the new #SpaceForce be "standing guard both night and day" when there is no night or day in outer space? https://t.co/8CFUgCt7Rz

— Patrick Kellogg (@Mudcub)


また、ミリタリー系ニュースサイトのDefense Oneで編集長を務めるケビン・バロン氏は「曲調は立派なマーチですが、歌詞は文法的にひどいものです。手直したくてたまりません」とコメント。「Warfighterなんて単語はない」「Boldlyはスタートレックからの盗用」「空に限りはあります。むしろ空が終わってから宇宙が始まるんじゃないですか」と指摘した上で、「この歌詞は空軍の絵空事を言葉にしたワードサラダです」と酷評しました。

“Boldly” steals from Star Trek (again.)

And how is one boldly “reaching into space” without going there?

There is a “limit to our sky”. It’s called space. Sky ends. Space begins.

These lyrics are the verbal word salad version of a bad Air Force painting.

— Kevin Baron (@DefenseBaron)


なお、アメリカ宇宙軍は以前にも、森林迷彩の柄の制服を採用したことで「宇宙には森林がないにもかかわらず、なぜ迷彩柄を採用したのか」とツッコミを受けています。

アメリカ宇宙軍が発表した「新しい軍服」のデザインにネットから総ツッコミ - GIGAZINE

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in 動画,   アート, Posted by log1l_ks

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