アメリカ宇宙軍が「馬」を雇用
アメリカ宇宙軍が2020年7月23日に「ゴースト」という名前の馬を新たに雇用したことを発表しました。
US Space Force hires a horse to boldly go where rockets can't. (The beach) | Live Science
https://www.livescience.com/space-force-space-horse.html
The Space Force Has a Space Horse | Vandenberg Air Force Base
https://www.popularmechanics.com/military/weapons/a33447897/space-force-horse-ghost/
2019年12月に正式に発足されたアメリカ宇宙軍は、1947年にアメリカ空軍が創設されて以来72年ぶりにアメリカ軍に新設された軍です。アメリカ宇宙軍は目的を「宇宙での優位性保持」としており、攻撃兵器として人工衛星の機能を妨害できる衛星ジャミングシステムを有しています。
アメリカ宇宙軍初の攻撃兵器は敵対勢力に対する衛星ジャミングシステム - GIGAZINE
by Airman 1st Class Andrew Bertain
そんなアメリカ宇宙軍は、「ゴースト」という名前の軍用馬を新たに雇用しました。ゴーストは芦毛(あしげ)の5歳馬、ムスタングという品種で、アメリカ合衆国内務省土地管理局が所有していた馬とのこと。
You have heard of a MW???? but what about a MW?????
— United States Space Force (@SpaceForceDoD) July 23, 2020
Protecting our access to space involves many unique aspects, including welcoming @30thSpaceWing's newest Military Working Horse to their Conservation Military Working Horse program. Ghost is a 5 year old @BLMNational Mustang. pic.twitter.com/r1dAd0plsc
ゴーストの任務は宇宙で戦うことではなく、地球での侵入者の監視です。ゴーストはヴァンデンバーグ空軍基地が実施している「軍用馬保全プログラム」に参加して、同基地の敷地内をパトロールする任に就く予定です。
軍用馬保全プログラムについて説明するヴァンデンバーグ空軍基地のムービーが以下。
The only Working Horse Program in the U.S. Air Force - YouTube
ヴァンデンバーグ空軍基地は9万9600エーカー(およそ400平方キロメートル)という広大な敷地を誇るアメリカで5番目に大きい空軍基地です。カリフォルニア州南西部に位置する同基地は、敷地の中に海岸や……
森などの多様な地形を有しています。
敷地内には絶滅危惧種15種が生息しているだけでなく、1600点を超える先史時代の考古学的資料や、26棟の冷戦時代の複合施設などが存在しており、軍用馬保全プログラムで雇用されている4頭の馬は、密猟・密漁の取り締まりや文化財の監視などが主な任務。また、時折式典に参加することもあるそうです。アメリカにおいて軍用馬を雇用しているのは、ヴァンデンバーグ空軍基地だけとのこと。
軍用馬は、車でパトロールすることが困難な高低差のある場所の移動に優れており、全地形対応車よりも環境に優しいという利点があるそうです。
以上の軍用馬保全プログラムに、ゴーストはアメリカ宇宙軍の軍用馬として参加する予定。2020年7月末の段階ではフルタイムで働く前のトレーニング期間中ということで、週3日のペースで任務に就いているとのことでした。
・関連記事
アメリカ宇宙軍がロゴ&行動指針を発表、デザインの詳細についても説明 - GIGAZINE
アメリカ宇宙軍初の攻撃兵器は敵対勢力に対する衛星ジャミングシステム - GIGAZINE
アメリカ宇宙軍が発表した「新しい軍服」のデザインにネットから総ツッコミ - GIGAZINE
「アメリカ宇宙軍」の第一歩として宇宙司令部が正式に発足、目的は「宇宙での優位性保持」 - GIGAZINE
将来起こり得る「宇宙戦争」に備えて国際的な法整備が進む - GIGAZINE
・関連コンテンツ