メモ

「アメリカ宇宙軍」の第一歩として宇宙司令部が正式に発足、目的は「宇宙での優位性保持」


ドナルド・トランプ政権下で構想が練られ、具体的な話が進展してきた「アメリカ宇宙軍」について、司令部が正式に設置されました。

President Trump Participates in the Establishment of the U.S. Space Command - YouTube


President Trump Is Reviving U.S. Space Command. Here's What That Is : NPR
https://www.npr.org/2019/08/29/755383671/white-house-hopes-revived-space-command-is-one-giant-leap-toward-proposed-space-

President Trump marks establishment of U.S. Space Command at White House ceremony today - CBS News
https://www.cbsnews.com/news/us-space-command-watch-live-stream-as-president-trump-marks-establishment-command-not-space-force-today-2019-08-29/

ホワイトハウスで開催された式典にはトランプ大統領のほか、マーク・エスパー国防長官、司令官となるジョン・レイモンド空軍大将らが出席しました。


「アメリカ軍」は大きく分けて「陸軍」「海軍」「空軍」「海兵隊」「沿岸警備隊」という5つの軍種で成り立っています。そして、陸海空軍と海兵隊は、地域・機能別に10個の「統合軍」に編制されています。

地域別のものが「北方軍」「中央軍」「アフリカ軍」「欧州軍」「インド太平洋軍」「南方軍」の6つ、機能別が「特殊作戦軍」「戦略軍」「輸送軍」「サイバー軍」の4つ。実は「宇宙軍」は1985年から2002年にかけて、宇宙関連の部隊や機材を統合運用するために存在していましたが、2002年に核兵器運用などを行う戦略軍に統合され消滅。部隊自体は空軍所属で残されました。


その後、2017年に共和党のマイク・ロジャース議員と民主党のジム・クーパー議員により、空軍から宇宙分野を切り離して「宇宙隊(Space Corps)」とする提案を含む2018年国防権限法が提出され、下院で可決されるも、最終的にこの提案は削除されました。

2018年には、トランプ大統領が第6の軍種としての「宇宙軍」設立構想を発表。2019年国防権限法で、戦略軍隷下に宇宙軍を再設立することが盛り込まれました。

米国防総省、「宇宙軍」創設の法案提出 6番目の軍  写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3213821

今回発足したのは、トランプ大統領が当初考えていた新軍種としての「宇宙軍」ではなく、統合軍としての「宇宙軍」。また、軍の設置には議会の承認が必要なため、まず「宇宙司令部」として第一歩を踏み出した形です。

予算に関しては2020年国防権限法に盛り込まれる見込みで、トランプ政権は、海兵隊が海軍隷下で1つの軍種を構成するように、宇宙軍を空軍隷下の第6軍種として独立させることを目指すことになります。

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in メモ, Posted by logc_nt

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