5人の美少女が悪魔にささげる魂を賭けてギリギリの駆け引きを繰り広げる「Diletto」プレイレビュー
「魂と引き換えに悪魔が願い事をかなえてくれる指輪」を手に入れた5人の美少女が、誰よりもたくさんの願い事を悪魔にかなえてもらうことを目指すゲーム「Diletto」が、Domina Gamesからリリースされます。非常にかわいらしい女の子のイラストとは裏腹に、「極限のリスクを超えた先にある栄光と快楽」を求めてお互いに魂の駆け引きをするというシビアなゲーム内容になっているとのことで、実際にプレイしてみました。
Diletto | Domina Games
https://www.dominagames.com/diletto
Dilettoのパッケージはこんな感じ。イラストは巻羊氏が担当しています。
Dilettoのプレイ人数は2~5人で、対象年齢は8歳以上、プレイ時間は10~20分を想定しています。
パッケージの中身はキャラクターカード、指輪カード、「真紅の野心」カード、願い事カード、ペナルティカード、マーカー。
願い事カードには「ごちそう」や「美しい服」といったかなえたい願い事が記されています。
指輪カードには「Safe」と書かれた精霊カードと「Oops!」と書かれた悪戯カードの2種類があります。
ペナルティカードは「警告」カードと「魂の代償」カードの2種類。
キャラクターカードにはミカ、アリア、ベルケ、サリー、ラティの5人の少女のイラストが描かれています。なお、この5人はDomina Gamesから出ているカードゲーム「Eresia」にも登場しています。「Diletto」は、「Eresia」をプレイしていなくても問題なく遊ぶことができますが、「Eresia」をプレイしていた方がより一層ストーリーへの理解が深まります。
早速ゲームを始めます。手前から見て左側に願い事カードを裏返して配置し、その下に「真紅の野心」カードとペナルティカードを並べ、右側には指輪カードを配置します。そして指輪カードを上から順に「Oops!」と書かれたカードが出るまでめくれば場の準備は完了。
各プレーヤーが願い事カードの山から4枚引いて手札とし、キャラクターカード左側に並ぶ「センスゲージ」の「2」の上にマーカーを置きます。これで全ての準備が完了しました。
指輪を受け取った少女たちは、無限の魂を持つ精霊が宿る石像に指輪をはめてさまざまな願い事をかなえてもらうのですが、時折ぬいぐるみの悪戯(いたずら)によって、願い事が失敗してしまいます。失敗すると悪魔から魂を要求されてしまうため、いかに失敗せずにたくさん願い事をかなえてもらうかがこのゲームの目的。まずは手札からかなえたい願い事カードを選んで場に出します。願い事カードの左上に記された願い事をかなえるために必要なソウルの数に応じて指輪カードを引く必要があります。「優れた才能」をかなえるために必要なソウルは「2」ということで……
指輪カードを2枚引きます。
1枚目は「Safe」と書かれた精霊カード。
2枚目で、「Oops!」と書かれた悪戯カードを引いてしまいました。悪戯カードが場に3枚出ると、願い事は失敗してしまい、魂を支払えなかったことで悪魔から警告を受けてしまいます。今回はまだ場に2枚しか出ていないので願い事はかなえられますが、次に悪戯カードが出てしまうと、願い事は失敗するという状態です。
かなえた願い事カード「優れた才能」の効果でセンスが1増えました。
願い事カードの効果を処理したら、手札が4枚になるように山札から願い事カードを引き、ターンを終了します。
ゲームが進み、場に悪戯カードが2枚出ている状態で自分のターンに。もし悪戯カードを引いてしまったら、悪魔から警告を受けてしまいます。
なんとしても悪戯カードを引くことは避けたいので、手札の中で一番必要なソウルが少ない「禁断の知識」を使うことにします。手札の中で一番必要なソウルが少ない「禁断の知識」を使うことにします。しかし、必要ソウルが2だと、指輪カードを2枚引かねばならず、悪戯カードを引いてしまう可能性は十分にあります。
センスを2消費して必要なソウルを減らすことにしました。指輪カードを引く前にセンスを2消費することで、願い事をかなえるのに必要なソウルを1減らすことができます。
というわけで引く必要がある指輪カードは1枚のみ。「さすがに1枚なら『Oops!』は出ないだろ」と心に余裕をもって引きます。
引いたカードに書かれていたのは、まさかの「Oops!」。場に悪戯カードが3枚たまったので、「魂の支払いをサボった」とみなされ、悪魔から警告を受けてしまいます。
願い事は失敗してしまったので、かなえようとしていた「禁断の知識」は捨て札置き場に捨てて……
ペナルティカードから、「警告」カードを1枚受け取ります。
ペナルティカードにはセンスを1増やす効果があるのでセンスを増やし……
3枚たまった悪戯カードを捨て札にして、手札を調整したらターン終了。3枚目の悪戯カードを引かないようにしながら、いかに相手に引かせるかを考えるのがこのゲームの肝となります。
悪戯カードが場に3枚たまるごとに「警告」カードをプレイヤーが受け取っていき、ついにペナルティカードが最後の1枚となりました。最後の1枚は「警告」カードではなく「魂の代償」カードです。
「魂の代償」カードはこれまでの「警告」カードと異なり、引いた時点で願い事をかなえた代償として魂を奪われ、敗北が確定してしまいます。各プレイヤーは「『魂の代償』カードは絶対に引きたくない!」とため込んでいたセンスを消費して指輪カードを引く枚数を減らしたり……
ソウルを1つも使わない「つつましさ」を使ったりとなんとか「魂の代償」カードを引かないようにします。
しかし、1人のプレイヤーが運悪く3枚目の悪戯カードを引いてしまいました。
3枚目の悪戯カードを引いてしまったプレイヤーが「魂の代償」カードを受け取り、願い事の代償に魂を奪われ敗北が確定しました。なお、「魂の代償」カードが引かれた時点でゲームは終了となります。
ゲームが終了したら、得点計算を行います。「魂の代償」を支払って敗北してしまったプレイヤーを除き、全員が手札を公開します。
ここで、必要ソウル数3の願い事カードを最も多く所持していたプレイヤーは、勝利点3点の「真紅の野心」カードをゲットできます。今回は全員同じ枚数を所持していたので全員に「真紅の野心」カードが配られました。
最後に場に出された願い事カードの右上に記された勝利点を合計します。最も合計勝利点が高かったプレイヤーが、「もっとも願い事をたくさんかなえた」として、勝利プレイヤーとなります。
Dilettoはシンプルで分かりやすいゲームで、すぐにルールを把握することができました。「魂の代償」カードが引かれた時点でゲームが終了し、ゲームを引き延ばす要素もないため、5人プレイで約15分、4人プレイでは約10分と短時間で楽しめます。また、センスを使うタイミングや必要ソウル数3のカードの使いどころなど、シンプルながら駆け引きも楽しめます。しかし、駆け引きをしても最後に勝敗を決めるのはプレイヤーの運なので、ボードゲーム初心者が上級者を打ち負かす事も可能です。ちょっとした休憩時間や重量級ボードゲームをプレイする合間にサックリプレイするのにおすすめなゲームです。
Dilettoは2020年12月3日に発売予定。また、記事作成時点ではAmazon.co.jpにて2821円で予約可能です。
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