美少女5人で学校をサボる不良学生と密告しまくり優等生が熱い戦いを繰り広げるカードゲーム「Eresia」
「ぬいぐるみに廃墟に行けと言われた」という謎の理由で学校をサボる少女と「学校を勝手に抜け出す生徒は許さん!」と先生にチクって成績を稼ぐ少女が火花を散らすカードゲーム「Eresia」が2020年4月11日から登場しています。「他者を出し抜く快感」を堪能できるということで、かれんな少女5人の陰謀渦巻く出し抜き合いを実際に体感してみました。
Eresia | Domina Games
https://www.dominagames.com/eresia
Eresiaは、不思議なぬいぐるみの「廃墟に行ってみなよ」という言葉を信じて成績を犠牲に廃墟へ向かうか、ぬいぐるみを無視して勉学に励んだり素行の悪い生徒を学校に密告したりして成績を伸ばし首席卒業を目指すかの2択を迫られるゲームです。
コンパクトなサイズのEresiaは、交通系ICカードと比較するとこのくらいの大きさ。
プレイ人数は2~5人、対象年齢は8歳以上、プレイ時間は10~20分が想定されています。
内容物は、エリアボード5枚、活動カード36枚、生徒カード5枚、ポーン5個、マーカー5個、キューブ15個、説明書。
エリアボードは学校・図書館・街・森・廃墟の順につなぎ合わせます。上下に各ボードの説明が書かれているので対面でゲームしやすいデザインになっていました。
活動カードの裏面はパッケージと同じデザイン。
活動カードのうち、左上に各エリアのマークが描かれているのは対応カード。主に成績を上げる効果があり、同じマークが描かれたエリア上でしか使用できません。
特殊カードは左上にマークが描かれておらず、どのエリアでも使用可能なカード。特殊カードの中でも右上にForbiddenと書かれたものは、ゲームを有利に進められる強力な効果を持っています。
「鍵」のカードは廃墟でしか使用できないゲームの勝利条件に関わる重要なカードです。勝利条件は後述。
各プレイヤーにはゲーム開始時に生徒カード1枚と、生徒カードと同じ色のポーン1個、マーカー1個、キューブ3個が配られます。
生徒カードは成績を表す0~10の数字が書かれており、マーカーの位置が現在の成績を表します。ゲーム開始時は0にマーカーをセット。
活動カードはしっかりとシャッフルし……
各プレイヤーは山札から4枚カードを引いて手札にします。
ポーンは各プレイヤーがどのエリアにいるかを示す駒。ゲームは全員が図書館エリアに集合した状態から始まります。
各プレイヤーは自分のターンで、「行動フェイズ」「移動フェイズ」の順に手番を実行します。行動フェイズでは「計画」「活動」「エリア効果」から1つを選んで実行するか、何もせずパスするかを選択します。計画を選択した場合は、エリアに応じた対応カードを手札から1枚捨てることで、手元にあるキューブを1個だけ置くことができます。
活動を選択すると、手札からエリアに応じた対応カードか、左上にマークのないカードを使用できます。また、もしエリアに自分のキューブがあれば1点成績が上乗せされ、さらにキューブを手元に回収することでもう1点成績が加算されます。つまり、キューブを置いてから活動を行えば、一度に3点も成績がアップするというわけです。なお、計画や活動でカードを1枚使った後は、山札から1枚カードを補充します。
エリア効果を選んだ場合はエリアボードに書かれた行動を実行可能。例えば図書館なら「手札が4枚になるまでカードを引く」か「カードを1枚引く」という行動ができるというわけ。
移動フェイズでは隣接するエリアに移動するか、現在のエリアにとどまるかを選択します。
ゲームの勝利条件は「成績を10にする」か……
「廃墟エリアに自分のキューブを置いた状態で鍵カードを使用する」の2種類。
成績は各エリアで対応カードを使用することでも稼げますが、学校エリアで実行できる「密告」でも成績を得ることができます。
密告されたプレイヤーは手札を全て公開。もし公開されたカードに中に鍵があれば、密告した側は成績が2点加算、密告された側は成績が1点減算されます。また、密告された側は手札のForbiddenと書かれたカードを全て捨てなければなりません。
「ということは、学校に居座って他のプレイヤーをどんどん密告すればいいのでは?」と戦略を立てるプレイヤーの武器となるのが特殊カードの1つ、「すり替え」のカード。
すり替えのカードは指定した相手のカードを1枚見ずに選び。自分の手札から任意のカードを1枚相手に渡すことができます。
つまり、相手に鍵のカードを押しつけて、密告の標的にしてしまうことも可能というわけ。しかし、密告主義のプレイヤーが行動フェイズで山札から鍵を引いてしまう可能性もあります。
すり替えカードがない限り、学校・図書館エリアでは手札を捨てる手段がないので廃墟方面へ向かわなければなりません。しかし「廃墟方面へ行く」という行動が「鍵を持っているのでは?」と疑われる対象になってしまうのがEresiaの難しいところ。
また、廃墟の対応カードは鍵のカードしかないので、「廃墟エリアに自分のキューブを置いた状態で鍵カードを使用する」という勝利条件を達成するには2枚の鍵カードが必要です。
鍵をいかに相手へ押しつけ、密告を成功させたり、密告をかわしたりするかがゲームをうまく進めるポイント。廃墟の一歩手前、森エリアのエリア効果ではカードを1枚引き、手札を山札の一番上に置くことができるので……
例えば鍵カードをいったん山札に戻して相手に押しつけておくということも可能。鍵を手放しておくことで、密告されたときのリスクを減らすことができます。
しかし密告されてしまうと、鍵を持っていなかったとしてもForbiddenのカードを捨てなければならないのでかなり不利。ただし、移動フェイズと行動フェイズをそれぞれ1回増やせる「ぬいぐるみ」カードが手札に2枚あれば、密告を気にせず一気に廃墟へ進むことも可能です。
対応カードを使い、こつこつ成績を上げて勝利もできますが……
やはり密告で相手を出し抜き、鍵カードを公開させて勝利するのが気持ちのいい勝ち方。もっとも、密告されて負けた側はかなり悔しいので少し対戦相手の性格を選ぶゲームかも。
成績を10にして勝ったプレイヤーは、生徒カードの裏に書かれたエンディングを見る権利を得られます。
キューブを置いた廃墟で鍵を使って勝利した場合は、説明書にある秘密のページを読む権利が得られます。秘密のページに何が書いてあるかは、実際に遊んで確かめてみてください。
Eresiaは密告するか、成績をあげるかという各プレイヤーごとの方針によってゲームの雰囲気が大きく変わります。全てのプレイヤーが成績を上げることに注力していれば、盛り上がりが少なく穏やかな雰囲気。一方で「鍵を廃墟へ持って行く」「相手を密告する」の2点に注力するプレイヤーが多いと殺伐とした雰囲気になり、鍵を持っている相手への密告が成功するとかなり盛り上がります。プレイ時間も短く、ゲーム自体がコンパクトでルールもあまり難しくないので、ボードゲーム初心者にもおすすめなゲームになっていました。
「Eresia」は税込2970円で購入でき、Amazon.co.jpでは記事作成時点で税込2700円で購入可能となっていました。
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