自律式配送ロボット導入をFedExが検討中、2019年夏にもテスト運用開始予定

Amazonや多くのスタートアップは商品の配送工程におけるラストワンマイル問題を解決するために、無人配達ロボットの導入を発表しています。そんな中、アメリカに本社を置く配送最大手のFedExも、「FedEx SameDay Bot」という自律式配送ロボットを発表しました。

Delivering the Future: FedEx Unveils Autonomous Delivery Robot
https://about.van.fedex.com/newsroom/thefuturefedex/

FedEx unveils autonomous delivery robot - The Verge
https://www.theverge.com/2019/2/27/18242834/delivery-robot-fedex-sameday-bot-autonomous-trials

FedEx SameDay Botがどのような配送ロボットになっているのかは、以下のムービーを見るとわかります。

Meet the FedEx SameDay Bot

建物の角を曲がって現れたのは……

FedExが開発した配送ロボット・FedEx SameDay Bot。ロボットの前面と背面にはディスプレイが設置されており、「Hello」という文字が表示されているのがわかります。

側面にはFedExのロゴが描かれています。

FedEx SameDay Botの上部には自動運転車などにも搭載されているLIDARセンサーが設置されており、機械学習アルゴリズムと組み合わされて歩行者や車などの障害物を検知し、安全に回避するとのこと。

ちゃんと交通規則を守り、横断歩道を渡っています。

段差にさしかかっても、前輪をゆっくりと乗り上げさせて……

そのまま通行することが可能。FedEx SameDay Botは過去にセグウェイや6輪車いす「iBot」を開発したことで知られるディーン・ケーメン氏と協力して作られたそうで、町中での移動にほとんど支障がないレベルの性能を持っているとのこと。

最高時速は時速10マイル(約時速16km)

犬が飛び出してきてもちゃんと停止して……

水たまりでも問題なく進むことが可能。

赤信号を認識して止まります。

急な坂道を登る能力もあり……

地面がえぐれていても、安定して進むことができるようです。

目的地の付近までたどり着いたFedEx SameDay Botは……

玄関先でスムーズに方向を転換。

小さな階段を乗り越えて……

狭い玄関先のポーチを進み、ドアの前で停止しました。

住人はFedEx SameDay Botから荷物を受け取るだけでOK。

FedExはウォルマートをはじめとする提携企業と協力して、FedEx SameDay Botの必要性を評価しているとのこと。提携小売店の顧客の60％が店舗から3マイル(約5km)以内の場所に住んでおり、超ローカルな配送に特化したFedEx SameDay Botのような自律式配送ロボットが活躍する可能性が十分にあるとFedExは考えています。

FedExは2019年の夏からメンフィスの本社周辺にあるFedExのオフィス間で、FedEx SameDay Botによる配達テストをスタートすると予定しています。この試験が成功した場合提携企業でのFedEx SameDay Bot導入を進めていき、最終的には自律式配送ロボットを標準的なサービスとして提供することをFedExは計画しているそうです。