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Adobeが2兆円超えでデザインツール「Figma」を買収、Figmaブランドは存続の予定


Adobeがデザイン管理ツール「Figma」を200億ドル(約2兆8600億円)で買収することを発表しました。Figmaの開発はAdobeによる買収後も続くことが明言されていますが、Adobeが開発しているFigmaの類似サービス「Adobe XD」の今後については明らかにされていません。

Adobe - Adobe to Acquire Figma
https://news.adobe.com/news/news-details/2022/Adobe-to-Acquire-Figma/default.aspx

A New Collaboration with Adobe
https://www.figma.com/blog/a-new-collaboration-with-adobe/

Figmaは複数人で同時にアプリやウェブページのプロトタイプを作成したり、アイデアを共有したりできるデザイン管理ツールです。Figmaは日本を含む世界中で広く利用されており、2022年には日本語版の公式Twitterアカウントを開設するなどコミュニティ活動も積極的に展開しています。


対して、AdobeもFigmaに似た機能をそろえたデザインツール「Adobe XD」を開発しています。Figmaの公式サイトにはFigmaとAdobe XDの機能比較ページが存在しており、「ストレージ容量無制限」「作業がクラウド上で完結する」「複数人での作業がスムーズ」といったAdobe XDに対する利点がアピールされています。


2022年9月15日にAdobeはFigma社と200億ドルでの買収合意に至ったことを発表しました。Adobeは買収発表の中で「Adobeのイメージングや写真、イラスト、ビデオ、イラスト、3D、フォントに関わる技術をFigmaプラットフォームに導入することでデザイナーやプロダクトマネージャーなどの製品設計に関わるすべての人々に利益をもたらします」と述べ、Figmaの機能強化に取り組むことをアピールしています。

Figmaのディラン・フィールドCEOは買収発表に際して「Adobeのクリエイティブ分野における経験や技術にアクセスすることで、Figmaの成長と確信を加速させられます」と述べています。加えて、フィールドCEOは自身がFigma社のCEOとして活動し続けることを明言しました。

また、Figma社のプロダクト部門責任者であるユーキ・ヤマシタ氏は「Figmaのブランドは変わらず残ります。皆さんにとっても何も変化はありません」とツイートし、Adobeによる買収後もFigmaブランドが存在し続けることを強調しています。

Figmaのブランドは変わらず残ります。皆さんにとっても何も変化はありません。これまでと同じように日本、そして日本のFigma Communityに対して継続してコミットします(日本の皆さん向けにどうしたらより良いプロダクトにできるのか、Adobeから教えてもらうのも良いかもしれません!)。

— Yuhki Yamashita (@yuhkiyam)


なお、AdobeはFigma以外にも競合他社の買収を行ってきました。例えば、2005年にはFlashやShockwave、Dreamweaverなどを開発していたライバル企業のMacromediaを買収しています。Macromediaの主力製品であったShockwaveは2019年に提供終了が宣言され、Flashは2020年にサポート終了していますが、Dreamweaverは記事作成時点でもAdobe Creative Cloudの一部として提供され続けています。

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in ソフトウェア,   ウェブアプリ,   デザイン, Posted by log1o_hf

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