世界で最も黒い塗料「ベンタブラック」が人工衛星による光害を防ぐ可能性が示される

近年、衛星インターネットの普及などによって地球低軌道にある人工衛星の数が急増していますが、これらの人工衛星が光を反射することで天体観測に支障が出ることが問題視されています。そんな人工衛星による光害を軽減するために、世界で最も黒い物質「ベンタブラック」の塗料が役立つ可能性があるとの研究結果が報告されました。
Reducing the impact of satellite brightness for astronomy: laboratory characterization and simulations | Monthly Notices of the Royal Astronomical Society | Oxford Academic
https://academic.oup.com/mnras/article/550/1/stag1136/8722194
World's darkest coating could reduce satellite light pollution | University of Surrey
https://www.surrey.ac.uk/news/astrophysicists-show-how-worlds-darkest-coating-could-protect-night-sky-satellite-light-pollution
Vantablack: World's Blackest Paint Could Solve A Major Problem For Astronomy : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/the-worlds-blackest-paint-could-stop-satellites-ruining-astronomers-views
ヨーロッパ南天天文台(ESO)によると、2019年以降に地球を周回する人工衛星の数が急増し、2026年7月時点では1万4000基を超えているとのこと。その大部分はSpaceXが運営する衛星インターネット・Starlinkの通信衛星だそうで、SpaceXは宇宙データセンター向けにさらに100万基の人工衛星を打ち上げる計画を持っています。その他の企業が計画しているものを含めると、今後数年間で合計170万基以上の人工衛星が軌道に投入される予定です。
しかし、こうした人工衛星の急増は、現代の天文学にとって壊滅的な「光害」をもたらすことが指摘されています。すでに人工衛星の反射光は、天文台で撮影されている多数の画像に悪影響を及ぼしており、今後もその問題は悪化していくとみられます。
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そこでイギリスのサリー大学や、サリー大学からスピンアウトした企業・サリーナノシステムズなどの研究チームは、サリーナノシステムズが開発した新たな塗料「Vantablack 310(ベンタブラック310)」が人工衛星による光害を軽減する能力について検証しました。
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