メモ

フィンランドで約40年ぶりに原子炉が新規建設され試験運用が開始

by IAEA Imagebank

フィンランドの電力会社ティオリスーデン・ボイマが2005年から建設中だった原子炉「オルキルオト3号機」の試験運用が、度重なる延期を経てようやく開始されたことが明らかになりました。フィンランドで新規の原子炉が稼働するのは実に約40年ぶりの出来事です。

Finland starts much-delayed nuclear plant, brings respite to power market | Reuters
https://www.reuters.com/world/europe/finland-starts-much-delayed-nuclear-plant-brings-respite-power-market-2022-03-12/


フィンランドにあるオルキルオト原子力発電所で、新たに建設されたオルキルオト3号機の試験運用が開始されました。本格的に稼働が開始すると1.6GW規模の電力を生産すると見込まれており、同国の14%の電力需要をまかなうことが期待されています。今回は0.1GW規模で試験運用されているとのことで、ティオリスーデン・ボイマは2022年7月末までに本稼働に移すことを計画しています。

2005年頃から建設が開始されたオルキルオト3号機はもともと2009年に稼働する予定でしたが、技術的な問題などから大幅に開発が遅延していました。2021年12月には初めて臨界条件を達成したことが伝えられており、稼働に向けて準備が整えられてきたことがうかがわれていました。

by BBC World Service

北欧の電力事情に詳しいコンサルタント企業ThemaのMarius Rennesund氏によると、フィンランドは北欧諸国随一の電力不足国家であるとのことで、需要は大きいものと見られるとのこと。また、Rennesund氏は原子炉稼働による電力価格の低下も予想しており、今後2年以内に1MWh当たり70ユーロ(約9000円)から45ユーロ(約5800円)に下がると見ています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
核融合実験炉「ヴェンデルシュタイン7-X」が新世代の核融合炉の実装を後押し - GIGAZINE

「トレーラーで運べる原子炉」の開発をアメリカ国防総省が進めている - GIGAZINE

ドイツが2038年までに84基の石炭火力発電所すべてを停止し、再生可能エネルギーに置き換えていくことに - GIGAZINE

10万年にわたり使用済み核燃料を保管する最終処分場計画をスウェーデン政府が承認 - GIGAZINE

人工の放射性物質を含む雲が北欧上空を覆う、ロシアの原子力発電所が損傷した可能性も - GIGAZINE

in Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article here.