メモ

医学の進歩のために遺体を寄付したら解剖ショーの見せ物に使われてしまった


98歳で亡くなった男性の最後の願いを叶えるために男性の妻が献体を行ったところ、意図せず一般参加者も見学できる解剖ショーに使用されてしまったという事例が報じられました。

Louisiana WWII vet's body dissected publicly, horrifying his widow who donated it for science | News | theadvocate.com
https://www.theadvocate.com/baton_rouge/news/article_cca7c34c-3cdd-11ec-9cb9-f3d0a583c921.html

Man donated his body to science; company sold $500 tickets to his dissection | Ars Technica
https://arstechnica.com/science/2021/11/man-donated-his-body-to-science-company-sold-500-tickets-to-his-dissection/

アメリカ・ルイジアナ州で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により亡くなった退役軍人のデイヴィッド・サンダース氏は、生前に医学の進歩のために自身の肉体を実習用教材として提供することを望んでいました。妻のエルシー氏は夫の意思を「最後の愛国的行為だ」と理解し、その意思を遂行。ルイジアナ州立大学には遺体がCOVID-19陽性であったことを理由に断られたため、「医療と外科の教育」を目的に設立された民間団体のMed Ed Labsに献体を行いました。


しかし、Med Ed Labsは「死を科学する」メディア企業のDeath Scienceにデイヴィッド氏の遺体を販売。Death Scienceはこれを、医療関係者だけでなく一般の人々も1枚最大500ドル(約5万7000円)のチケットで参加できる「解剖ショー」に使用しました。

解剖ショーに秘密裏に参加したジャーナリストが遺体の名前を確認してエルシー氏に事実を伝えたところ、エルシー氏は恐怖を感じたとのこと。エルシー氏はインタビューに対し「恐ろしく、非倫理的であり、言葉に表すことができません。遺体が科学のために使われると決めた書類は持っていますが、商業に使われるということについては何も知りません」と答えました。

Med Ed Labsの責任者が「Death Scienceが遺体を医学のために使うと信じていました。Death Scienceの遺体の使い方は不誠実です」と述べた一方、Death Scienceの責任者は「Med Ed Labsは、医学生以外も参加するイベントに遺体が使われることを十分に認識していたはず」と反論しました。Death Scienceはまた「今回のショーは娯楽目的のものではなく、間違いなく教育的なものでした」と述べました。


エルシー氏は遺体の返却を望んでいるとのことです。

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in Posted by log1p_kr

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