Appleが反ワクチン主義者向けアプリ「Unjected」をApp Storeから削除
若者の間で「反ワクチン派のための『Tinder(マッチングアプリ)』」として名をはせていたというアプリ「Unjected」がApp Storeから削除されました。Appleによれば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の誤情報に関するガイドラインに従わなかったための措置だとのことです。なお、2021年7月のうちにGoogle Playからも削除されています。
Anti-Vax App Squares Off With Google, Apple Over Misinformation - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-07-31/anti-vax-app-squares-off-with-google-apple-over-misinformation
Apple removes anti-vax app Unjected from App Store for spreading COVID-19 related misinformation
https://www.ithinkdiff.com/apple-remove-unjected-app-store/
Apple Kicks 'Tinder for Anti-Vaxxers' App From App Store
https://www.iphonehacks.com/2021/08/apple-kick-tinder-anti-vaxxers-app-store.html
「Unjected」は2021年5月に登場した、COVID-19のワクチンを接種しなかった人に対してメッセージが送れるというアプリ。偶然にも、マッチングアプリのTinderやBumbleがワクチン接種促進を呼びかけるキャンペーンを実施したタイミングで登場したことから、「反ワクチン派のためのTinder」として注目を集めることになったとのこと。
Unjectedは当初、Google PlayとApp Storeで配信されていましたが、2021年7月にレビューが引き金となってGoogle Playで一度削除され、入手できるのはApp Storeのみとなっていました。なお、記事作成時点でGoogle Playでの配信は復活しています。
Appleの説明によると、Unjectedは最初のレビューで掲載を拒否され、COVID-19ポリシーに準拠するよう文言を変更することで承認を受けましたが、のちに更新をかけて再びCOVID-19ポリシーに抵触するような内容になっていたとのこと。
UnjectedはGoogle Playに復活させるためにソーシャルフィードを削除したとのことですが、フラグを付けるなどポリシーに違反しないような形でソーシャルフィードを復活させる計画とのことで、共同創業者であるシェルビー・トムソン氏は「私たちは検閲の綱渡りをしなければなりません」と述べています。また、「私たちは社会に対して害を与えようとしているのではなく、選択の自由を行使したいだけです」とも述べたそうです。
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