メモ

SaaSで月間100万円の収益を達成するまでの実録はこんな感じ


ソフトウェアをライセンス販売するのではなく、インターネット経由でユーザーに提供する「SaaS」では月額あるいは年額課金の形がよく取られます。個人の開発者がSaaSでサービスを提供する場合、自分でゼロからサービスを開発することだけでなく、慣れないマーケティング活動を行う必要があり、実際に収益をあげるようになるまでの道のりは想像以上に険しいものです。会社を辞めてスタートアップを立ち上げたJon Yongfookさんはマーケティングを自動化・拡大するためのツール「Bannerbear」を開発・運営しており、収入ゼロで1年間過ごしたものの、その後、月次経常収益(MRR)1万ドル(約100万円)に達したとのことで、そこまでに至った道のりを公開しています。

Here's How I Bootstrapped a SaaS to 10k MRR - Bannerbear
https://www.bannerbear.com/journey-to-10k-mrr/

BannerbearがMRR100万円を達成するまでのグラフが以下。縦軸がMRRの額、横軸が年月日となっており、2019年8月31日をスタートとしています。矢印は左からBannerbearのローンチ、再ローンチ、事業転換2回、新機能発表、価格変更、ポジショニングとなっており、2度目の事業転換の後、新機能を発表したあたりから徐々に収益が増加しだしたことがわかります。


それ以前にさかのぼると、2019年1月から7月31日までは全く無収入だったそうです。


当時、Yongfookさんは働いていた会社を辞めてから12カ月で12個のスタートアップを設立することに挑戦し、見事に惨敗。しかし、この挑戦のおかげで、自分が興味を持っているテクノロジー分野がはっきりしたとのこと。挑戦においてYongfookさんは新しい技術に手を伸ばすのではなく自分が詳しい技術を使用したおかげで、コンスタントにスタートアップを立ち上げることに成功しました。収益化としては失敗ですが、「いい練習になった」とYongfookさんは述べています。

複数のスタートアップを立ち上げることに失敗したYongfookさんは、2019年9月から、自分が最も興味を持っている「画像生成」の分野に集中しはじめます。9月1日から12月31日までのグラフは以下の通りで、12月にはMRR400ドルに(約4万1800円)に到達しました。


このときYongfookさんが開発した「Previewmojo」というツールは、わずかなテンプレートを元にOGP向けの画像を生成するというものでした。約4万円というMRRは決して多くありませんが、進むべき方向としては合っていると感じたYongfookさんはそのまま開発を進めました。

その後、Yongfookさんは「製品がターゲットにしている市場が小さすぎる」と考え、アプリ自体は変えずに、ブランド名を「Bannerbear」に変更するというマーケティング戦略を実施。この戦略が功を奏し新規ユーザーからの関心を得てトラフィックは増加しましたが、直接収益に影響するものではなかったとのこと。ニッチ市場をターゲットにするという方法は有効な時もありますが、ニッチすぎる場合は市場を広げる必要があるとYongfookさんは記しています。


2020年3月まで、YongfookさんはShopifyのアプリストアで販売を行っていましたが、けん引力がないと判断し撤退。そしてBannerbearをAPIサービス1本に絞り、新しいテンプレートエディターとREST APIをローンチしました。これにより、新しいターゲット層による新しいユースケースが多く生まれることになったそうです。

グラフを見ても、2020年4月頃からコンスタントに収益が伸び始めていることが読み取れます。


その後6カ月間、Yongfookさんは全ての時間のうち50%をコーディングに、残りの50%をマーケティングに割きました。具体的にいうと、1週間コーディングを行ったら、その次の1週間はツイートやブログ投稿を行うといった行為を繰り返したそうです。

以下がその例で、Bannerbearのウェブサイト上で「How to Get Your First 25 SaaS Customers」(最初のSaaS顧客25人を獲得した方法)といった記事を書くこともあれば……

How to Get Your First 25 SaaS Customers - Bannerbear
https://www.bannerbear.com/blog/how-to-get-your-first-25-saas-customers/


Indie Hackersという投稿サイトに「Have I entered the Long Slow SaaS Ramp of Death?」(私はSaaSのゆっくりとした長い「死の坂道」に入ってしまったのか?)という記事を投稿することも。書いた記事が多ければ多いほどSaaSのコンバージョンは多くなったとYongfookさんは述べています。

Have I entered the Long Slow SaaS Ramp of Death?
https://www.indiehackers.com/post/have-i-entered-the-long-slow-saas-ramp-of-death-6a8db1892d


そして2020年11月からは、ジョブ理論を元にBannerbearに求められるニーズは「マーケティングの自動化」と「マーケティングの拡大」であると認識。これはZapierで多くの自動化を設定している人、そして大量のツールを統合するためにAPIを使っている人という、2つのタイプのユーザーを想定しています。

この結果、2021年1月にBannerbearはMRR約100万円を達成することができたとのことです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
開発したサービスやアプリを最小の手間で拡散して最大限の効果を得られるGIGAZINEの「完全おまかせコース」発注プロセスまとめ - GIGAZINE

「なぜSaaSは世界中に広がるのか?」「SaaSの販売モデル」「SaaSの基本方程式」など成功に導くための方法をStripeがまとめて公開中 - GIGAZINE

SaaSが本当に軌道に乗っているかを理解するための売上継続率・総収入継続率などの求め方一覧 - GIGAZINE

製品・サービスの価格はどうやって決めれば良いのか?スタートアップへの10年間の投資から得た投資家からのアドバイス - GIGAZINE

1週間で3カ月分の収益を生み出す「セールの実施方法」まとめ - GIGAZINE

月額課金のサブスクリプション方式の成否は「ユーザーの解約率」だけでは正しく評価できない - GIGAZINE

in メモ, Posted by logq_fa

You can read the machine translated English article here.