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OpenAIのサム・アルトマンCEOとAnthropicのダリオ・アモデイCEOの間には10年にもわたる確執がある


Claude AIを開発するAI企業・Anthropicのダリオ・アモデイCEOは、2016年からChatGPTなどを展開するAI企業のOpenAIに務めていましたが、事業に関する方向性の違いにより2020年にOpenAIを離れています。そんなアモデイCEOとOpenAIのサム・アルトマンCEOの間には約10年にわたる確執があると、ウォール・ストリート・ジャーナルが事情に詳しい関係者への取材を元にまとめています。

The Decadelong Feud Shaping the Future of AI - WSJ
https://www.wsj.com/tech/ai/the-decadelong-feud-shaping-the-future-of-ai-7075acde


Anthropicはアメリカの国防総省との契約交渉を進めていましたが、Anthropicの設けた安全措置を撤廃するよう国防総省が圧力をかけ、これに対しアモデイCEOが「脅しには屈しない」と要求を拒否しました。結果としてドナルド・トランプ大統領は連邦機関に対しAnthropic社の技術利用停止を命じ、同社をサプライチェーンのリスクに指定しています。一方で、OpenAIはAnthropicが拒否したとされる条件と実質的に同一の安全基準を維持しつつ合意に至りました。

OpenAIが国防総省とのAI利用契約について合意、Anthropicの交渉決裂直後に - GIGAZINE


国防総省との契約に際し、OpenAIは「Anthropicとほとんど同じ制限事項を設けた」と述べ、「アメリカ国内の大衆に対する監視にAI技術を一切利用させないこと」などの合意を明確にしたと述べていました。しかし、アモデイCEOは従業員宛てのメールで「OpenAIが国防総省の取引を受け入れ、私たちが受け入れなかった主な理由は、OpenAIが国防総省の職員をなだめることに関心があったのに対し、私たちは実際に乱用の防止に関心があったからです」と記したほか、制限事項を設けたというOpenAIの主張に対し「真っ赤なうそ」だと指摘して批判していたと報じられています。

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by Fortune Brainstorm Tech

そもそもアモデイCEOは事業に関する方向性の違いによりOpenAIを離れており、2021年にAnthropicを設立してからは自社を「AI競合他社に対する健全な代替案」と位置付けています。そのため、チャットボットに広告を組み込んだOpenAIを批判するキャンペーンを展開するなど、安全で責任のあるAI開発を重視しています。しかし、OpenAIが安全性を重視していないとしてアモデイCEOらが退社するよりも前から、アモデイCEOとアルトマンCEOの間には根深い確執があったとされています。

アルトマンCEOおよび周囲の人物ら250人以上にインタビューを実施して「The Optimist: Sam Altman, OpenAI, and the Race to Invent the Future(楽観主義者:サム・アルトマン、OpenAI、そして未来を創造する競争)」という書籍を執筆したウォール・ストリート・ジャーナルのキーチ・ヘイジー氏は、アモデイCEOとOpenAI幹部との確執には、OpenAIの共同創業者であるグレッグ・ブロックマン氏が強く関係していると指摘しています。


ヘイジー氏によると、対立の原点は2016年までさかのぼります。当時GoogleでAI研究者として働いていたアモデイCEOは、妹のダニエラ・アモデイ氏とその婚約者であるホールデン・カーノフスキー氏らと共同住宅で生活していました。そこへ頻繁に出入りしていたのがブロックマン氏で、ある日「AIの正しい開発方法」について議論していた際、ブロックマン氏は「アメリカ国民に詳細を知らせるべき」と主張した一方で、アモデイCEOは「AIの発展速度といったデリケートな話題については、まず政府に伝えるべき」と主張しました。ブロックマン氏は後に、「OpenAIとAnthropicの考え方の違いを象徴する出来事だった」と振り返っています。

アモデイCEOは2016年にOpenAIに入社しましたが、2017年には当時OpenAIへ資金提供していたイーロン・マスク氏が全社員の貢献度を一覧化するよう求め、その後スタッフの約10~20%が解雇された人員整理を、「必要以上に残酷だった」と不信感を抱いたと話しています。また、同年に「OpenAIが将来的に各国政府のAI協調体制を担う」という構想が議論され、ブロックマン氏は「汎用人工知能(AGI)を各国政府へ販売する」というアイデアを提案しましたが、アモデイCEOは「敵対国へAGIを販売することは反逆行為に等しい」と考えて退職まで検討していたといいます。

2018年にマスク氏がOpenAIを離れると、アルトマンCEOが実質的なリーダーとなりました。アモデイCEOは「ブロックマン氏とイリヤ・サツケバー氏が責任者にならないこと」を条件にOpenAIへ残留することでアルトマン氏と合意しました。しかしその後、ブロックマン氏は「自分たちが必要だと思えばアルトマンCEOを解任してよいと言われている」と発言し、アモデイCEOはアルトマンCEOが約束を守っていないと考えました。


GPTシリーズの開発が始まると対立はさらに深まりました。当時研究責任者だったアモデイCEOは、ブロックマン氏が大規模言語モデル開発へ関与することに反対します。アルトマンCEOはブロックマン氏がプロジェクトの参加できるようアモデイCEOに働きかけましたが、ダニエラ氏も「ブロックマン氏を参加させるなら、自分が責任者を辞任する」と主張し、最終的にブロックマン氏はプロジェクトへ参加しないことになりました。

アモデイCEOはGPT-2やGPT-3の開発を率いたことでOpenAI内での存在感を高めました。しかし、「より会社への貢献度が低いブロックマン氏が会社の重要方針についてアルトマンCEOに意見していた」ことなど、自身の貢献が正当に評価されていないと感じていたといいます。ブロックマン氏からプレゼン資料の確認を依頼され、後からその資料がバラク・オバマ元大統領との会談用だと知って、自分が会談から外されていたことに激怒したこともあったそうです。


2019年にアモデイCEOは研究担当副社長へ昇進しましたが、社内対立は収まりませんでした。2020年にアルトマンCEOは「アモデイ兄妹が自分への批判を取締役会へ集めている」と問いただし、アモデイCEOとダニエラ氏が否定したことで、激しい口論になったとされています。さらには幹部同士で相互評価を実施した結果、ブロックマン氏とダニエラ氏が互いに長文で批判し合い、組織内の対立は決定的になっていきました。

2020年末、アモデイCEOを中心としたグループがOpenAIから独立することを決断しました。アルトマンCEOは引き留めを試みましたが、アモデイCEOは「取締役会への直接報告」と「ブロックマン氏とは働けない」という条件を提示し、交渉はまとまりませんでした。最終的にアモデイCEOとダニエラ氏ら約10人がOpenAIを離れ、Anthropicを設立しました。現在ではAnthropicはOpenAI最大の競合企業の一社となっています。

以下は、2026年2月にインドで実施され「AIインパクト・サミット」の一幕で、インドのナレンドラ・モディ首相(画像中央)がアルトマンCEO(右から2番目)とGoogleのスンダー・ピチャイCEO(左から2番目)の手を取って掲げました。それに呼応して、舞台上のほとんど全員が両手を握って掲げましたが、アルトマンCEOとアモデイCEO(画像右)は手を取り合わなかったことから、「対立がいまだに根深い」と話題になりました。なお、アルトマンCEOは後に「壇上で何が起きているのか分からなかった」と説明しています。

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in AI, Posted by log1e_dh

You can read the machine translated English article There has been a feud between OpenAI CEO….