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月収をゼロから3万ドルまで増やすための7つの教訓


「カスタマーサポートつきでGmailより使いやすい」とうたっているメールソフト「Groove」のCEOであるAlex Turnbull氏が、Grooveを立ち上げて収入がゼロだった頃から、月収3万ドル(約292万円)を稼ぎ出すようになった今までの教訓を7つにまとめています。

7 Lessons We Learned Going from Zero to $30k/Month in Under a Year
http://groovehq.com/blog/first-year

◆1:無償で得られるネット情報を活用して欠落している知識を埋める


Turnbull氏は大学卒業後に起業しましたが、大学時代には販売・経営をはじめとして起業に必要な事を何も学んでいませんでした。そのため、起業家として必要な事ができていなかったり、一方で間違った事をしたりしていても、「何が必要だったか」「何が間違っているか」を判断する事ができませんでした。しかし、幸いな事に、インターネット上には起業家の先達や小規模ビジネスの先駆者たちによる金言がたくさん転がっているので、これらを活用する事で強みとすることができます。Turnbull氏の場合、無料で使えるEメールの自動応答システムの組み立てをCopybloggerから、従来のものに比べて2倍から4倍は優れたヘッドラインの書き方をKISSmetricsから、ページビューではなくメトリクスを見るべきだということをHubSpotから学んだとのこと。起業にあたって必要な事は、あるカテゴリにおいて最高品質のブログを1時間以内に見つけ出す洞察力を持つ事だ、とTurnbull氏は述べています。

◆2:新規ユーザーを獲得する戦略その1「ブログを始める」


インターネットで人を集める方法といえばニュース報道やソーシャルメディアに取り上げられることですが、Grooveを開始する前のTurnbull氏は、そういった方法で人を集めても持続的に成長していく事は難しいので、より優れた長期的戦略が必要だと感じていました。そこで、スタートアップや小規模ビジネスが何に役立つかということについて、考えた内容をブログに書き始めました。すると、その記事のうちの1つがOnStartupsのゲスト記事として採用され、別の記事はBusiness Insiderで配信されることになりました。この結果、1日100人だった訪問者数が1000人以上になるという、1000%の成長を遂げる事となりました。

◆3:新規ユーザーを獲得する戦略その2「ヘルプウィジェット」


サービスを開始してからしばらくして、ユーザー獲得数が伸び悩んできたころ、Turnbull氏は最後にサインアップした20人の客に感謝のメールを送信し、その中で「どこでGrooveを知りましたか?」と質問しました。すると、メールを返信してくれた14人のうち8人が「よく閲覧するウェブサイトのヘルプウィジェットがGrooveを利用していたから」と回答。そこで2日後、ヘルプウィジェットの右下に「Powered by Groove」という文字を入れて自社サイトへリンクするようにしました。すると、効果はたちまちのうちに表れ、ウィジェットを通じて3日間で100人が来訪し、19人が新規登録を行いました。

◆4:ユーザーを活性化(アクティベート)する


どんなにいいサービスを提供していても、実際にユーザーが購入して使ってくれなければ意味がありません。Grooveは非常に高機能なサービスを提供していましたが新規の顧客が触るには機能が多すぎて、その対策としてフローチャートを用意していたものの、全7ステップを終えるまでに約7分もかかってしまうこともあり、最終的な回答率はたった15%でした。このため、常連ユーザーにGrooveの優れた点を尋ねて分析し、フローチャートをシンプルに改善。結果、回答率を4倍にすることができました。

◆5:アクティベーションの自動化


データを分析すると、Grooveを無料で試用するユーザーのうち、最初に接続したときにメールボックスまで作成したユーザーは、2度目以降にメールボックスを作った人に比べてサービスに戻ってくる確率が6倍高いことがわかりました。そのため、Turnbull氏らは、初回接続時にメールボックスを作らなかったユーザーに向けて、アクティベートしてメールボックスを作るように誘いかけるメールを自動で送信するようにしました。この施策は成功で、試用期間である2週間以内にメールを受け取ったユーザーが有料アカウントへ移行する確率は18%上昇しました。

◆6:ユーザーを維持する


こういったメールは、新規ユーザーの獲得に役立つだけではありません。アクティベーションを済ませて継続利用ユーザーになったあとも自動メールで新機能やアップデートのお知らせを続ける事で、30日間で退会するユーザーのうち、20%を引きとめることに成功しました。

◆7:素晴らしいカスタマーサポート


無料トライアル中にサポートに連絡してきた人は、一度もサポートを利用しなかった客に比べて9倍近い確率でトライアル終了後に有料顧客になっていることが判明。これは一見Grooveのメールソフトが使いにくいことを示唆しているように見えますが、ユーザーは価値のあるものと感じているからこそサポートを利用します。そこでパレートの法則に従って無料トライアル客に焦点を当て、サポートのリンクを目立つように設置。電話でもメールでもコンタクトがとれるようにサポートを必要する人に手をさしのべた結果、無料トライアル客が支払いを始める確率はさらに20%上昇しました。

全てを自動化することは一見便利に見えますが、製品の価値を逃がすことと同じとのこと。小さな企業やスタートアップからカスタマーサポートを持っているサービスは多くありませんが、優れたカスタマーサポートは大きな効果を生み出しているようです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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