アクションカメラの「GoPro」が約81億円の四半期損失、身売りへのプロセスが「最終段階」に

アクションカメラメーカー大手のGoProが2026年8月10日に第2四半期の決算を発表し、5100万ドル(約81億円)の四半期損失を明かしました。2026年6月時点で、売れ行きの鈍化やメモリ関連コストの急上昇から資金繰りが悪化したことで「事業継続に重大な懸念がある」と発表していましたが、決算説明会で「会社売却の可能性を評価するプロセスが最終段階に入った」と告知されています。
GoPro Says Its Sale Process Is in the Later Stages – Camera Sales Fall 38%, Cash Down to $27 Million | CineD
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アメリカ・カリフォルニア州に本社を置くカメラメーカーのGoProは、2026年4月に運営コストの削減と営業レバレッジの強化を目的としたリストラ計画を発表し、全従業員の約23%にあたる145人の人員削減を実施すると発表しました。この背景には、DJIやInsta360といった競合他社との激しい競争やスマートフォンカメラの普及により厳しい経営状況が続いており、2025年度の通期決算では前年同期比で減収となり、2025年第4四半期には900万ドル(約13.6億円)の損失を出すなど最終赤字を計上していることが挙げられました。
そして2026年6月1日には、アメリカ証券取引委員会提出資料で「事業を今後12か月継続できるかについて重大な疑義がある」とする内容を示しました。純損失は前年から約78%縮小したものの、2026年3月最終週にメモリー費用が80%から115%上昇したことや、4月にはサプライヤーから同社製品に使うメモリの生産削減が伝えられたことで、部材価格と供給の変動が製品事業に響きやすくなったことが原因として挙げられます。対応策として、GoProは事業売却または合併を含む戦略的選択肢を検討していると語っていました。
GoProの事業継続に「重大な懸念」、世界的なメモリ不足に起因するコストの上昇と売上減少で - GIGAZINE

そして2026年8月10日にGoProは第2四半期決算を発表しましたが、その内容は依然として厳しいものでした。4月から6月にかけてのカメラ出荷台数は約29万1000台で、前年同期比38%減。売上高は31%減の1億500万ドル(約167億円)、同期の赤字額(四半期損失)は5100万ドル(約81億円)に拡大したそうです。現金および現金同等物は2730万ドル(約43億円)に減少しました。

そして決算説明会で創業者兼CEOのニコラス・ウッドマン氏は、取締役会が5月に承認した会社売却の可能性を評価するプロセスが「最終段階」に入ったと述べました。最終段階というのは取引が完了したという意味ではなく、買い手、価格、構造は明らかにされていませんが、数か月以内に事業売却が成立する可能性が高いことを示唆しています。
映画制作技術に関するニュースを発信するCineDによると、2026年第2四半期はGoProにとって新製品が店頭に並んでから初めての本格的な四半期であり、同社の復活計画がうまくいっているかどうかを初めて正確に判断できる機会となっていたとのこと。しかし結果として、ハードウェア事業の縮小ペースが新製品の販売ペースを上回っていたそうです。
GoProの現状をよりよく表す内訳として、CineDは売上高の経路に注目しています。決算資料では、GoPro.com経由の売上は前年比13%増であるのに対し、小売販売は48%減と大きく減少していることが示されています。つまり、GoProの直販店は成長を続けている一方で、小売店の棚にはGoProが並んでおらず、仕入先に対する業界の不安の表れにより棚での存在感を失いつつあるとCineDは指摘しています。一方でGoProのブライアン・トラットCFOは、電話会議で「新しいカメラはまだ完全な流通網に乗っておらず、小売売上高の減少は新製品の展開が途中であることを反映しているに過ぎない」と述べており、CineDの指摘に反論する見解を示しました。
なお、CineDによると、Canonやソニー、富士フイルムといったカメラ業界の他社はおおむね好調であり、GoProの業績低迷は市場全体の動向によるものではないそうです。以下はGoProが示した決算資料からCineDが作成した年間売上高のグラフで、2021年から減少し続けていることが分かります。GoProが2026年5月に発売した「Mission 1」シリーズは業界から高い評価を得ていますが、「5年連続の業績低迷は、どんなに優れた製品であっても、たった1つの新製品発売で覆せるものではありません」とCineDは指摘しています。
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in ハードウェア, Posted by log1e_dh
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