トラッキング対策などプライバシー関連機能が強化された「Firefox 65」正式版リリース

ウェブブラウザ「Firefox 65」の正式版がリリースされました。Microsoftが独自エンジンをやめてChromiumベースのブラウザを開発し始めるなどブラウザの多様性が失われつつある状況でMicrosoftの幹部が個人的見解として「MozillaもChromiumを採用すべき」と声をかける中、Firefoxを開発するMozillaは「ユーザーがコントロールできないトラッキングはブロックするべき」という反トラッキングポリシーを掲げて対抗しています。Firefox 65ではそうしたトラッキングへの対策が大きく強化されています。

Firefox 65.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/65.0/releasenotes/
Today’s Firefox Gives Users More Control over their Privacy - The Mozilla Blog
https://blog.mozilla.org/blog/2019/01/29/todays-firefox-gives-users-more-control-over-their-privacy/

Firefox 65を使用してWebサイトにアクセスし、URLバー左端にある「i」マークをクリックすると「コンテンツブロッキング」という欄が表示されます。

「トラッカー」を見てみると、誰にトラッキングされているのかを確認できます。デフォルトではトラッキングが許可されていますが、設定を変更したい場合は下の「コンテンツブロッキングを管理」をクリックします。

設定は「標準」「厳格」「カスタム」の3段階で、標準ではプライベートウィンドウでの一部のトラッキングを拒否します。「厳格」設定にすると全てのウィンドウにおいて全てのトラッカーからのトラッキングを拒否するようになりますが、一部のWebサイトが動作しない可能性があるとのこと。

「カスタム」ではブロックするトラッカーを「標準」「厳格」の2種類のリストから選択できるほか、Cookieのブロックを設定することも可能。

また、タブごとのメモリ消費量や消費電力量を計測できる「タスクマネージャー」ではトラッカー別に表示されるようになります。

◆その他の変更
macOSでHandoffがサポートされるようになり、iPhoneで閲覧中のページをmacOSのFirefoxで開くことができるようになります。

JPEGやPNGよりも圧縮率が高いWebPフォーマットがサポートされ、同じ品質の画像をより少ない帯域で閲覧できるようになります。

インスペクタでCSSを編集した場合に「変更点」タブにどう変更したのかについての記録が残るようになります。