SpaceXがCursorを600億ドル(約9兆6000億円)相当の株式交換で買収へ

by World Economic Forum
イーロン・マスク氏率いるSpaceXが、AIコーディング支援ツール「Cursor」の開発元であるAnysphereを買収する合併契約を2026年6月16日に締結しました。買収額はAnysphereの株式価値を600億ドル(約9兆6000億円)と見なす全株式交換で、規制当局の承認などを条件に2026年第3四半期(7月~9月)の完了を見込んでいます。
FORM 8-K|Space Exploration Technologies Corp.
(PDFファイル)https://d18rn0p25nwr6d.cloudfront.net/CIK-0001181412/06fd909f-8de8-4960-aa6e-6b8cd3da6c9e.pdf
SpaceX to acquire Cursor for $60B in stock, days after blockbuster IPO | TechCrunch
https://techcrunch.com/2026/06/16/spacex-to-acquire-cursor-for-60b-in-stock-days-after-blockbuster-ipo/
SpaceX has exercised the option to acquire @cursor_ai in an all-stock transaction with the goal of building the world’s most useful AI models.
— SpaceX (@SpaceX) June 16, 2026
For the past few months, SpaceXAI has been jointly training a model with Cursor, which will be released in Cursor and Grok Build soon.… https://t.co/X5mepgXgjJ
SpaceX locks in $60 billion Cursor deal to close gap with rivals in AI coding race | Reuters
https://www.reuters.com/legal/transactional/spacex-buy-anysphere-60-billion-2026-06-16/
Cursorはソフトウェア開発者がコード生成や修正、設計判断の補助に使うAIコーディングエージェントサービスで、スタートアップのAnysphereが開発・運営を行っています。ロイターによると、Cursorは2022年の創業以降急成長し、年換算の企業向け売上は約26億ドル(約4160億円)に達しているとのこと。一方で、OpenAIやAnthropicほどの規模はなく、計算資源へのアクセス不足が成長の制約になっていたとされています。
SpaceXがアメリカ証券取引委員会(SEC)に提出したForm 8-Kによると、SpaceXの完全子会社であるX67 Inc.がAnysphereに吸収合併され、AnysphereはSpaceXの完全子会社として存続します。Anysphereの株主は買収完了時に保有する普通株や優先株をSpaceXのClass A普通株と交換することになります。交換されるSpaceX株の数は、Anysphere全体の価値を600億ドル(約9兆6000億円)と見なした上で、買収完了直前の7取引日におけるSpaceX株の平均価格を基準に決められます。
2026年6月11日に新規株式公開(IPO)を行ったSpaceXはマスク氏のAI企業・xAIを中核にAI部門を構築しており、今回の買収はAIコーディング分野での競争力を強める狙いがあります。Reutersは、買収によってSpaceXが企業向けAIツール市場での存在感を高めることになると報じています。
SpaceXは4月の時点で、Anysphereを年内に600億ドル(約9兆6000億円)で買収するか、提携のために100億ドル(約1兆6000億円)を支払うという選択肢を示していました。TechCrunchによると、買収前のAnysphereは20億ドル(約3200億円)の資金調達を進めており、その際の評価額は500億ドル(約8兆円)になる見通しでした。
SpaceXがAIスタートアップのCursorと契約を締結しAIモデルを構築、9.5兆円超でCursorを買収できるオプションも - GIGAZINE

SpaceXにとってCursorの魅力は開発者の利用データと、比較的低コストで高い性能を示すコーディングモデルにあります。SpaceXはForm 8-Kの中で、「Cursorが持つコード作成依頼や設計判断などのデータがGrokのようなAIモデルの改善に役立つ可能性がある」と説明していました。
SpaceXは買収発表に合わせて、Cursor上でAIモデルを近く提供する方針を示しました。また、xAIのコーディングエージェント「Grok Build」についてもCursorと数カ月にわたって共同訓練してきたものとして言及しており、Cursorを自社のAI開発基盤に組み込む狙いがうかがえます。
一方で、買収の完了は規制当局の承認などに左右されます。合併契約では、特定の条件で取引が破談になった場合にSpaceXがAnysphereへ100億ドル(約1兆6000億円)の解除料を支払い、反トラスト上の問題で成立しない場合は40億ドル(約6400億円)を支払う内容が示されています。
SpaceXは投資家に対し「SpaceXが狙える市場規模は28.5兆ドル(約4560兆円)であり、その大部分が企業向けAIに由来する」と説明しています。IT系ニュースサイトのTechCrunchによると、このうちAIインフラ事業は2兆4000億ドル(約384兆円)規模に、企業向けアプリケーションは22兆7000億ドル(約3632兆円)規模に成長すると期待されており、Anysphereの買収はIPOを果たしたSpaceXの成長シナリオを具体化するための大型案件といえます。
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in AI, Posted by log1i_yk
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