AMDがゲームの遅延低減技術「Radeon Anti-Lag 2」を開発し「Counter-Strike 2」に統合
AMDがゲームの処理遅延を低減する技術「Radeon Anti-Lag 2」を発表しました。すでに人気シューティングゲーム「Counter-Strike 2」がRadeon Anti-Lag 2に対応しており、遅延を抑えた状態でのゲームプレイが可能です。
AMD Radeon™ Anti-Lag 2 Technical Preview Now Avail... - AMD Community
https://community.amd.com/t5/gaming/amd-radeon-anti-lag-2-technical-preview-now-available-in-counter/ba-p/686012
ゲームの処理にはCPUとGPUの双方が用いられますが、CPUとGPUの処理タイミングにズレが生じるとゲームの処理が遅れてしまいます。Radeon Anti-Lag 2はCPUとGPUの処理タイミングを一致させることでゲームの処理遅延を低減させられる技術です。
AMDは2019年にもゲームの遅延低減技術「Radeon Anti-Lag」を発表していましたが、Radeon Anti-LagではAMDのドライバ側の処理だけで遅延の低減を試みていました。一方で、新たに開発されたRadeon Anti-Lag 2はドライバだけでなくゲーム側にも「遅延低減に関するコード」を追加することでより高度な遅延低減を実現しています。記事作成時点では、Counter-Strike 2がRadeon Anti-Lag 2への対応を完了しています。
以下の図は、Counter-Strike 2を「遅延低減技術なし(灰色)」「Radeon Anti-Lag有効(オレンジ)」「Radeon Anti-Lag 2有効(赤)」という条件でプレイした際の処理遅延時間(ミリ秒)をまとめたものです。図を確認すると、Radeon Anti-Lag 2はRadeon Anti-Lagと比べて効果的に遅延を低減できていることが分かります。
Radeon Anti-Lag 2のコードはすでにCounter-Strike 2に導入されており、以下の開発版ドライバをインストールすることでRadeon Anti-Lag 2を利用可能です。なお、Radeon Anti-Lag 2を使うには「Radeon RX 5000シリーズ」以降のGPUもしくは「Ryzen 6000シリーズ」以降のAPUが必要です。
AMD Software: Adrenalin Edition 24.5.1 for Anti-Lag 2 Technical Preview Release Notes
https://www.amd.com/en/resources/support-articles/release-notes/RN-RAD-WIN-24-5-1-AL2-TECH-PREVIEW.html
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