メモ

AMDがゲーム高画質化技術「FSR 3.1」を発表、オブジェクトのちらつきや残像を低減


ゲームの解像度をアップスケーリングするAMDの技術「FidelityFX Super Resolution(FSR)」のバージョン3.1が登場しました。FSR 3.1ではアップスケーリング画質が改善され、ゴースティングの低減やディテールの保持などが施されます。

AMD FSR 3.1 Announced at GDC 2024, FSR 3 Available... - AMD Community
https://community.amd.com/t5/gaming/amd-fsr-3-1-announced-at-gdc-2024-fsr-3-available-and-upcoming/ba-p/674027

FSRは、ゲームのレンダリング解像度を下げてパフォーマンスを確保した後、ターゲットとなる解像度までアップスケーリングし、画質をネイティブに近いレベルまで向上させるAMDの技術です。詳しくは以下の記事で解説しています。

最新グラボから旧式グラボまで対応の超解像技術「AMD FidelityFX Super Resolution」をAMDが解説 - GIGAZINE


2023年9月に発表されたFSR 3では、ネイティブの解像度を超えて画質を向上させる「Native AA」画質モードやフレーム補間機能「Fluid Motion Frames」などの導入でますますクオリティがアップグレードしていました。

そんなFSR 3のマイナーアップデート版であるFSR 3.1では、静止時および運動時の時間的安定性が向上し、動きのあるオブジェクトの周りのちらつきや揺らぎ、「シュワシュワ感」が減少しています。また、動きのあるオブジェクトの残像が残る「ゴースティング」も低減され、ディティールもより良く保持されます。

以下の画像をクリックすると「FSR 2.2」を適用したゲームの映像が流れます。この映像は静止時のゲームの様子を映したものなのですが、画面にちらつきや揺らぎが発生していることがわかります。


一方、FSR 3.1を適用した以下の映像はちらつきや揺らぎがかなり減少しています。


動きのあるオブジェクトのゴースティングも、FSR 3.1で大幅に減少しました。


このほか、新しいAMD FidelityFX APIの登場で開発者のデバッグが容易になり、FSRの更新バージョンとの前方互換性が可能になりました。また、グラフィックスAPIのVulkanやXbox Game Development Kitのサポートも追加されています。

FSR 3.1は2024年第2四半期にGPUOpenで開発者向けに提供され、同年後半にはゲーム向けに提供される予定。なお、FSR 3.1が最初にテストされたゲームは「ラチェット&クランク パラレル・トラブル(Ratchet & Clank: Rift Apart)」で、2024年後半のアップデートで正式にFSR 3.1に対応する予定です。

2023年9月にAMDがFSR 3を発表した時点では、「Forspoken」と「アヴェウムの騎士団」の2つのゲームで利用可能で、さらに10本のゲームが今後のタイトルとして発表されていました。FSR 3のゲームへの採用率は2024年に入ってから急速に加速し、「アバター:フロンティア・オブ・パンドラ」や「ファーミングシミュレーター 22」などが既に対応済み。対応ゲームは今後ますます増加していくとのことです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
NVIDIAの「DLSS」やAMDの「FidelityFX」など複数のゲーム超解像技術に単一コードで対応可能になるAPI「DirectSR」をMicrosoftが発表 - GIGAZINE

Intelがゲーム高画質化技術「XeSS」や次世代プロセッサ「Alder Lake」の詳細を発表 - GIGAZINE

AMDが次世代GPU「Radeon RX 7900シリーズ」を発表、GeForce RTX 4000シリーズの対抗馬になり得るか - GIGAZINE

フォートナイトをフルHD・120fps超えで動かせるGPU内蔵CPU「Ryzen 8000G」シリーズの海外レビューまとめ - GIGAZINE

in Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article here.