ChatGPTを開発するOpenAIが独自のチップ開発へ動いていると報じられる

チャットボットAIのChatGPTや画像生成AIのDall-Eを開発するOpenAIが独自の人工知能チップの開発を検討しており、さらには半導体企業の買収も視野に入れているとロイターが報じています。

Exclusive: ChatGPT-owner OpenAI is exploring making its own AI chips | Reuters
https://www.reuters.com/technology/chatgpt-owner-openai-is-exploring-making-its-own-ai-chips-sources-2023-10-06/

OpenAIは大規模言語モデル「GPT」を開発しており、このGPTをベースにしたChatGPTは大きな話題となりました。2023年7月には、記事作成時点で最新モデルであるGPT-4のAPIが一般公開されています。

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また、OpenAIはMicrosoftが最大の支援者となっており、MicrosoftのBingチャットはGPTベースのチャットボットAIであるほか、画像生成AIのDALL-E 3が組み込まれています。

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こうしたAIの開発・運営には膨大な時間と労力を必要としますが、ソフトウェア面だけではなくハードウェア面でも投資が必要となります。OpenAIは、MicrosoftがNVIDIA製GPUで構築したスーパーコンピューターを使ってAI開発を進めています。

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ChatGPTの1クエリ当たりのコストはおよそ4セント(約6円)だとのこと。ChatGPTが仮にGoogle検索の10分の1程度の規模にまで成長した場合、コストは481億ドル(約7兆1500億円)にまで膨らみ、運用を維持するためには年間160億ドル(約2兆3700億円)のチップが必要になります。

しかし、AI開発に使われるNVIDIAのTensorコアGPU「NVIDIA H100」は、近年のAI開発競争の激化によって販売価格が高騰しており、今後さらにコストが跳ね上がると考えられます。

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そこで、ロイターによると、OpenAIはAI開発向けの独自チップの開発を検討しており、さらには半導体企業の買収も視野に入れているとのこと。ただし、OpenAIはあくまでも検討している段階であって実際にチップ開発を決定したわけではなく、NVIDIAを含む半導体企業とより緊密に連携していく方針を取ることもあり得ます。また、OpenAIが買収も含めた独自チップの開発計画にゴーを出したとしても、それが実際に形になるのは数年かかる可能性が高く、その間はどうしてもNVIDIAやAMDのチップに依存することになります。

なお、半導体事業を持たずしてAI開発に注力しているMetaも長年にわたって独自チップを開発していましたが、かなり苦戦していることが報じられています。