Microsoftは対話型AI「ChatGPT」を間もなくAzure OpenAI経由でアクセス可能にする予定

驚異的な精度で話題となった対話型AI「ChatGPT」を開発したAI研究団体のOpenAIに多額の投資を行っているMicrosoftが、クラウドでOpenAIの言語モデルへのAPIアクセスを提供するAzure OpenAIに、間もなくChatGPTを追加することを発表しました。また、これまでは一部の企業にのみ提供されてきたAzure OpenAIの一般提供も開始されます。

General availability of Azure OpenAI Service expands access to large, advanced AI models with added enterprise benefits | Azure Blog and Updates | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/blog/general-availability-of-azure-openai-service-expands-access-to-large-advanced-ai-models-with-added-enterprise-benefits/

Microsoft Azure to Add OpenAI's ChatGPT to Cloud Services (MSFT) - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-01-17/microsoft-azure-to-add-chatgpt-to-cloud-services

Microsoft to expand ChatGPT access as OpenAI investment rumors swirl | Reuters
https://www.reuters.com/technology/microsoft-expand-chatgpt-access-openai-investment-rumors-swirl-2023-01-17/

Microsoftが2021年11月にリリースしたAzure OpenAIは、GPT-3.5やDALL-E 2などのAIへのアクセスを提供するクラウドサービスであり、これまでは一部の限られた顧客のみが利用可能でした。すでに、カスタマーサービスチケットの要約や買い物客を引きつけるコンテンツの生成などに、OpenAIのAIが利用されているとのこと。

新たにMicrosoftは2023年1月16日に投稿したブログで、Azure OpenAIを一般公開することを発表しました。これによってさらに多くの顧客がOpenAIのAIを利用できるようになりますが、Microsoftは責任あるAIの原則に従って独自の保護措置を実装しており、開発者はアクセス権の申請にあたり意図しているユースケースやアプリケーションについて記述することが求められます。また、暴力的であったりヘイトを含んでいたりするコンテンツを検知するコンテンツフィルターにより、サービスに入力されるコンテンツまたは生成されるコンテンツを常に監視していると述べています。

さらに、Azure OpenAIを経由した対話型AIであるChatGPTへのアクセスも、間もなく提供されることが発表されています。Microsoftのサティア・ナデラCEOも、「ChatGPT は、現在一般提供されているAzure OpenAIサービスに近日中に導入されます。これは、お客様が世界で最も高度なAIモデルを自社のビジネス要件に適用できるよう支援するためです」とツイートしました。

MicrosoftはOpenAIに30億ドル(約3900億円)もの投資を行っており、さらに100億ドル(約1兆3000億円)をOpenAIに投資することを検討しているとのこと。また、ChatGPTを使った新機能を検索エンジンのBingに組み込む計画も持っています。

MicrosoftはOpenAIのChatGPTをBingやOfficeに統合するために100億ドルの投資を検討している - GIGAZINE

アメリカのビジネス誌であるFortuneによると、Microsoftは最大で13兆円以上の利益をOpenAIから得る可能性があるとのことです。

評価額3兆7000億円超のAI企業・OpenAIから13兆円以上の利益がMicrosoftに支払われる可能性 - GIGAZINE