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チャットAI・ChatGPTの有料版「ChatGPT Professional」のリリースをOpenAIが検討中、実験的に使える招待待ちリストも登録可能に


対話型チャットAIの「ChatGPT」は、大学生レベルの試験の自由記述問題に合格してしまうほど高精度な受け答えが可能で、未知の言語を生み出したり女性の口説き方を教えてもらったりするためにも利用されています。そんなChatGPTは記事作成時点では無料で利用可能となっているのですが、開発元のOpenAIはプロ版を用意することでChatGPTでの収益化を検討していることが明らかになっています。

OpenAI begins piloting ChatGPT Professional, a premium version of its viral chatbot | TechCrunch
https://techcrunch.com/2023/01/11/openai-begins-piloting-chatgpt-professional-a-premium-version-of-its-viral-chatbot/

OpenAI explores monetization options for ChatGPT
https://mobilesyrup.com/2023/01/11/openai-explores-chatgpt-monetization-options/

OpenAI opens waitlist for ‘experimental’ paid version of ChatGPT with faster answers - The Verge
https://www.theverge.com/2023/1/11/23549821/openai-professional-experimental-paid-version-waitlist-monetization

ChatGPTの公式Discordサーバー上で、開発元のOpenAIが「(ChatGPTの)長期的な実行可能性を確保する」ためのひとつの方法として、「ChatGPTを収益化するための方法を検討している」と明かしました。

有料版のChatGPTは「ChatGPT Professional」と呼ばれるようで、公式Discordサーバー上ではさっそく招待待ちリストが作成されています。この招待待ちリストには「ChatGPTの購入を検討できなくなるのは、月額いくらくらいでしょうか?」という有料版の価格設定に関する質問が並んでいるそうです。

ChatGPT Professionalの招待待ちリストには有料版がどのような利点を持つことになるのかも記されています。これによると、「ブラックアウト」(利用不可期間)がなく、サービス全体の挙動を安定させるために動作が遅くなるということがなく、ChatGPTとの対話における文字数や応答数の制限もかなり緩くなるようで「通常版の1日制限の少なくとも2倍になる」とOpenAIは説明しています。


いち早くChatGPT Professionalに招待された人は、同サービスのテストユーザーに選ばれる可能性がありますが、記事作成時点ではあくまで実験段階にあるため多くのユーザーが選出されるというものではない模様。

なお、OpenAIの共同設立者であり社長を務めるグレッグ・ブロックマン氏は、自身のTwitterでChatGPT Professionalを計画していることをアナウンスしています。さらに、公式Discordサーバーに参加していない人でも招待待ちリストに参加できるように、リンクを共有しています。

Working on a professional version of ChatGPT; will offer higher limits & faster performance. If interested, please join our waitlist here: https://t.co/Eh87OViRie

— Greg Brockman (@gdb)


ChatGPTは2022年12月初旬の時点で100万人を超えるユーザーを抱えていますが、OpenAIの共同設立者でありCEOも務めるSam Altman氏は、ChatGPTの運用コストについて「目玉が飛び出るほど(高い)」とコメントしています。ChatGPTはMicrosoftのクラウドサービスであるAzureでホストされているため、1対話当たりのコストが数セント(数円)程度になると試算されています。

また、Altman氏はTwitter上で「ChatGPTは信じられないほど多くの制限を抱えていますが、一部の機能が優れているあまりに、ChatGPTが素晴らしいAIだという誤解をユーザーの皆さんに抱かせてしまっています。今、何か重要なプロジェクトなどでChatGPTを頼りにするのは間違いです。現状のChatGPTはあくまでプレビュー版であり、堅牢性と真実性についてはやるべきことがたくさんあります」とツイートし、現状のChatGPTには限界があると主張しています。

ChatGPT is incredibly limited, but good enough at some things to create a misleading impression of greatness.

it's a mistake to be relying on it for anything important right now. it’s a preview of progress; we have lots of work to do on robustness and truthfulness.

— Sam Altman (@sama)


なお、OpenAIは約400億円で株式公開買付けを交渉中と報じられてから、MicrosoftがChatGPTをBingやOfficeに統合するために、OpenAIに100億ドル(約1兆3000億円)の投資を検討しているとも報じられています。

MicrosoftはOpenAIのChatGPTをBingやOfficeに統合するために100億ドルの投資を検討している - GIGAZINE

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in ソフトウェア, Posted by logu_ii

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