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スマホに「5年間のセキュリティアップデート」と「3年間のOSアップデート」を義務付ける法案がEUで検討中


EUはスマートフォンの充電コネクタをUSB type-Cに統一することを定めたり、修理パーツの長期提供を求める法案を検討したりと、スマートフォンに関するルール策定を積極的に進めています。そんなEUで、スマートフォンメーカーに「5年のセキュリティアップデート」と「3年のOSアップデート」を義務付ける法案が検討中であることが報じられました。

Designing mobile phones and tablets to be sustainable – ecodesign
https://ec.europa.eu/info/law/better-regulation/have-your-say/initiatives/12797

EU proposes 5 years of security and 3 years of OS updates for all phones
https://www.androidauthority.com/eu-smartphone-updates-rules-3205112/

EU regulators want 5 years of smartphone parts, much better batteries | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2022/09/eu-regulators-want-5-years-of-smartphone-parts-much-better-batteries/

EUは二酸化炭素排出量の削減や原料調達リスクの低減などを目的として、スマートフォンなどの製品を長期間にわたって使えるようにする取り組みを進めており、2022年3月には「バッテリーを搭載する製品に対して、バッテリーを交換可能にすることを義務付ける規則」が採択されました。さらに、2022年8月にはメーカーに対して「デバイスの販売開始から5年間は修理用パーツを供給する」「バッテリーの寿命を延ばす」ことを義務付ける法案の草案が公開されています。

スマホのバッテリー寿命を延ばし修理パーツを5年間提供することを義務化する法案がEUで検討中 - GIGAZINE


スマートフォンなどのをデバイスを長期的に使用するには、ハードウェアの寿命だけでなくソフトウェアのサポート期間も重要です。メーカーによってはOSのアップデートやセキュリティアップデートを短い期間で打ち切ってしまう場合もあるため、ハードウェアが問題なく使える状態でもセキュリティリスクが増大して使用不可になってしまうケースが多くあります。

欧州議会が2022年8月に公開した草案には、ハードウェア面だけでなくソフトウェア面でも長期のサポートを義務付ける項目が含まれており、法案が可決すればデバイスメーカーには「5年間のセキュリティアップデート」と「3年間のOSアップデート」が義務付けられることとなります。また、「アップデートがいつまでたっても配布されない」という事態を防ぐべく、「OSやセキュリティのアップデートが公開されてから2カ月以内にユーザーへ配信する」ということも義務付けられる予定です。

なお、Googleは、Pixel 5シリーズまではOSアップデートとセキュリティアップデートの提供期間を3年間としていたものの、Google Pixel 6以降のPixelデバイスではセキュリティアップデートを5年間提供すると明言しています。また、SamsungのGalaxyシリーズでは、4年間のセキュリティアップデートと3世代のOSアップデートが提供されています。

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in モバイル,   ソフトウェア,   ハードウェア,   セキュリティ, Posted by log1o_hf

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