ハードウェア

スマホなどの電気機器の充電器をUSB Type-Cに統一することでEU各国が合意、2024年秋に義務化へ


10年以上にわたりEUが推進してきた「電子機器のコネクタ統一」に関して、EU各国と欧州議会がUSB Type-Cへの統一で合意しました。対象にはスマートフォンやタブレット、携帯型ゲーム機、デジタルカメラ、イヤホン、ヘッドホンなどが含まれるほか、ノートPCも規則の発効後40カ月以内に要件に適合させる必要があります。

Deal on common charger: reducing hassle for consumers and curbing e-waste | News | European Parliament
https://www.europarl.europa.eu/news/en/press-room/20220603IPR32196/deal-on-common-charger-reducing-hassle-for-consumers-and-curbing-e-waste


EU makes USB-C mandatory for Apple iPhones and other devices
https://www.cnbc.com/2022/06/07/eu-makes-usb-c-mandatory-for-apple-iphones-and-other-devices.html

電子機器のコネクタ規格が異なると、それぞれに充電器を用意する必要があり、消費者にとって無駄が大きくなります。EUでは規格統一に取り組み、2009年に携帯電話の充電コネクタの共通化合意を取り付けましたが、合意は2012年に失効。その後も一部メーカーは再び覚書に調印したものの、業界の自主努力では規格統一は難しいとみて、EUはこの件の法制化を目指していました。

2020年、EUは充電器の規格をUSB Type-Cに統一する法案の審議を開始。

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この動きに、Lightning規格を採用して独自のエコシステムを形成しているAppleは強く反発しました。

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しかしEUはAppleの反発を退けて法制化を推進し、2022年4月、「無線設備指令に関する改定の見解」を採択。2022年5月の欧州議会本会議での審議を経て、とうとう欧州議会と評議会の担当者が、USB Type-Cへの規格統一で合意しました。

新規則の対象は携帯電話(スマートフォン)、タブレット、電子書籍リーダー、イヤホン、デジタルカメラ、ヘッドホン、ヘッドセット、携帯型ゲーム機、有線ケーブルで充電可能なポータブルスピーカーで、これらはメーカーを問わず、USB Type-Cポートを搭載する必要があります。


また、ノートPCについても規則の発行後40カ月までに要件に適合させる必要があります。

なお、この規則は議会と欧州理事会による正式な合意の承認後、EUの官報に掲載され、掲載から20日後に発効し、24カ月後から適用開始となります。合意承認は夏以降になるため、規則の適用開始時期は2024年秋からになる見通しです。

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in ハードウェア, Posted by logc_nt

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