約3500億円をスマホの下取り＆乗り換えプログラムで消費者が稼いだというレポートが公開、iPhoneとAndroidの下取り価格には大きな開き

モバイルデバイスの保護サービスを提供するAssurantが「モバイル端末の下取りおよび乗り換え業界の年次動向2021年版」というレポートを公開しました。このレポートによると、スマートフォンの下取り＆乗り換えプログラムを通じ、消費者は2021年に30億ドル(約3500億円)以上を稼ぎ出したことが明らかになっています。

Mobile Trade-in and Upgrade Industry Trends 2021 ANNUAL SUMMARY
(PDFファイル)https://www.assurant.com/documents/assurant/infographics/assurant-infographic-2021-annual-(1).pdf

Consumers earned over $3 billion in trade-ins last year - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2022/02/22/consumers-earned-over-3billion-in-trade-ins-last-year/

2021年にアメリカで下取りに出されたスマートフォンのトップ5は以下の通り。最も多かったのが2018年10月に発売されたiPhone XR(29.83％)で、以下、2019年9月発売のiPhone 11(20.51％)、2017年9月発売のiPhone 8(19.37％)、同じく2017年9月発売のiPhone 8 Plus(15.82％)、2017年10月発売のiPhone X(14.47％)の順に続きます。トップ5にはiPhone以外のスマートフォンはランクインしていません。

以下はiPhoneとAndroidの平均下取り価格を年度別にまとめたもの。iPhoneの平均下取り価格は2019年が171.11ドル(約1万9700円)、2020年が169.85ドル(約1万9500円)、2021年が199.13ドル(約2万2900円)であったのに対して、Androidの平均下取り価格は2019年が66.82ドル(約7700円)、2020年が95.37ドル(約1万1000円)、2021年が98.31ドル(約1万1300円)。iPhoneとAndroidの平均下取り価格には大きな開きがあることがわかります。

アメリカの一般消費者がスマートフォンの下取りプログラムを通じて得た金額をまとめたのが以下。2019年は23億7800万ドル(約2700億円)、2020年は21億1700万ドル(約2400億円)、2021年は30億4300万ドル(約3500億円)となっており、2021年に下取りプログラム経由で消費者へ流れた金額が最も多くなったことが明らかになっています。

iPhoneおよびAndroidのユーザーの平均端末利用年数は以下の通り。2021年の場合、iPhoneユーザーの平均利用年数は3.35年で、Androidユーザーの平均利用年数は2.97年、スマートフォンユーザー全体の平均利用年数は3.26年です。過去のデータと比べるとすべてのスマートフォンユーザーがスマートフォンの平均利用年数を伸ばしていることがわかります。

加えて、以下にはApple Watchの下取り価格をまとめたグラフ。新しいモデルが高額で下取りされているというのは明らかですが、2020年にApple Watch Series 6と同じタイミングで登場したApple Watch SEは、2019年に登場したApple Watch Series 5とほぼ同等の下取り価格で取引されていることがわかります。

特に2021年第4四半期は下取り件数が急増しており、第3四半期と比べると下取り件数は40％増加しています。これについてAssurantは「第4四半期はホリデーショッピングシーズンであるのに加えて、新しいスマートフォンがリリースされるタイミングであるため、伝統的に下取りおよび乗り換え需要が高まる四半期です」と記しています。

また、Assurantによると多くの携帯事業者やOEM、小売業者が5Gへの移行を促進するための下取り乗り換えプログラムを実施しているため、より多くのユーザーが5G対応端末への乗り換えを進めているとのことです。