世界のPC出荷台数は前年比約15%増の3億4000万台超えで2012年以降では年間出荷台数最多、Appleの市場シェアは28.3%増&Acerの市場シェアは21.8%増
調査会社のCanalysが2021年第4四半期(10~12月)と2021年全体における「世界のPC出荷台数および市場シェア」を報告しました。2021年のPC出荷台数は3億4105万3000台を記録し、パンデミックの影響で過去最大の成長を遂げた2020年に引き続き、前年比約15%の成長を遂げています。
Canalys Newsroom - Global PC shipments pass 340 million in 2021 and 2022 is set to be even stronger
https://www.canalys.com/newsroom/global-pc-market-Q4-2021
Canalysが報告した2021年第4四半期(2021Q4)におけるメーカーごとのPC出荷台数と市場シェアは以下の通り。同期において最も多くのPCを出荷したのはLenovo(2170万1000台)で、その市場シェアは23.7%となっています。出荷台数上位5企業のうち前年同期(2020Q4)からの最も高い成長率を記録したのは2021年10月に「M1 Pro/Max搭載MacBook Pro」を発売したApple(9.0%)で、その販売台数は781万台、市場シェアは8.5%です。また、世界全体の販売台数は全年同期比0.8%増の9173万6000台でした。
企業 | 2021Q4出荷台数 | 2021Q4市場シェア | 2020Q4出荷台数 | 2020Q4市場シェア | 成長率 |
Lenovo | 2170万1000台 | 23.7% | 2322万台 | 25.5% | -6.5% |
HP | 1864万5000台 | 20.3% | 1922万5000台 | 21.1% | -3.0% |
Dell | 1719万5000台 | 18.7% | 1579万4000台 | 17.4% | 8.9% |
Apple | 781万台 | 8.5% | 716万3000台 | 7.9% | 9.0% |
Acer | 658万2000台 | 7.2% | 616万6000台 | 6.8% | 6.7% |
その他 | 1980万2000台 | 21.6% | 1943万1000台 | 20.7% | 1.9% |
合計 | 9173万6000台 | 100% | 9099万9000台 | 100% | 0.8% |
そして、1年を通しての出荷台数をまとめた表が以下。上位5企業の出荷台数はそれぞれLenovoが8214万2000台、HPが7407万2000台、Dellが5930万台、Appleが2895万8000台、Acerが2438万3000台です。2020年からの成長率に着目すると、2020年11月にM1チップ搭載「MacBook Air」「Mac mini」「MacBook Pro」を発売し、2021年5月にM1チップ搭載「iMac」を発売したAppleが28.3%という大きな成長を記録。加えて、Acerも21.8%という高い最長率を記録しました。また、世界全体の総出荷台数は前年比14.6%増の3億4105万3000台となっています。
企業 | 2021年出荷台数 | 2021年市場シェア | 2020年出荷台数 | 2020年市場シェア | 成長率 |
Lenovo | 8214万2000台 | 24.1% | 7264万6000台 | 24.4% | 13.1% |
HP | 7407万2000台 | 21.7% | 6768万8000台 | 22.7% | 9.5% |
Dell | 5930万台 | 17.4% | 5027万3000台 | 16.9% | 18.0% |
Apple | 2895万8000台 | 8.5% | 2257万4000台 | 7.6% | 28.3% |
Acer | 2438万3000台 | 7.1% | 2002万3000台 | 6.7% | 21.8% |
その他 | 7219万8000台 | 21.2% | 6443万台 | 21.6% | 12.1% |
合計 | 3億4105万3000台 | 100% | 2億9761万4000台 | 100% | 14.6% |
2011年以降の総出荷台数の推移をまとめたグラフが以下で、青色のバーがデスクトップPC、緑色のバーがノートPCの出荷台数を示しています。Canalysによると2021年の総出荷台数は2012年以降最多とのこと。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行を受けてか、2020年からはノートPCの出荷台数が大きく伸びていることも示されています。
Canalysの主席アナリストであるルシャーブ・ドーシ氏は「過去2年間でテクノロジーに対する需要が急増したことでサプライチェーンが混乱に陥り、PCだけでなくスマートフォン・自動車・サーバーの入手性にも影響が及びました」「どこでも仕事可能・世界中でコラボレーション可能・生産性を維持可能といった状況を作り出すために、高性能PC・モニター・アクセサリー・その他のテクノロジー製品に対する需要が伸び、業界の収益増加につながると推測しています」「2021年はデジタルトランスフォーメーションの年でしたが、2022年はデジタルアクセラレーションの年になるでしょう」と述べ、PC市場の成長が2022年以降も続くことに期待を示しています。
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