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Appleが実装するはずの「アプリ外課金」が大幅に遅れる可能性が出てくる


iOSアプリではApple経由でのアプリ内課金しか認められていませんが、2021年9月、Epic Games対Appleの訴訟に判決が下り、Appleには「外部支払いを認めるオプション」の実装が命じられました。実装の期限は2021年12月9日とされていたのですが、Appleは期限の延長を裁判所に要求。裁判官がAppleの要求を拒否したため、Appleがさらに訴えを起こす意向を示しています。これにより、外部支払いオプションの実装が大幅に遅れる可能性が出てきています。

Judge orders Apple to allow external payment options for App Store by December 9th, denying stay - The Verge
https://www.theverge.com/2021/11/9/22773082/epic-apple-fortnite-lawsuit-ruling-injunction-stay-app-store-anti-steering-rules

Judge Rejects Apple Request to Delay Allowing Third-Party Payments on iOS | PCMag
https://www.pcmag.com/news/judge-rejects-apple-request-to-delay-allowing-third-party-payments-on-ios

Judge forces Apple to make major App Store changes within weeks | Macworld
https://www.macworld.com/article/551203/apple-epic-anti-steering-app-store-external-payments.html

2020年8月、世界的に人気のゲームアプリ「フォートナイト」の開発元であるEpic Gamesは、Appleによる手数料徴収を回避するため、App Storeを経由しないアプリ内課金形式「EPICディレクトペイメント」を実装しました。しかしAppleはEpic Gamesが規約に違反したとしてApp Storeからフォートナイトを削除。これに対してEpic Gamesは「公正な競争」を求めて訴えを起こしました。

「フォートナイト」開発元のEpic GamesがAppleを提訴 - GIGAZINE


2021年9月11日、担当裁判官のイボンヌ・ゴンザレス・ロジャース氏が判決を下し、Appleに「App Storeで提供するアプリにおいて、Appleが提供する支払オプション以外のものも認めるように」と命じました。一方で、Appleが公正な競争を妨害し、独占禁止法に違反しているというEpic Gamesの主張は退けられました。

AppleとEpic Gamesの訴訟で「App StoreはApple以外の支払い方式も認めるように」との判決が下る、一方でAppleの勝利という声も - GIGAZINE


ロジャーズ氏は判決の中で「90日以内にiOSアプリ内で外部サービスを用いた支払いを可能にせよ」と命じたため、Appleは2021年12月9日までに、iOSアプリの開発者に対し「ユーザーがアプリから外部サイトに移動してApple以外の課金方法を選択できるリンクやボタンの実装」を許可する必要がありました。

しかし、Appleは上記のような仕様変更には時間がかかるとして、裁判所命令の留保を求めました。Appleは「私たちは複雑かつ迅速に進化する法律・テクノロジー・経済の問題に取り組んでおり、ガイドラインの改定が大きく影響します。命令の留保により、Appleは消費者とプラットフォームを守ることができます」と裁判官に対して書簡を送りましたが、ロジャーズ氏はAppleがどのくらいの時間が必要なのかを記載していなかったことから、要求を拒否。「消費者はアプリからブラウザへのリンクに慣れています。Appleはガイドライン改定に時間が必要ということしか述べておらず、命令が荒廃をもたらすと裁判官が信じるに値する理由を示していません」とロジャーズ氏は述べました。


Appleは2021年10月にApp StoreにApple以外の支払い方式を求める判決を不服として控訴しており、Appleの弁護士であるマーク・ペリー氏によると、命令の留保は「訴訟が終わるまで」との考えとのこと。しかし、訴訟の終結には年単位の時間が必要であり、ロジャーズ氏はこれを拒否したわけです。

Appleはロジャーズ氏が要求を拒否したことを受け、留保を求めてアメリカ合衆国第9巡回区控訴裁判所を訴える予定。Appleの広報担当者は「全ての訴訟が終結するため、ビジネスの変更は求められるべきではないと私たちは考えています。今回の状況を鑑みて、私たちは第9巡回区控訴裁判所に留保を求める意向です」と述べています。

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in ソフトウェア, Posted by logq_fa

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