AMDの収益が前年同期比2倍に、Ryzen・Radeon・EPYCの好調により

AMDが2021年第1四半期(1～3月)の決算を報告しました。消費者向けCPU「Ryzen」やグラフィックボード「Radeon」、サーバー向けCPU「EPYC」の好調により、前年同期比で約2倍の収益と約3倍の営業利益を記録しています。

AMD Reports First Quarter 2021 Financial Results :: Advanced Micro Devices, Inc. (AMD)
https://ir.amd.com/news-events/press-releases/detail/998/amd-reports-first-quarter-2021-financial-results

AMD+Q1'21+Financial+Results+Slides.pdf
(PDFリンク)https://d1io3yog0oux5.cloudfront.net/_ee24874d4888cc56b59891df4ac06e6f/amd/db/778/6634/file/AMD+Q1%2721+Financial+Results+Slides.pdf

AMDは2020年10月にデスクトップ向けCPU「Ryzen 5000」シリーズを発表し、2021年1月にはモバイル向けCPU「Ryzen 5000 Series Mobile Processor」を発表しました。AMDは、これらのCPUを「世界最高のゲーミングCPU」「これまで製造された中で最も強力なPCプロセッサ」と表現しており、実際のレビューでもIntelのCPUを引き離す性能を見せています。

また、AMDが2020年10月に発表したRDNA2アーキテクチャGPU搭載グラフィックボード「Radeon RX 6000」シリーズも、ライバルであるNVIDIAの「GeForce RTX 30」シリーズと真っ向勝負できる性能だと評価されています。さらに、2021年3月に登場したサーバー向けCPU「EPYC 7003」シリーズがIntelの「Xeon」シリーズの2倍以上のベンチマークスコアを記録するなど、AMDは高性能な製品を次々と市場に投入しています。

AMDから登場した第3世代「EPYC」がIntel「Xeon」の2倍以上のベンチマークスコアを叩きだす - GIGAZINE

そんな快進撃を続けるAMDが、2021年4月27日に2021年第1四半期(1～3月)の決算を報告しました。決算報告によると、AMDの2021年第1四半期の収益は34億4500万ドル(約3753億円)で、前年同期の17億8600万ドル(約1948億円)から93％増加したとのこと。AMDは「コンピューティング・グラフィックス部門とエンタープライズ・組み込み・セミカスタム部門の双方で収益が増加しました」と述べています。

また部門別の収益を確認すると、コンピューティング・グラフィックス部門の収益は、RyzenやRadeonの好調によって前年同期比46％増の21億ドル(約2300億円)を記録。さらに、エンタープライズ・組み込み・セミカスタム部門の収益は、EPYCの好調によって前年同期比286％増の13億5000万ドル(約1470億円)を記録しています。

これらの収益の増加によって、AMDの2021年第1四半期における営業利益は、前年同期274％増の6億6200万ドル(約721億円)を記録しました。

AMDのリサ・スーCEOは2021年第1四半期の決算について、「AMDの事業は、史上最高の製品や市場の需要によって2021年第1四半期も引き続き成長しました」「AMDの収益は全ての事業で増加し、データセンターの収益は2倍以上に増加しました。AMDは今後も成長を続けます」と述べています。

なお、技術系メディアのAnandTechによると、AMDはモバイル向けGPU「Radeon RX 6000」のリリースを計画中とのこと。AnandTechは「モバイル向け『Radeon RX 6000』シリーズは2021年第2四半期(4～6月)に発売される」と予想しています。