Facebookが新たに個人サイト開設＆メルマガ配信ができるプラットフォームの構築を計画中

Facebookが個人で活動するライターやジャーナリストに力を与えるツールとして、新たに「個人ウェブサイトの開設とメールマガジンの配信を行う無料プラットフォーム」をスタートさせる予定だと発表しました。

Supporting Independent Voices
https://www.facebook.com/formedia/supporting-independent-voices

Facebook explores paid deals for new publishing platform - Axios
https://www.axios.com/facebook-paying-writers-journalists-pages-0b96d3cd-e61b-4435-9f54-99aed136f932.html

Facebookは2021年3月16日付で「独立系のライターに力を与え、新しいオーディエンスにリーチしてビジネスを成長させるのに役立つプラットフォームを導入します」と発表。新たに開設するプラットフォームの情報を以下のようにまとめています。

・個人ウェブサイトあるいはメールのニュースレター(メールマガジン)配信を行うさまざまなオプションを提供できる無料の自己出版ツール

・Facebookページと統合することで写真・ライブビデオ・ストーリーズといったさまざまなメディアのフォーマットでコンテンツが公開できる

・Facebookグループや読者のコミュニティを作成可能な機能あり

・読者が新しいコンテンツやライターを発見できる機能により、クリエイターとオーディエンスが直接的に関係を築くことができる

・コンテンツのパフォーマンスを理解できるようなツールがライターに提供される

・サブスクリプションなど、個人ウェブサイトや個人ビジネスが収益化に成功するためのツールが提供される

・クリエイターが集まって共に学ぶことが可能なサービスが提供される

海外ニュースメディアのAxiosが情報筋から得た話によると、新しいパブリッシングプラットフォームはまだ名前がないものの、すでに小規模のライターグループでのテストが予定されているとのこと。サービス開始のため、Facebookは幾人かのライターに対して支払いを行っているとも伝えられています。

個人クリエイターがプラットフォームを使ってファンを集めたりコンテンツを収益化したりするツールの提供は、Facebookだけが検討しているものではありません。Twitterは2021年1月にニュースレター配信サービスのRevueを買収しており、個人クリエイター向けの有料機能「スーパーフォロー」とともに導入を発表しています。

通常のフォロワーには表示されない投稿をサブスクリプション方式で表示させる「スーパーフォロー」機能をTwitterが発表 - GIGAZINE

この背景には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行をきっかけに、多くの著名ジャーナリストが企業を離れて個人サイトで活動し始めたということがあります。ビジネス特化型SNSのLinkedInも同様にクリエイタープログラムの立ち上げを検討しているといわれています。

なお、GoogleやFacebookはさまざまなニュースを自社のプラットフォームで収集・配信していますが、これがニュースを公開するパブリッシャーの収益を奪っていると、かねてから指摘されてきました。このためオーストラリアでは「ニュース記事を配信するソーシャルメディアは、記事を発表したニュース配信元にニュース記事の使用料を払わなければならない」と定める法律が作られようとしており、一時はFacebookがオーストラリアでのニュース配信を停止する事態にも発展。ライターと読者を直接結び付けるFacebookの新たなプラットフォーム構築には、このような状況も影響しているとみられています。

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