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世界最大のゲーム会社テンセントのゲームがHuawei公式のアプリストアから削除される


売上高では世界最大級のゲーム会社である中国のテンセントは、League of Legendsの開発元であるライアットゲームズや、フォートナイトの開発元であるEpic Gamesクラッシュ・オブ・クランの運営元であるSupercellといった名だたるゲーム会社の親会社として知られています。そんなテンセントのゲームがHuawei公式のアプリストア上から削除されたことが明らかになりました。

Tencent games reinstated on Huawei app store | Reuters
https://www.reuters.com/article/us-china-games-huawei-tencent-holdings-idUSKBN29626O

Tencent games removed from Huawei app store over revenue dispute | The National
https://www.thenationalnews.com/business/technology/tencent-games-removed-from-huawei-app-store-over-revenue-dispute-1.1138912

Huawei Removes Tencent Games in Dispute Over Cooperation - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-01-01/huawei-removes-tencent-games-in-dispute-over-cooperation

2020年12月31日、Huaweiは公式アプリストア上からテンセントのゲームを削除し、「Huaweiとテンセントの企業間連携に大きな変化があったため、それに対する対抗措置を講じました」と説明しました。この「大きな変化」に関する詳細は明かされていませんが、これは収益分配率に関する契約にあるものと思われています。


ロイター通信が情報筋から入手した情報によると、Huaweiは公式アプリストア上でテンセントに対してゲームの売上の50%を手数料として支払うように求めていたそうです。しかし、テンセントがこの手数料に関する契約に合意しなかったため、Huaweiの公式アプリストア上からテンセントのゲームがすべて削除されてしまった模様。

テンセントは声明を出し、Huaweiとの契約が更新に至らなかったことを「Huaweiのモバイルゲームプラットフォームとの契約を更新できなかったため、テンセント関連プロダクトがアプリストア上から突如削除されました」と述べており、具体的にアプリの収益分配率で合意に至らなかったとは説明していません。ただし、「現在、できる限り契約を更新できるように積極的にコミュニケーションを取っています」として、可能な限り早くHuaweiのアプリストアへの復帰を目指すと説明しています。


市場調査企業のIDCおよびCanalysによると、テンセントは世界でトップランクの売上を誇るオンラインゲームを複数取り扱っており、Huaweiは中国の携帯電話市場の41.4%、世界の携帯電話市場の14.9%を占めているとのこと。

また、中国ではAndroid搭載スマートフォンが多くのシェアを獲得していますが、中国ではAndroidの公式アプリストアであるGoogle Playが使用できません。そのため、Huaweiの運営するアプリストアなどの、スマートフォンメーカーが運営するアプリストア経由でアプリをインストールする必要があります。

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中国で最も人気の高いスマートフォンメーカーであるHuaweiは、必然的に中国で最も有力なアプリストアを形成することとなるわけですが、同社が公式アプリストア上で求める手数料が高すぎる点については、テンセント以外のゲーム企業からも抗議の声が挙がっています。

例えば、オンラインゲーム「原神」の開発元であるmiHoYoは、手数料が高すぎるとしてHuaweiの公式アプリストア上での配信を行っていません。

なお、「アプリストアの手数料が高すぎる」として散々批判されてきたAppleですら、手数料は「売上の30%」(2年目以降は15%に下がる)としていました。また、Appleは2020年11月に小規模ビジネスを運営する事業者に対して、App Storeの手数料を「売上の15%」に引き下げるプログラムを開始しています。

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by Glen Bledsoe

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in モバイル,   ソフトウェア,   ゲーム, Posted by logu_ii

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