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古代のシンボルは現代社会でどのように生き残っているのか?

by damian entwistle

古代文明の中には遺跡や遺物が現代まで残っているものもあり、かつて使われていた古代のシンボルを現代でも見かけることがあります。ハーバード大学の考古学者でありサイエンスライターとしても活動するBridget Alex氏が、「現代社会に残る古代のシンボル」についてまとめています。

The Modern Lives of Ancient Symbols | Discover Magazine
https://www.discovermagazine.com/planet-earth/the-modern-lives-of-ancient-symbols

◆1:ココペリ(ネイティブ・アメリカンの精霊・神)
ココペリとは、西暦600年~1600年ごろのネイティブ・アメリカンが岩や陶器に描いた精霊・豊穣の神で、一般的には「縦笛を演奏する棒人間」の姿で描かれます。現代では主にアメリカ南西部で看板やTシャツ、装身具、タトゥーの絵柄などに用いられることがあり、ポップカルチャーの世界では、モヒカンやドレッドヘアーのココペリが描かれる場合もあるとのこと。

by www.songsimian.com

ネイティブ・アメリカンたちは、ココペリを農業と生殖の力を持つ存在として描いており、古代に描かれた一部のココペリは大きく突き出たペニスを持っていたり、羽を持った鳥や触角のある昆虫に似ていたりするそうです。また、ココペリは背中を丸めている姿が一般的ですが、中には猫背ではなく植物の種を詰めたバックパックを背負っているココペリもいるとのこと。

ほとんどのココペリはアリゾナ州やニューメキシコ州、ユタ州などに見られますが、ココペリのような神を描いた岩は近隣のコロラド州やテキサス州、メキシコなどでも見られるとのこと。描かれた年代や地理的な広がりから見て、多くのココペリはホピ族ズニ族を含むプエブロ・インディアンの文化圏で作られたと考えられており、文化圏内のさまざまなグループが独自のココペリを描いてきたそうです。

by Michelle Ress

ココペリが広く知られるようになったのは1990年代だそうで、ニューエイジの思想家や環境保護主義者がココペリを啓蒙主義や自然と結びつけたほか、商売人がさまざまな商品にココペリの姿をプリントするようになりました。なお、アリゾナ州にあるスターバックスとメキシコ料理店の駐車場には、「世界最大のココペリ」が建てられています。

by Ken Lund

◆2:ジンバブエ・バード(グレート・ジンバブエ遺跡で発見された彫刻)
ジンバブエ・バードジンバブエの国旗やその他の機関の紋章、ロゴなどに用いられる座った鳥の図像であり、元はグレート・ジンバブエ遺跡で発見された8羽の鳥の石像に由来しています。グレート・ジンバブエ遺跡はおよそ1000年前ごろに建造が行われた巨大な石造建築群で、石塔や巨大な壁などが、数百万個もの花崗岩のブロックを積み上げることで作られています。

グレート・ジンバブエ遺跡は、発見当初は人種差別的な偏見を含んだヨーロッパ人によるずさんな調査が行われたため、「西アジア人によって建造された」と考えられていました。しかし、その後の考古学者らの調査によって、20世紀後半には遺跡がジンバブエに住むショナ人によって建造されたことが認められました。なお、グレート・ジンバブエ遺跡は推定面積が2平方キロメートルを超えるほど広く、依然として未発掘の場所が多数残されています。

インド洋貿易の中心地としても栄えたグレート・ジンバブエ遺跡から出土したものとしては、中東やペルシャ、中国の陶器やコインのほか、特に緑灰色の石けん石を彫って作られた鳥の彫像が有名です。台座に腰掛けたワシのような鳥の彫像は「ジンバブエ・バード」と呼ばれ、国旗や紋章に使われています。


◆3:ホルスの目(古代エジプトのシンボル)
古代エジプトでは、太陽と月がハヤブサの頭部を持つ天空の神・ホルスの目であると考えられていました。やがて左目は月の象徴であるウアジェト(ウジャト)の目、右目は太陽の象徴であるラーの目として区別されるようになったとのこと。

古代エジプト人はホルスの目が健康と癒やしを与えると信じていた他、死者が来世に行く上で役立つと信じてミイラを収めたひつぎに描いていました。現代でもホルスの目は装身具やジュエリー、ロゴなどに用いられています。

by damian entwistle

Alex氏は、かつての古代文明で用いられていたシンボルが、今ではその意味を十分に理解していない現代人によって使われることもあると指摘。現代人が消え去った数千年後の未来で、マクドナルドやスターバックスのロゴが、まるで違った意味合いで用いられているかもしれないと述べました。

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in メモ, Posted by log1h_ik

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