調理器具と保存容器を兼ねて超絶便利な使い捨てないフリーザーバッグ「スタッシャー」レビュー、何度でも冷凍保存やオーブン調理が可能
ファスナーのついたフリーザーバッグは何かと便利ですが、素材が汚れたり弱くなったりすると使い捨てになってしまうのがもったいない点。「スタッシャー」はそんな問題を解決すべくシリコンゴムで作られており、耐久性が高く、何度でも繰り返し使えます。耐熱温度は250度、耐冷温度はマイナス18度で、ゆでたり冷凍するだけでなくオーブン加熱も可能とのことなので、どのように使えるのか実際に購入して確かめてみました。
stasher(スタッシャー)lプラスチックフリーの保存容器 – stasher Japan
https://stasherbag.jp/
ということで、以下がスタッシャー。
スタッシャーはサイズやカラーが選べるようになっており、今回はLサイズ(クリア)、スタンドアップ(アクア)、Mサイズ(スモーク)、Sサイズ(シトラス)の4つを購入しました。
基本的にスリムなデザインで、厚さは1.7cmほど。
しかし、スタンドアップは文字どおり自立可能なので、6.5cmのマチがあります。
素材はシリコンゴムなのでやや固め。前面は透明で……
裏面はスモークがかかっています。
「シリコンゴム製なのでフリーザーバッグのように使い捨てにせず何度でも使える」という点だけを聞くと、「フリーザーバッグで十分だし……」という人もいるかと思いますが、スタッシャーはただ「環境に優しい」だけでなく、「1つ持っていると調理器具と保存容器を兼用できて省スペースにもなってめちゃめちゃ便利」という点がポイント。普段、電子レンジでの調理を行う人であれば、その便利さが実感できます。
ということで、その使い勝手を確かめていきます。まずは山本ゆりさんの「レンジで一発*キーマカレー」を作ってみます。ウスターソース、しょうが、にんにく、カレールウ、合いびき肉、にんじん、たまねぎ、ケチャップを用意。
まずはにんじんと玉ねぎをみじん切りにします。ここが一番面倒な作業ですが、逆に言うとここしか面倒な作業はありません。時間のある時にみじん切りを済ましてスタッシャーに入れて冷凍しておけば、さらに時短にもつながります。
すべての具材&水をスタンドアップ式のスタッシャー(約21x19x6.5mm、容量約1.6L)の中に放り込み……
軽くフタを閉めて……
全体をもみほぐします。
あとは電子レンジで600W・12分加熱するだけでOK。スタンドアップ式は以下のように自立するので液体を入れてフタを開けたままで調理できますが、フラットなタイプはフタを開けたまま調理できないので、液体を入れる場合はスタンドアップを選んだ方がよさげです。
あとは電子レンジにお任せ。
加熱が終わると、かなり蒸気が発生したらしく、電子レンジの内側に水滴がついていました。
加熱後のスタッシャーは素手で持てないほどに熱々でしたが、変形が起こったり、素材が柔らかくなっている気配は一切ありません。
フタを開けて中をかき混ぜたら……
味をなじませるために5分ほど置きます。数分たつと素手で持つことも可能になりました。ボウルやお皿のように場所を取らず、机の隅っこに寄せておけるのは便利。フタをしっかり閉めておけば、うっかり中身をこぼしてしまうこともありません。
しばらく待って、お皿に盛り付ければ完成。
味は何の遜色もない、おいしいキーマカレーです。むしろ、フライパンで作ると加熱の最中に肉が固くなってしまいがちですが、電子レンジで加熱しているため、肉が柔らかくふわふわ。火加減に気を遣う必要がないので、加熱している間にもう1品作る余裕も生まれます。
市販のフリーザーバッグはファスナーの部分が細かいので、食材が入りこむとなかなか取れないのですが、スタッシャーはみぞが大きめなので掃除も比較的らくちん。
余ったカレーはこのまま冷凍庫で保存すればOK。容器への移し替えは不要です。
また、プラスチック容器の場合、内容量が少ないと上部に空間ができてしまい、冷凍庫のスペースを余分に取ってしまいますが、スタッシャーは柔らかい素材なので折り曲げてわずかなスペースに入れることができます。
1日たって、冷凍庫から取り出すと、カチンコチンに固まっていました。
水滴が付いているとファスナー部分が開きづらいのですが、端っこの方からこじあけていきます。
この状態で、電子レンジで加熱すれば……
おいしいカレーのできあがり。
レトルトカレーのようにご飯にかけていただきます。最近は電子レンジだけで調理が完了するレシピも多くあり、そのようなレシピで料理を作る人であれば、スタッシャーのスタンドアップは非常に使い勝手がよいといえます。
カレーはかなり脂が多く、匂いも強いのですが、脂は容器の内側にこびりつくことなく、食器用洗剤を使えばスルンと落ちます。洗った後すぐはわずかにカレーの匂いが残りましたが、強いものではありません。
ごはんも炊けるということで、カレーを作った直後のスタッシャーで白米を炊いてみます。洗ったお米1合と、水320mlを容器に入れて……
フタを開けた状態で、まずは600Wの電子レンジで6分加熱。
一度容器を取り出して、中身をかきまぜます。
その後、もう一度電子レンジにかけて、100Wで15分、あるいは200Wで13分加熱。
加熱後、フタを閉めて5分蒸らして……
ご飯をかき混ぜて、フタを開けた状態で5分放置し、水分を飛ばします。
食べてみたところ、芯も残らず、しっかりと柔らかいご飯が炊き上がっていました。もちろん、ご飯にこだわりのある人からすれば、やや水分がベタついている点などが完璧とは言えないかもしれませんが、一般的なレベルで言えば十分な炊き上がり。カレーを作った直後ですが、匂いも移っていません。全ての工程を入れると炊き上がりまで約30分なので、炊飯器の早炊きモードと同じぐらいという点では自宅使いのメリットは小さめですが、かさばらないので長期の海外旅行者であれば1つ持っていると便利かも。
フリーザーバッグは低温調理にもよく使われるということで、スタッシャーで鶏胸肉の低温調理ができるのかも確かめてみます。材料はシンプルに酒・塩・鶏胸肉1枚。
約19×19×1.7cm・容量は0.44LのMサイズのスタッシャーを使っていきます。
まずは鶏胸肉を塩・酒で下ごしらえし……
そのままドーンとスタッシャーに入れます。胸肉1枚だと、Mサイズのスタッシャーがちょうどのサイズでした。
お湯を張った釜の中にスタッシャーを沈めます。フリーザーバッグの場合、水圧で空気を抜きますが、スタッシャーはやや固い素材なので完全に食材と密着させることは難しめ。ある程度の空気抜きは可能です。
炊飯器にセットして……
保温モードで1時間半加熱します。
1時間半後、鶏胸肉を取り出してみるとこんな感じ。
温度を制御し、じっくり熱を通したので、パサつきがちな胸肉ですが、非常にしっとりと仕上がっています。旨みが逃げ出さずに凝縮されており、多少の空間があいていても、問題なく低温調理できました。今まで鶏をゆでていた人が食べると戻れなくなるレベルで完成度が違います。
もちろん、スタッシャーの方は、使用前とまったく変化なし。脂が少ないこともあってか、匂いもほとんどつきませんでした。
スタッシャーは耐熱250度、耐冷マイナス18度で、オーブンでも使用とのことなので、公式サイトのレシピに従ってローストサーモンも作ってみることに。サーモンと塩・コショウ・ハーブを用意します。
今回はLサイズ(約26×21×1.7cm、容量約1.9L)を使用していきます。
塩やハーブでサーモンを下ごしらえし……
スタッシャーの中に投入。下処理したものをお皿などでしばらく放置する場合はラップが必要になりますが、ラップを不要とするのもスタッシャーのいいところ。
オーブンを230度で予熱し……
クッキングシートの上にスタッシャーをポン。
15~20分加熱し、サーモンから出る液体が透明になったら完成です。
これも、加熱直後のスタッシャーは熱々で素手で持てないほどですが、数分経過すると持てるように。230度で加熱しても素材に変化は全くありません。
完成した料理を手軽に運べ、何ならこのままお弁当にさえできそうです。
ただし、口が平べったいので、柔らかい食材をスタッシャーから取り出す際は、やや慎重さが必要となります……。
公式レシピでは「バルサミコ酢と蜂蜜とクローブを鍋で加熱してソースを作る」とあったのですが、ちょうどアオハタの「ブルーベリー&バルサミコビネガー」があったので……
塩を加えて加熱しました。
ということで、これが完成した料理。
オーブンでの調理ですが、直接熱を当てていないので、蒸し焼きのようになっており、ふっくらと柔らか。全くパサつきがありません。アオハタのソースも酸味がほどよく取れ、甘酸っぱさと塩気のある味わいがサーモンによくあっており、非常に簡単に作れるもてなし料理といえます。これもオーブンに任せていれば火加減の調整が不要なので、フライパンを使わない「蒸し焼き」の方法として用いれば、作業の手間を減らせて便利です。
Sサイズのスタッシャーは約19×1.7×11cm、約0.29Lでかなり小さいので調理器具としての使い方は限られてきそうですが、おやつを入れたり、残り物を保存したり、あるいは刻みネギのような冷凍しておくと便利な食材の保存容器として使えそうです。
スタッシャーはAmazonで購入可能となっており、Sサイズが税込1320円、Mサイズが税込1650円、Lサイズが税込2420円、スタンドアップが税込2090円となっています。
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