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GoogleはAndroidブランドをゆっくりと殺している


モバイル端末OSの80%を占める圧倒的に優位な地位を築いた「Android」ですが、Google自身はそのブランドを、ひそかにフェードアウトさせています。Androidをゆっくりと殺しているGoogleの意図を、9to5Googleのステファン・ホール氏が考察しています。

Android: The word Google didn't say during the Pixel 3 event - 9to5Google
https://9to5google.com/2018/10/11/the-dirty-word-android-dead-made-by-google/

Googleの新型スマートフォン「Pixel 3」やChrome OSタブレット「Pixel Slate」などが発表されたGoogleのハードウェア関連イベント「Made by Google 2018」の基調講演では、一言も「Android」という単語が発せられなかったことをホール氏が指摘しています。AndroidはGoogleのモバイルプラットフォームの核であり、発表会の主役のPixel 3が採用するOSであることを考えれば、GoogleがAndroidという単語に触れないことは異常なことであり、意図的にAndroidを除外しようとするGoogleの意図が透けて見えます。

Googleが「Android」というブランドを表舞台からゆっくりと消していることは、アプリ名に現れています。例えば、決済サービスの「Android Pay」は「Google Pay」に改められ、「Android Message」は単なる「Message」へと変更され、ウェアラブルOSは長いブランクを経て「Android Wear」から「Wear OS」にリブランドされました。また、従来ならば「Android」が冠せられてもおかしくないAndroid OS向けの新しいメッセンジャーアプリは「Google Allo」「Google Duo」とGoogleブランドが付けられたことからも、GoogleがAndroidブランドをあえて押し出していないことがうかがえます。


マーケティングメッセージの中から「Android」という単語をゆっくりと消している理由についてGoogleが明言することはありません。そのため、あくまで自らの予想と断ったうえで、ホール氏は、いくつか理由を考えています。

ホール氏によると、まず第一に世間が確固として持つ「Android」のイメージの問題があるとのこと。モバイルOSとしての「Android」は、一般人にすれば「スマートフォン」と同義であり、その対義語は当然「iPhone」です。スマートフォンを語るとき、Android-iPhoneという対立軸で話が進むのが一般的です。そして、その中でのAndroidとは、プレミアムなiPhoneとの対比で用いられることが多く、「低価格」であると同時に「低品質」というイメージが確立されてます。Pixel 3やGlaxy Note 9、Oppo Find X、Huawei P20 Proなど、iPhone XSに勝るとも劣らないハイスペックAndroid端末があるにもかかわらず、世間のAndroidとは「安かろう悪かろう」のイメージがぬぐえないというわけです。

当然、性能でもiPhoneに負けるわけにいかないPixelシリーズでGoogleが得たいと考えているイメージは一般的なAndroid機とは異なります。「Android」というイメージに縛られることなくPixelブランドを育てることで、GoogleはAndroidの持つイメージを刷新することを望んでおり、その結果、Androidというブランドをゆっくりとひそかに表舞台からフェードアウトさせているというわけです。


もう一つの理由として、「Android」というロボットやAIをイメージさせる無機質な「響き」をGoogleが嫌っている可能性も指摘されています。Googleは今後、スマートホーム家電などのIoT端末が普及するのを見据えていますが、スマートホーム家電では「フレンドリー」で「家庭的」なイメージが求められ、その正反対のAndroidでは具合が悪いとのこと。これがGoogleがゆっくりとAndroidからシフトし始めている理由の可能性もホール氏は指摘しています。

もっとも、Googleは「Google I/O 2018」では数え切れないほど「Android」を連呼していたことから、Androidブランドは死んでいるわけではありません。少なくともGoogleがモバイルOSの名前をすぐに改名する計画はなさそうです。しかし、Pixel SlateではChrome OSが、Google Home Hubでは噂の新OS「Fuchsia」のテストも確認されている通り、Androidの主役の座は必ずしも安泰というわけではなさそうです。

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in モバイル,   ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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