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海外で暮らすと自分を見つめ直して何が大事かがはっきりするというメタアナリシスの結果が発表される、なぜなのか?


自分は何者であり、何に価値を置いているのかという「自己概念の明瞭さ」のレベルは、生まれ育った国の外で暮らしてみると特に高くなることが研究で示されました。ライターのオルガ・メッキングさんが、自分の経験になぞらえて、なぜそのような結果を生み出すのかを考察しています。

The shortest path to oneself leads around the world: Living abroad increases self-concept clarity - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0749597817301279

Should I live abroad? Research shows expats have a better sense of self — Quartz
https://qz.com/1246720/new-research-explains-why-moving-abroad-is-the-best-way-to-find-yourself/

ライス大学で組織行動学を研究するハジョウ・アダムス准教授は自己概念の明瞭さについて調べた6つの研究をメタ解析しました。この「自己概念の明瞭さ」は、人が自分自身についてどれほど知っているかということを、「自分自身の信念がしばしば対立する」「自分が何者なのかをよく悩む」といった12の文章で測定されました。

その結果、自分が生まれ育った国とは異なる土地で暮らしている人は、特に自己概念の明瞭さが高かったとのこと。これは、自国の束縛や期待から自由になり、より多くの機会を手に入れることで、自分自身にとって重要なものが何かを理解できるためではないかと見られています。たとえば、ドイツ出身のアダムス氏は「パーティーに遅れてくるのが当たり前」というフランスに移住することで、自分が時間に正確であることをどれほど重視していたのかを実感できたとのこと。このような経験を重ねることで、人は自分の価値感をじっくりと考えるようになるのだとアダムズ氏は語っています。

研究では、自己概念を明瞭にするのは、住んだ国の数ではなく、その土地に住んだ長さであるとも述べられています。「最初の5週間はどこに住むか、どの病院にいくかなど現実的なことを考えます。その場所に落ち着いた後に、自分自身にフォーカスを当てるようになるのです」とアダムス氏は語りました。

by Catarina Sousa

ポーランド出身でオランダに住むライターのオルガ・メッキングさんは、自分の経験に重ね合わせてアダムス氏の研究結果に同意しています。第2子を妊娠している状態でオランダに来て、退屈や孤独、脳をトレーニングする必要があったことから、メッキングさんはブログを書き始めたとのこと。最初は目的もなく、「海外に移住している他の親とつながりが持てればいいな」程度にしか考えていなかったメッキングさんでしたが、次第にアイデアがどんどん浮かぶようになり、フリーランスのライターとしてWashington PostやQuartz、BBC、The Guardianといったニュースサイトに記事を投稿するまでになりました。

また、2010年にアダムス氏が発表した別の研究では、外国に住み異なる文化に触れることで、人はよりクリエイティブになるとも記されており、この点についてもメッキングさんは同意。ライターになる予定などなかったメッキングさんですが、今では書くことが何よりも好きになったといいます。未知なる土地に住み、自分は何者なのか、何に価値を置いているのかをはっきりさせることでライターになったことから、「移住しなかったとしたら、このような発見があったかはわからない」とメッキングさんは語っています。

by Les Anderson

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