メモ

Apple神話崩壊、iPhone初の販売台数減&四半期決算も13年ぶりの同期比減益


Appleが2016年第2四半期(2016年1月から3月)の決算を発表。初代iPhone以来、増加を続けてきたiPhoneの売上台数が大幅に減少し、事業全体の収益でも2003年以来初めて前年同期比を下回りました。

Apple - Press Info - Apple Reports Second Quarter Results
http://www.apple.com/pr/library/2016/04/26Apple-Reports-Second-Quarter-Results.html

Apple reports FY second quarter earnings
http://www.cnbc.com/2016/04/26/apple-reports-fy-second-quarter-earnings.html

Slower iPhone, iPad, and Mac sales drive Apple’s revenue down in Q2 2016 | Ars Technica
http://arstechnica.com/apple/2016/04/slower-iphone-ipad-and-mac-sales-drive-apples-revenue-down-in-q2-2016/

Apple sees its revenue decline for the first time in 13 years | The Verge
http://www.theverge.com/2016/4/26/11510312/apple-q2-second-quarter-2016-earnings

Appleの2016年第2四半期決算は、総売上高が前年同期比13%減の505億6000万ドル(約5兆6000億円)、純利益が前年同期比23%減の105億2000万ドル(約1兆2000億円)で1株利益は1.9ドル(約210円)でした。


この内容は、売上高519億7000万ドル、1株利益2ドルという市場予測を下回るもので、Appleの株価は決算発表と同時に時間外取引で8%以上、下落。この時間外損失は、S&Pの500社のうち391社の時価総額を上回るとのこと。


決算の中身はこんな感じ。収益全体の7割近くを占める"ドル箱"の存在のiPhoneの不振が浮かび上がってきます。


以下はニュースサイトArs Technicaが作成したグラフ。2016年第2四半期の販売台数は5120万台で、これは前年同期が6120万台だったことから16%のダウン。発売以来、常に販売台数増を記録してきたiPhoneが、ついに前年同期比マイナスになっています。


これは製品別の売上高のグラフ。iPhoneだけでなくiPad、Macも前年同期比でマイナス。アプリなどの「Services」とApple Watchが含まれる「Other Products」がプラスを保っています。


地域別の売上の推移。アメリカ大陸、ヨーロッパ、中国、アジアでマイナスで、日本だけプラス。


2016年第2四半期の売上げに占める割合のグラフ。iPhoneは依然として64.99%と高い比率で、Appleの収益構造がiPhone頼みであることがよく分かります。


iPhoneの販売台数の推移は、新型iPhoneが発売される第1四半期で大きく盛り上がりる特徴的なグラフです。


これはiPadの販売台数の推移。iPhoneに比べるとiPadの販売台数が減少傾向であることが分かります。


Macは急減しています。


これはIT系ニュースサイトのThe Vergeが作成したAppleの売上高の前年同期比の成長率を表したグラフ。2016年第2四半期で2003年以来初めてマイナスになった売上高は、2016年第3四半期もマイナスになると予想されています。


iPhoneの不振は、2015年9月に発売したiPhone 6sが、前モデルiPhone 6と変わり映えのしない期待はずれの内容だったことに加えて、アメリカに次ぐ巨大市場になった中国での販売が大きく落ち込んだことが原因とみられています。なお、Appleは中国を含む新興国市場でのiPhone販売を増やすために、iPhone SEを2016年3月31日に発売しましたが、2016年第2四半期決算は3月26日締めなので、iPhone SEの数字は今回の決算には含まれていません。

今回の決算発表の異質さを表すつぶやきがこれ。Appleの大好きな「Record(記録的)」の文字がリリースタイトルから消えたことを指摘しています。

A word is missing from Apple's press release title today. pic.twitter.com/fv2Niabgd0

— Benjamin Mayo (@bzamayo)


Appleは依然として1兆円を超える四半期利益をたたき出すなど、盤石の収益構造を誇りますが、あまりにも高いハードルを市場から突きつけられているが故に、「iPhone神話の崩壊」は、市場関係者にはショッキングなものと受け止められているようです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Appleが過去最高決算を達成するもiPhone販売は鈍化傾向、次期決算はどうなるのか? - GIGAZINE

好調なiPhone 6sを中国がいかに支えており、その影でiPadがいかに落ち目となってきているのかが明らかに - GIGAZINE

Apple Watchは「すばらしいスタートを切った」と述べて記録的好決算だったApple、各デバイス販売台数はこうなった - GIGAZINE

Appleが3ヶ月で6110万台のiPhoneを販売、iPadよりMacの方が利益を出す実態も明らかに - GIGAZINE

AppleがiPhoneの売上爆増で過去最高売上高と利益を記録、その理由とは - GIGAZINE

in メモ, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.